yasashiiakumaの徒然紀行 -3ページ目

yasashiiakumaの徒然紀行

日々の出来事、交通系の話題、最近のニュースなどを呟きます。
テレビ東京系(ローカル路線バス乗り継ぎの旅、出川哲朗の充電させてもらえませんか? の大ファン)

3月11日、JR北海道の振り子式特急型気動車であるキハ283系が、札幌と釧路を結ぶ特急『おおぞら』での定期運用を終えました。『スーパーおおぞら』としての営業運転開始からおおよそ25年。2013年9月頃までは『スーパー北斗』や『スーパーとかち』の定期列車にも使われており、一時期は、道内全ての都市間特急へ充当されたこともありました。

 

2020年3月に特急の愛称が『スーパーおおぞら』から『おおぞら』に変更され、キハ261系が『おおぞら』での営業運転を始めてからもキハ283系は引き続き、一部の『おおぞら』で営業運転に就いていました。新型コロナウィルス感染拡大による利用者減少の影響で、元々6両だった所定の両数が5両と短くなり、末期は非常にコンパクトな状態のまま走り続けました。愛称の変更などから2年、キハ283系はとうとう、道央と道東を結ぶ都市間特急から撤退という日を迎えることになりました。

 

image

 

『スーパーおおぞら』で活躍していた頃のキハ283系。あの不祥事が起きる前は、北海道内最速の特急という位置付けでした。多客期には10両もしくは11両という長さで営業運転入りしていたこともありましたし、1両単位でキハ281系の中間に組まれ、『スーパー北斗』として走っていたこともありました。特急『おおぞら』以外では、臨時『北斗』として使われている様子が、印象深かったかもしれません。振り子式の特急型列車の引退は、昨春の四国2000系に次いで2年連続となり、今後は同じJR北海道のキハ281系や智頭急行のHOT7000系、更に2024年春の引退が発表されたJR西日本の381系の引退も控えていることから、今後5年以内に、全廃に近付く動きがあるのではないかと考えられます。

 

ところで、『おおぞら』での定期運用終了後の処遇は一体、どのようになるのでしょうか。今回はあくまで"定期運用終了"という節目であり、"完全引退"というところまで言及されていません。実際、11日の深夜に所属先であった釧路の車両センターから苗穂の車両センターに転属するための回送列車が走ったという情報があり、この事実が本当であるとすれば、しばらくの間は何らかの形で残るということになるのでしょう。石北線の特急列車へ転用されるのではないかという噂も出ていますが、石北線の特急列車は減便や不定期列車化の動きが目立ち、既存のキハ183系やキハ261系のリゾート列車などで賄える可能性が高いため、キハ283系を転用する可能性は低いのではないかと考えられます。石北線に関しては新しく気動車特急を用意せず、789系を追加で増備することで宗谷線と共に、全ての特急を旭川で系統分離する方が運用上、都合が良いと考えられるためです。

 

考えられる使われ方としては、多客期運行の臨時『北斗』くらいです。これまで同様、春の大型連休期間や夏休み、年末年始期間のみに運行する臨時列車の一部に、キハ283系が使われることはあるのかもしれません。また、遠足や修学旅行などの団体専用列車や、ツアー会社の企画により運行されるイベント専用列車などでの登板は考えられ、もしかすると、イベント専用列車として再び、札幌~釧路間を走る日が訪れることも期待できます。引き続き残ったとしても、次の全般検査の周期までになるのかといったところでしょう。

 

昨年、四国2000系が『南風』『しまんと』での定期運用を終えた後、廃車になる直前に同じ2000系を使った団体専用列車が土讃線内で運行されたという経緯があります。会社は異なりますが、キハ283系に関しても春の大型連休期間や秋の3連休期間などに、室蘭線や根室線などを走行する団体専用列車が設定されるような気がします。もしかすると、キハ283系の完全引退はキハ281系とほぼ同時になるのではないかと考えられ、10月の3連休が終わったあたりの動向に注意する必要がありそうです。