３８歳弁護士の旦那
３２歳薬剤師の嫁
つづきです
早朝５時。
ハッとして目覚めた旦那が、急いで私のそばに来たが…
眠る前は元気そうだった嫁が一変、痛みでウンウン言ってる…
そしてキレている…
何度も言うが、痛みは人をおかしくするのです。
どこを押して欲しいかも、もう分からへんほどに全体が痛いし、
なんていうのかな、腰骨が砕けるような痛みで、とても耐えがたい…
麻酔追加しても意味ないから、もうやめました。
でも、促進剤はどんどん増量されるし…
はよ子宮口、開いてくれ…
６時までは、あと１時間
何度時計を見たことか……
どこを押しても痛みはとれへんし、「どこ？」と聞かれても答えられへんけど、
とにかく、旦那が手抜きをすることが許せなくって、
「座んな、立って押して
手を抜くな」とキレる私。
絶対、旦那、キレてたと思うわ……
でも、黙って耐えて腰を押してくれてた
６時過ぎ、子宮口の開きを見たら、まさかの９センチ…
こんなに耐えたのに、全開してへん
はいはい、腹切るんですよね。どーぞ。
って思ってたら、まさかの「下から産みましょう！」
医師の指示で、朝６時過ぎから、いきむ？ことに
この時点で、絶食して３４時間ぐらい経過してました
ヘロヘロやがな、私……
でも、下から出す、となった以上、出すしかないんです、私がね
てことで、陣痛が来ると（５分おき）に、
深呼吸を２回して、長くいきむ→もう一回吸って、長くいきむ。
これを、ひたすら繰り返しました
いきむ、というのは、
おへそを見る感じで丸くなり、
腹筋に力を入れて、数日出ていない
を出すためにキバル、というイメージ
これを２時間弱ぐらい？ひたすら繰り返し、やっと子宮口が９．５センチぐらいに。
今までずっと痛みを我慢してたけど、力入れてたら痛みは感じず、楽でした
旦那はその間、ずっとそばにいてくれたけど。←特に何もしていない。
８時半頃かな？旦那は外へ出されて、再び廊下でママンと待つ
子宮口は全開してないようでしたが、
ここから助産師さんたちが本気を見せてきた
私が本気でいきんで、助産師さんは手を突っこみ、出口を広げ…
あとで言われたけど、
「硬膜外麻酔してなかったら、下から産めてなかったよ
」って……
壮絶だったようです……
１時間ぐらい？分娩台で格闘しており、
９時半前ぐらいに、旦那が呼ばれる
私は、酸素マスクを付けられ、汗まみれ
旦那の到着と同時に、院長と、もう一人男性医師も登場
その手には、何か持ってるけど…
「吸引します。２回で出なかったら、即帝王切開に切り替えます
」
と院長が早口で言う。
旦那が来た安堵と共に、
あぁ、これでもう終わるんや……という思いで、
泣く私…
「頑張りなさい！！！」と、師長と院長に喝を入れられ、
最後の踏ん張りに
もう、ヘロヘロなはずなのに、火事場の馬鹿力ですね、やれるもんです。
私の頭の上で、旦那の「なみん～がんばれ～」って声が、泣き声で震えてるし、
後で聞いたけど、
一緒になって、息吸って、止めて、いきんでた、みたい
二回、顔真っ赤にしながら、全力で腹に力を入れて、
すると、ズルンッ！！！！！って感じで、ニュルニュルしたものが出た
これが、赤子、でした
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