前日の雨予報を無視してやっぱり晴れてる。
激しい宴の影響で寝不足気味ではあるものの、この日も8時過ぎにホテルを出る。
ノープランであったが、今日は南部を巡ろうということに。
昨日最北端行ったから今日は最南端かな?なんて会話からまずはそれ。
街を走ってる分にはあまり感じないけど、海を見て台風の影響を感じる。
普段は澄んだ青い海なのだろうけど、波が荒々しく打ちつけている。
こんな様子を見れるのも台風の影響がある時だけなのかななんて思いつつここをあとに。
ここからは沖縄のそして日本の歴史上、忘れてはならない場所を巡る。
資料館を含めてしっかりと見学。
来て良かったという表現が正しいかわからないけど、展示品等を通じて当時の悲惨さ理不尽さを自分なりに感じる事ができた。
お昼になったのでご飯を。
2日間の宴でカロリーが凄まじい事になっているのは想像に容易いので、なんとなく大戸屋へ。
蕎麦と鮪で胃を休める。(もちろん写真は撮ってない)
少しのんびりしながら次の行き先を考えてる時に、友達にわがままをお願いしてみた。
どうしても行ってみたいところがあると。
南風原町の松風苑というとても立派な料亭。
でも今回の目的は食事ではない。
たった今大戸屋で食べたところだしね。
なぜここかと言われれば、ファンの間では知らない人はいないであろう沖縄出身の脚本家、金城哲夫さんの資料館があるのだ。
金城さんといえば、ウルトラマンやウルトラセブンの中で、平和とは何か正義とは何かとはいう事を視聴者に投げかける様な作品を数多く手掛た人。
ウルトラ兄弟の故郷の名付け親で、南の那覇からとってM78星雲と命名されたのではとの説も。
若くしてお亡くなりになってしまったが、ご本人が使っていた書斎が残されており、そこを資料館として開放してくれている。
俺自身ウルトラシリーズの中でも特にウルトラセブンの大ファンだ。
料亭の方に声をかけて案内してもらう。
広い園内の奥にそれはあった。
決して広くないスペースだが、展示品に、この部屋に吹き込む風に、空気に、しばし思いを馳せた。
同行してくれた友人、1円の金にもならない自分の為にここを見せてくれた松風苑の方には感謝の極みだ。
松風苑をあとにして向かったのは、沖縄陸軍病院南風原豪群20号。
山肌を人の手で切り開いて病院とし、その中で負傷兵の手術をしていた場所。
手術と言っても、薬品類が足りず、麻酔もせずに、重傷者の腕や足を切断した事もあったそう。
看護婦の人達は米を炊くために砲弾飛び交う中、外へ米を洗いにも行っていた。
飯上げと言われたこの作業中に被弾し亡くなった方も多数いたようだ。
実際に豪の中を見せてもらったが、高さと全幅は180センチほどしかなく、そこに90センチの簡易ベッドを2段にして並べていて、そこに重傷者が寝ていたが、身動きが出来ない人もいたため、食事から排泄まで全てそこで済ませており、ただでさえ息苦しい中、臭気も尋常では無かったという話も聞かせてもらった。
そんな中で寝る間もなく勤務していた上、戦局の悪化により、更に南へ逃げたところで、それまで尽くしてきた軍からは解散を告げられ、誰からも守ってもらえず、自ら身を投げた人も数知れない。
ここを訪れて戦争の悲惨さを改めて痛感し、現日本で唯一地上戦が繰り広げられた挙句、多くの民間人が犠牲になった沖縄の傷の一部を垣間見た気がした。
この場所もまた一度は訪れるべき場所だと思う。
そして、最後は海軍司令豪跡を見学しホテルへ。
この日感じた事を語らいつつ一休みし、今日も夜の街へ。
最後の夜だ。
目的地は決まっている。
昨日休みだったあの店。
今日は月曜。
何の不安も無い。
こちらはしっかり腹ペコだ。
昨年味わったあの感動をもう一度。
しゃぶしゃぶの後はソーミンチャンプルだなとか話ながら歩いていると昨日より近く感じる。
そしてついに到着!
…?
シャッターが降りている。
念のためもう一度曜日を確認する。
確かに今日は月曜だ。
これはいわゆる臨時休業か…?
「ゲリラ的に休みやがった」
どちらともなくつぶやく。
途方にくれる二人。
しかし空腹は待ってくれない。
肉をよこせと、酒をよこせと叫んでいる。
手堅く昨日と同じ店か?という思いもよぎったが、この地で馴染みを作るにはまだ早すぎる。素人すぎる。
少し考えて、昨年行くかどうか迷った店がすぐ近くにあったのを思い出す。
そこだ。
そこ行こう。
そこは紅豚しゃぶしゃぶの旗をなびかせて二人を待ってくれていた。
入店すると一番客。
居酒屋というよりはしゃぶしゃぶ専門店という雰囲気。
オリオンビールを飲みながら店主オススメの肉を注文。
それがこれ。
しっかりと出汁にくぐらせ、いただきます。
!!
なんだこれ!!
旨い!
衝撃的な旨さだよ。
肉厚、脂加減絶妙だ。
感動。
当初行くはずだったお店も相当旨かったが、肉でいえばそれを凌ぐ逸品。
今回の旅の食ランキング堂々の1位だ。
また那覇に来たらここだな。
誰かが那覇に行く時は絶対勧めよう。
とか話した。
馴染みを作るにはまだ早すぎるとか言ってたくせに。
でもここは本当に美味しいんだもん!
泡盛と肉が進み、いい店は内装も気を使ってるんだなーなんてわかりもしないのに調子こいて改めて店内を見回すと小さな貼紙を見つけた。
「ビルの再開発にともない、今月末をもって閉店いたします」
…。
やっぱりこの地で馴染みを作るなんて早過ぎるって事なのねきっと。






















