『リトル・マーメイド』(アメリカ、1989年)
を観た。
海底の人魚姫アリエルは、人間の王子エリックに一目ぼれしてしまう。
そんな彼に憧れて人間になることを望んだアリエルは、
追放の魔女・アースラと声を引き換えに取引をし、人間になるのだが・・・。
ディズニーのアニメーション映画。
子どもの時に観た以来、
実に20数年以上ぶりに鑑賞。
イマジネーション溢れるミュージカル仕立ての「アンダー・ザ・シー」や
モフモフのお犬様の質感も、脳裏に焼きつくシーンはたくさん。
貝や海洋生物を楽器に見立てて陽気な音楽を構成すシーンの鮮やかさは、舌を巻く。
セバスチャンのキャラクターも抜群に良い。
海ではトリトン王の側仕えをしながら、
陸に上がれば食材として調理される危険と隣り合わせ。
料理長との攻防戦も賑やかで楽しい。
想像よりもずっとスピーディーに展開するストーリーで、
まったくフラストレーションがなく観れるのはいい。
アリエルの親は父親だけで、王子は両親がいないところも、
人間関係がシンプルで話が複雑になる要素があまりない。
そして、海の魔女・アースラとの決戦は思いのほか素早く解決するんだよね。
ものの数分でカタが付く展開にはびっくりする。
ストーリーを理解しやすく進めるために
人間関係が非常にシンプルだし、憂鬱なシーンが最小限に抑えられていて
子どもにも理解しやすい世界観だなぁと感じた。
アリエルは話をしたこともない人間の王子に恋をして、
王子は王子で、おぼろげな記憶のなかで命の恩人の美声だけが頼りに、
婚姻相手を探し求める・・・。
冷静に考えると二人ともかなりどうかしてるし、心の交流があまりないのに
二人が運命の相手みたいに追い求める物語は、ツッコミどころもあるものの綺麗なおとぎ話。
劇中歌の『アンダー・ザ・シー』が素晴らしすぎるな。