読む前に・・・
> 深夜、ふと星空を見上げたくなる夜。
そんな時に浮かんだ、小さな出会いの物語を書いてみました――。
あるところにまだお互いのことを知らない2人の女の子、春ちゃんと夏ちゃんが住んでいました。
春ちゃんは、元気いっぱいでいつも明るい女の子で、夏ちゃんは、おっとり穏やかで優しい女の子です。
ある深夜のこと、春ちゃんは、なかなか眠れなくて、窓の外をしばらく眺めていました。
「眠れないし、暇だから、近くの公園に行こう」と言い、外を眺めることをやめて、1人で公園に行くことにしました。 公園は、春ちゃんのお家から5分もかからないところにあります。
てくてく歩いて公園に行くと、窓からは、見えにくかった星空が広がっています。 「うわぁ〜、とっても綺麗!」と春ちゃんは思わず声をあげて、ブランコかベンチに座って、眺めようと思い、ブランコのほうを見ると、同じように眠れない子が1人いました。それは夏ちゃんでした。
2人は「はじめまして」と挨拶して、自己紹介をしました。 「私は春。よろしくね」 「私は夏。よろしくね」 春ちゃんは、夏ちゃんの右側のブランコに座りました。
「夏ちゃんって呼んでいい?」と春ちゃんか聞くと、夏ちゃんは「いいよ!私は春ちゃんって呼ぶね」と言いました。 2人は深夜の満天の星を眺めながら、おしゃべりをしました。 学校のこと、家族のこと、好きなこと、今見ている星空のこと。いっぱいいっぱい話しました。 いっぱい話してわかったことは、名前と住んでるところと同じ学校に通っているということです。
ひとしきり星空を見ておしゃべりをした2人は、「この公園でもまた会いたいけど、今度は学校で会おう」と約束を交わし、この夜以降は、学校で会って、おしゃべりしたり遊んだりして、最高の親友になりましたとさ。
おしまい
