『貯金すらできていませんがお金に困らない方法』
NISAやiDeCoはもちろんのこと節税にまつわる諸々が、
特に税金に詳しくない一般人向けに記された一冊。
漫画なので読みやすいし、ただ解説するのではなく、
より生活者がメリットを享受できるよう裏技的な補助線を引いてくれているのが嬉しい。
年末調整の時期にはタイムリーに役立つ。
『オンノジ』
ある日突然世界から人が消え、
ひとりぼっちになった少女ミヤコが、
唯一の意思疎通可能な生命体のフラミンゴ「オンノジ」と出会い、交流していくストーリー。
『銀河の死なない子供たちへ』の源流ともいえるような話だなぁ。
なんと四コマ漫画。
ミヤコはエキセントリックに毎日を楽しく暮らすセンスがずば抜けている。
何でもアリで楽しめるミヤコと、器用で賢く何でもできるオンノジ。
中盤まではアイデアラッシュのようなオモシロがひたすら列挙されているように見えるけど、
後半からラストにかけては沁みる。
物語の終幕が素晴らしい。
世界を元通りにしなくて良い。世界は自分たちで作っていくんだ。
奇想天外さと、叙情感のバランスが最高。
『コールドゲーム』8巻
8巻は大奥を抜けて戦場編。
戦乙女(ヴァルキリア)として活躍するスミレとアーサーとエドワードの恋情はさておき、
瀕死の局面をどう切り抜けるのか。
次巻が気になる。
『ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋』1~3巻
ジョジョシリーズ外伝。
4部の杜王町を舞台に、4部の主人公・東方仗助と、
3部の登場人物・ホルホース、3部の登場人物・花京院の従妹の運命が交錯するストーリー。
完全なる公式スピンオフ作品で、
原作はオマージュノベル『裏切り者のパープルヘイズ』の作者・上遠野浩平さんで、画はカラスマタスクさん。
承太郎と仗助は4部で絡みがあるけど、ホルホースと花京院の血縁という組み合わせは、
ファン熱の濃い設定だなぁ。
誰のファンって、ホルホースのファンの人に特におすすめしたい全3巻。
『MONSTER』1巻
20年弱ぶり、子どもの時以来に読んだけど、やっぱりめちゃくちゃ面白い。
主人公のテンマは日本人ではあるもの、
舞台はドイツだし、ドイツ統一以前の不穏な雰囲気と神秘性がまた良いんだよね。
命の優先順位はない・・・と決心して救った小さい命。
彼を見届けるのが刑事でもなくテンマだってのが味わい深い。
今でいうところの「サイコパス」を扱った作品。超読ませる傑作。
『ワンピース』107巻
小学生の時から読み続けているワンピースも、ここへきてめちゃくちゃ面白い。
伏線回収のターンに入っていて、
コブラの死の真相、五老星や創造主イムの登場、コビーとガープのナイスファイトも最高。
ルフィの恩人なのはさておき
それ以外で何を考えているか分からないシャンクスの立ち位置もそろそろ明らかになりそう。
これまでは、バギーに俺と一緒に来ないか?と誘うシーンのみしか明らかにされてなかったけど、
その前段階の会話も示されたね。シャンクスは海賊王にはなりたくないんだよね?
何のためにどこに歩を進めてるんだろう。
「D」の謎に心躍らせて四半世紀経った。
もうそろそろすっきりさっぱり心地良くパズルのピースがハマる快感を味わいたい。
うーん、ハンコックのちび兵器「S-スネーク」がびびるくらい可愛い。
『夏目アラタの結婚』11巻
答え合わせは終わって、物語は終焉へと向かう。
真珠が羨ましい。わたしもアラタみたいな人が欲しい。
歪で不均衡なコミュニケーションでも、その奥を知ろうと努力してくれて
身を切って愛してくれる。
古典メロドラマ・昼ドラ並の一途な執着感情が、まぶしい。
この作品が多くの人に受け入れられているという現実が、わたしには嬉しい。
一対一で本心で命をかけて愛す・分かろうとするのはこういうことなんだってカタルシスがある。
健全すぎる人には響かないと思うし、それでいい。
ぜんぶ、わたしにとっては最高に羨ましい恋愛の最高刑だ。
『九龍ジェネリックロマンス』9巻
鯨井Bの死因が明らかになった最新刊。
この作品は神秘的なストーリーの世界観もさることながら、
やっぱページをめくるたびに異国情緒と郷愁を感じるビジュアルが大きな魅力だよなぁ。
この巻でもヨウメイかわいい。めちゃくちゃ可愛い。大好き。
工藤のことは全然琴線に触れないんだけど、
今どきはこういうデリカシーのない無骨な男性キャラクターって珍しいから、
他作品と比べて目立つのかも、と思ったりした。