そろそろ春だし。
筋トレでダメージを受けた体も回復した。
「いっちょ、働くかぁ」
わたしは、キラキラな上場企業に勤め、年収一千万円超も楽々クリアするというご機嫌な20代を過ごした。ただし、女の幸せとは無縁のまま、髪の毛を振り乱して仕事に命をかけて毎日を生きていたのだ。。。
まぁ、そんな時代もあったというだけのことだ。
子供を3人も生み育て、夢中になった30代。
そんな時代もやはり終わりが近いようで、わたしのまわりも、仕事にでかける人が、増えてきた。わたしも、御多分に漏れず働いてみたいなぁという気持ちになってきた
まずは、外資系航空会社。高望みとは思ったが、24歳の私なら目つぶってても内定もらえてただろう。なんといっても、アメリカの大学でジャーナリズムを勉強し、様々な経験と英語力を持ち備えているんだから!!それに加えて、今あるこの溢れる母性!リクエストがあればお客様のおかあさんにだってなれるよ!
さぁ、ご覧なさい。この眩しい限りのわたしの履歴書を。誰にも負ける気がしないのよ。
なんだけどーーー
だったはずだったんだけどーーー
書類審査で不採用
あれ?
わたしよりいいのがいるんだ???
ふっしぎー。へぇ。
わたしは、落ち込まない。
だって、この溢れる自信をだれも止められないんだもん。みえる?この燦々と降り注ぐ明るいオーラを。さぁ、つぎはどこで活躍しようかな。
さっ、つぎつぎ。
友達にすすめられたのは、近所にあるわりと、新し目のビジネスホテルのフロントスタッフ。
社会人時代はクリエイティブな仕事内容だったのもあり言葉遣いがいまいちなってない私。これを機に、品のある話し方が身につくんだ!神様はそんな特技をわたしにつけようとしてくださっている。
では、ごほん。
練習といきましょう。
「ようこそお越しくださいました」
「さようでございます、お客様」
完璧ね!
で、受かるためにそのホテルに向かった。
受かる為にね。
40女は面接くらいじゃ、心臓もときめかない。心臓ときめくのは階段登った時だけよ。
支配人に案内されて、会議室にふたり。。
この爬虫類系の洗練された60近い支配人。。
すごくはきはきしてる。舞台俳優みたいに、わざとらしーーくしゃべるんだ。
「日勤希望ですか。こんな人が一番多くて困ってます。ぐふうっ」
シングルマザーでも実家のお母さんが家事育児やってくれるから。。と夜勤もしている3児の母の話だとか。。
わたしに、ごめんなさいを言っても、わたしが逆上しないように。。。なのかな。
ひとつずつ攻撃してきて確実にわたしの心を折る作業なのかな。
外国のお客様をご案内できます!
⇒うちはほとんど日本のお客様。
母ですから気配りができますよ!
⇒部屋を渡してしまえばみんな静かに過ごす。気配りは特にいらない。
家が近いから有事の際はすぐ駆けつけます!
⇒夜中に呼び付けたりしませんよ。
あ。いま思い出せばみんな、ダメだしだったんだ。今気づいた。ピュアなわたし。そんなところも大好き。
面接も終わって、最後に支配人。
「うちのスタッフの平均年令20代です」
だって。
(笑)。。。。んで?
「わたしが入ったら、平均上げちゃいますねーはつはっはっ!」
そしてさっき届いた発表の
「採用は厳しいです」
!!!
弱音を吐くなよ!がんばれよ!
厳しくても採用してみようぜ!!!
40代、いいぜー
修造ならそういうな。
私を雇う勇気のなかった支配人くん。
いつか。また。。