まだまだ終わりの見えない新型コロナウィルスとの戦い。25日には東京、大阪、兵庫、京都の1都2府1県を対象に3度目となる、緊急事態宣言の発令が行われようとしています。期間は5月11日までで、大型連休期間(4/29~5/5)の人の流れを抑えることを目的にしているものと思われます。
昨春の1度目の緊急事態宣言の頃には、日本中の全ての学校が臨時休校となり、デパートや大型商業施設、遊興施設、観光地、ならびにテーマパークが長期にわたり、休業を余儀なくされました。都会の百貨店のシャッターが下り、行き交う人々の姿が見られなくなった光景が今となっては、遠い昔のように感じられることでしょう。
冬の2度目の緊急事態宣言の頃は学校が休校になることはありませんでしたし、夜に営業する飲食店も20時までという条件の下で営業することが、認められていました。テーマパークも入場者数を大幅に制限した上で開園。商業施設もごく普通に開いていたため、本当に緊急事態なのかと思ってしまうほど、都会に人が集まっていたように感じました。
そして、間もなく始まる3度目の緊急事態宣言。該当地域で学校が休校になることはありませんが、居酒屋や大型商業施設、テーマパークなどに休業を要請したり、無観客でコンサートやスポーツイベントを開くよう要請されるなど、1度目の緊急事態宣言の頃と同様の状況が再び、戻ってこようとしています。当然、マスクをせずにお酒を飲みながら大声で会話をする環境が生まれる居酒屋は、コロナに感染するリスクが高くなるはずです。店内はかなり狭いので、ウィルスを持っている人が店のどこかで大声で騒いだりすれば簡単に、周囲の客や従業員らに感染させることへなりかねません。感染力の強い変異ウィルスに置き換わろうとしている現在はこれまで以上に、爆発的に感染者数を増やしてしまうことになるのではないでしょうか。
ですが、居酒屋(酒類を提供する飲食店をまとめて呼んでいる)の休業や営業時間短縮が必ずしも、良い効果だけをもたらしているとは思えません。居酒屋に入れない若者達は皆、コンビニなどで買ったお酒を路上や駅前の広場で飲みながら、マスクを外して会話をしています。屋外だから大丈夫という保証はありません。
テレビでは週末の夜の渋谷や高田馬場の様子がよく、流れています。大学生や若い社会人と思われる集団が21時や22時を過ぎても、多ければ10人近くがギュウギュウに集まってお酒を飲み、マスクを外して会話をしているのです。また、飲んでいたお酒の容器などを持ち帰らず、道ばたに置いたまま帰ってしまうことも、社会問題化しています。人が集まっているだけでも怖いのに、放置されたままのゴミからもウィルスがまき散らされていそうで、何だか、怖いですよね。
平気で大勢で集まり、マスクを外して酒を飲みながら会話をしている若者達は一体、この1年間で何を学んできたのでしょうか。医療現場が逼迫していることをまだ、他人事であると思っているのでしょうか。家族や大切な人々に心配をかけているという自覚が彼らには、ないのでしょうか。1件でも居酒屋が開いていればそこに人が集まり、感染リスクを高める環境を生み出すことでしょう。だが、全てが閉まっていたら、町のどこかに感染リスクが高い環境が生まれてしまうことを、忘れてはなりませんね。