私は、もともと外科系の看護師をしていまして・・・

 

手術や手術後の看護にかかわり、医療行為の多い職場でしたので、訪問看護とは別の世界にいたのです。

 

その私が、訪問看護に出会ったのは、ある人に出会ったからです。

 

その人は、本屋さんで出会いました。

 

本屋さんで話かけてきたのが始まり・・・

 

人見知りの私は、急に話かけてきた彼女にびっくりして、ドン引き!

 

この人、誰だろー?

なんで私に話しかけてきたのだろー

 

そんなこんなで、実は、彼女は共通点があったみたいで・・・

 

准看護学校が同じだったことなど・・・

 

彼女は、生き生きと『学生さん?私、やりたいことがあって、本を探しに来たの・・・』と話しかけてきたのを覚えています。

 

私は、その時、正看護師の資格を取るために、看護学校に通っており、参考書を探しに本屋さんへ行っていました。

少し歳をとっていた私に、看護学生?と聞くなんて・・・

 

それは、ご自身も歳をとってから看護学校に行ったから気づいたようで・・・

 

訪問看護を立ち上げたの!

彼女が私を誘ってくれたのがきっかけで、訪問看護の道を歩みました。

 

訪問看護は、ご自宅に療養されている方の看護で、これは、本当に、究極の『看護』と思いました。

療養されている方の、家族背景、生きてきた背景、好きな食べ物や、好きなことなどなど。

 

ご自宅に訪問すると、病院では気づかないことがたくさん見えてきます。

そして、在宅では、病院でできなかったこと・・・

 

例えば・・・

 

たばこを吸ったり、お酒を飲んだり。

嚥下障害があったとしても、饅頭を食べたり。

 

住み慣れた自宅で、ご家族に看取られながら、人生最後の時を迎えたり・・・

 

本当に、病院という箱の中にいては見えないものがたくさん見えてきます。

 

時には、家族以上に家族になりすぎたり、情が移ってしまったり・・・

 

仕事が終わっても、その人のことが気になったり・・・

 

必死に看護をしていたことを覚えています。

 

しかし、その反面・・・

 

つらい出来こともたくさんありました。

 

でも、その時の経験は、私にとってかけがえのないものであり、そして、今の自分を作り上げたのだと思います。

 

今の私は、人に頼ってもらったり、一緒にいると落ち着くなど、自分が思いもよらない言葉をかけてくれる方がたくさんいます。

私にとって、この訪問看護の経験の中には、人間としての経験値を上げることともなったと、感じることが出来るようになりました。

 

あの時の私は、今や、自身満々の私に変わっていました。

 

自分に自信がなく、言われたことに、すごく傷つき、心を痛め、苦しくて苦しくて、人生を終わらせたいとも思った自暴自棄もありました。

 

しかし、今は、違う!

完全に、私は、人生の勝ち組!と大きな声で言えます。

 

だから、あの時のつらかったこと、苦しかったこと・・・

 

あれは、ただの通り道だと思うようにしました。

そして、あの頃の経験が今の私を作っていると。

 

そう思うようになりました。

 

だから、これからは、自分のために時間を費やそうと思います。

 

これからは、自分の人生の大切な時間を過ごそうと思います。

 

私のことを理解してくれて、そして、頼ってくれる人を大切にしていきたい。

 

過去は捨てて・・・

 

私は、強くなりました。

 

そう、こう思うようにしたの・・・

 

もしか、この人いやなだなあー苦手だなあーと思った人がいたら、その人のいいところ探しをしてみるの。

そして、この人、かわいそうな人だなーとか、この人面白い人だなーとか・・・

 

すべてにおいて、ポジティブに生きていこう。