『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら 二度と散らからない部屋になりました』
元・片付けられない人だった著者が友人の汚部屋を片付けてゆくコミックエッセイ。
片付け対象の2名の汚部屋はどちらも実家であり、
積年の塵も積もった物々に溢れており、散らかり度合いはなかなか。
完璧やお手本を目指さず、横着する性格という前提でレイアウトを組み、
要るもの要らないものを分別しきるまではそのスペースを動かない、というのが良いし、
片付けの小道具を紛失しないようベルトに装着しておくというのも、良い。
片付けられない人の習性を理解したうえで、解体に臨むのが実用的な視点。
あと、靴の収納としてヒールが高くて靴箱の高さに合わない場合は靴箱の蓋を引き出しにして、
横に倒して収納するというのも実用的な豆知識だな~。
片付け術は千差万別だけど、基礎ややり方のバリエーションは義務教育でも教えるべきなんじゃないかと、思ったりした。
『東京リベンジャーズ』10~22巻
完結巻までまとめて読むために再読。
黒龍との抗争(柴兄弟の話)、天竺との抗争(黒川イザナ・エマとの別れ)を乗り越え、
宿敵のキサキを追いやり東京卍會も解散してヒナの生きている未来・・・という大団円を迎えるのに
相応しいようなストーリー上の綺麗な区切り。
ここで完結せずに高校生編に突入するのはかなり意外だった。
ナオトがツッコんでいる通り、元々はマイキーとは知り合いでも何でもなかったんだよね。
誰も不幸にならないために未来を変えてたら一生終わらない。
高校生編でみんなそれぞれに自分の道を歩んでいて、
タケミチも本当は自分のやりたいことを見つけにいかないといけない・・・ということが
暗にほのめかされているところも良いなぁ。
『東京リベンジャーズ』23~31巻
1年ほど中断していたところから、完結巻まで。
高校生までリープして、マイキーを救うべくまたリープするタケミチ。
三天戦争~関東卍會vs二代目東京卍會の戦いで失うものが多すぎたけど、
まさかまさかの大団円。
二人がかりで子どもからやり直せばもう怖いもんない。
作中ではキサキがそうでないかと疑われていた、タケミチ以外のタイムリーパーも判明する展開もあるし、
なんと三途春千代が最終的なキーマンになるとは、ムーチョの初発言回では予想もできない。
初回リープのタケミチ中学生時点で既に故人だった真一郎まで含め、
誰もが生きている世界線に到達するのは、漫画としてのエンタメ性が最高。
ヒナとドラケンが生きている世界線で満足せずに
主要人物誰一人として命を落とさない展開まで求めたのは少年漫画として凄すぎる。
最終的な未来の登場人物たちがそれぞれ好きな仕事に就いて成果も出している中、
現代では刑事になり一番マトモなナオトだけが、意外な職業についていて少し笑う。
いや~本当に面白い漫画だなぁ。
『春の呪い』1-2巻
題材がめちゃくちゃ良い。
死んだ妹のことを偏愛している姉と、妹の婚約者の男性との恋愛物語。
主人公の夏子は妹のことが好きなことをコンプレックスに感じているけど、
悩みの深さはわたしとは違うね。
わたしも妹が大好き。
妹が人生の共犯者だと思ってるし、
妹が死んでしまったらわたしも別に死んでしまえばいいと思ってるほど、かけがえのない存在。
そして、わたしは同性愛者だけど妹のことは全然性的に好きじゃない。
生き辛いタイプだとたった一人の分かってくれる人にしがみついて執着するのは、
健全でないようにも見えるけど、世の中には実はよくある話のように思う。
題材が勝ちな作品。