ビヴァリー・ケニー

ジャズ・ヴォーカルなんかを好んで聴く向きには
いわずと知れた美貌とキュートな歌声で人気の歌手である。
彼女のアルバムはルーストに3枚、デッカにて3枚の6枚きりで
あった筈だが、この前CD屋を覘いていたら見知らぬCDがあって
どうやらデビュー前の音源を集めたものらしい。
彼女の人気は、そのキュートな声とルックスもさることながら
28歳の若さで亡くなり、その死因がミステリアスであったことも
挙げられたのだが、どうやら寝タバコの不始末でホテルで焼死と
伝えられていたのは違うらしい。
真相は自殺であった、ということが最近になって明らかになったそうな。
ますます気になってしまうではないか。
いずれにせよ私たちが今出来ることは、残された彼女の音源を
聴くことだけなのである。
彼女のアルバム6枚をLPで揃え、後にCDで買い換えた。
どれもそれぞれ良いのだが、私のお気に入りは
「Beverly Kenney Jimmy Jones With "The Basie-ites"」。
ベイシー楽団の何人かがバックを務めており、スウィング感は
これが一番だし、スローなナンバーも文句なし。
フレディー・グリーンの参加もウレシイ限り。
淹れたての珈琲とLPのジャケットを手にしながら
この時間を至福といわずしてなんとしよう。
アート・ペッパーの「サーフ・ライド」

冷たい雨が降り続くと気分まで滅入ってくるようだ。
何かスカッとするアルバムを選ぼう。
アート・ペッパーをどれか一枚と、いわれたらちょっと困ってしまう。
まあ、ジャケットがイイのは大抵中身もイイものだ。
ジャケットが好きなのは、「モダン・アート」、「コレクションズ」
(これはジョー・モレロ名義ですが)など。
ペッパーのアルトはエネルギッシュでスリリングとか、
甘美にして流麗などと形容されることが多い。
だからじゃないが、「モダン・アート」を最初の一枚には薦めない。
ジャケットのペッパーの印象通り暗くて地味目だが、こいつはスルメ盤。
何度も聴いているうちに、味が出て大好物になる。
「サーフ・ライド」。最初期のペッパーの若々しいプレイが気持ちいい。
ほとんどがオリジナル、そう、相当にペッパーも張り切っていたのだ。
発売当時不評だったというこのジャケット、大好きです。