雨に打たれる夢を見た.
儚くて、優しくて、冷たいくせに懐かしい雨.
ゆっくりと落ちてくる雨粒が、まるで私とこの世界の
積もり積もった誇りを洗い流すかのように.
西日を受けてきらきら輝きながら.
世界は埃臭くて、
風は吹かないのに上空では雲の流れが異様に速くて.
足元の素足の下の芝生はちくちくと心地よくて.
遠くからは微かに賛美歌が聞こえてくる.
街を見渡す丘の上には
この雨で潤った大きな欅の木が立っていて.
その根元には一本のガーベラの株が咲いていて.
夕陽の光を受けて、白い花びらが赤く染まっていく.
さっき呑んだエスプレッソショットの
香りが不意に思い出されて、おなかがすいたなと思う.
大きな教会の鐘の音がする.
音がどんどん大きくなって、周りの情景が遠ざかる.
・・・・・・・・・朝だ.