ヒーロー不在の飯事-201110201946000.jpg


アガサ・クリスティー、加島祥造訳 『愛国殺人』 One, Two, Buckle My Shoe


を読んだ。


歯医者の治療を終えたポアロのもとに、当の歯医者が自殺したという電話が入った。

自殺の予兆などまるでなかった彼がいったいなぜ?

マザー・グースの調べになぞらえて起こる殺人。


邦題がミスリード。

人の命が、怨恨とはまったく関係のないところで奪われるのは、ほんとうに胸がいたい。

いや、人の命を奪うことは絶対にあってはならないのだけれど、

ほとんど無差別に、コードとして人の命を扱うのは、同じ人間として絶対にあってはならないこと。

支配者である、ってこわいことだわ。


誰を狙った犯行であるのか、がポイントよね。














ああ、ひとつのジュネスが終わったわ。 どのみち、手に入るはずなど、なかった。