『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』@TOHOシネマズ六本木 2023.03.21
を観た。
中国からの移民でコインランドリーオーナーの主人公が、
マルチバース世界を救うヒーローとして娘と対峙していくストーリー。
通称エブエブ。
アカデミー賞を受賞したことで話題になっている作品。
公開中作品なのでネタバレ注意です。
ハイパー予算のスーパーB級映画。
マルチバースという舞台装置、
移民・アジア系の登場人物・LBGTQ・アンチルッキズムという
2023年(2022年)的問題を詰め込んでいるし、
衣裳やセットのゴージャスさに圧倒されるパワーのある作品だとは思うけど、
ストーリーが分かりそうで分からないし、セカイ系の痛々しさだけが際立った展開に感じた。
レズビアンである娘との軋轢がセカイを破滅に追いやる・・・。
カミングアウト/アウティングをしても自分を理解されない辛さは分からんではないが、
セカイを巻き込んで暴走するなら、
前半の物語パートももう少し丁寧に描いても良かったんじゃないかって思っちゃう。
確定申告のナーバスな雰囲気だけがよく伝わったし。
ギャグの下品さも、わたしのお口には合わなかった。
ハチャメチャで目まぐるしい映像。
常軌を逸しているほど衣裳・マルチバース世界それぞれの演出が見事で、
豪華さは感じた。
衣裳はアレクサンダー・ワンが担当しているのかな。
衣裳については何の文句もございません。見惚れました。
全然テイストが違うけど、
ひとつの映画に全然違う世界のゴージャスな衣裳・景色が登場するという意味では、
『落下の王国』を思い出した。
主演のミシェル・ヨーの美貌も健在で、
どこかの世界線で映画スターになってドレスで映画祭に登場するシーンは、
『花様年華』のようなしっとりした色気のある演出で良かったな。
あと、
マルチバース世界でスキルを身に着けて現地点に戻ってくる、という発想は
画期的だとは感じた。
うーん。
確定申告を終えてから観たほうがいい作品。
最近のお決まりコース、
TOHOシネマズ六本木で映画を観たあとは「福島屋」さんでおでんを食べた。
ほっこり幸せ。