ようやく津市にたどり着き、走行距離を確認すると、ここまでで距離96キロ。ここから帰宅すれば200越えはできそうです。しかし相変わらず強風が海に向かって吹いています。
●帰宅ルートの設定
たどり着いた三重県津市は予定外の目的地だった為、地図を持っていません。まずやらねばならないことは、帰宅ルートを考えることです。最寄のコンビにに寄って地図を確認すると、R23を約8キロ北上し、R306に入って16キロ走るとR1に突き当たる。

そこから西に走って、そのままR1で滋賀県に入るか、途中でR25に乗りかえて奈良県経由にするかその場で考えることにしました。
●予想通りの強風向かい風
R23で津市内の走行は横風を受けるものの、建物が多いので走行は普通にできました。市街地で走りにくいですが、我慢の走行です。

そしてR306に入ると進路が北西に変わり、横風から向かい風に変わってきます。
「やっぱりきついな・・・」
ここから速度は激減。頑張っても20km/hで楽に走ろうと思ったら15km/h程度。ギヤを軽くしてケイデンスを上げて姿勢を低くしてできるだけ足への負担を軽くするように心がけます。

この場所からまだ100キロ走らねばならないし、確実に山越えをしなくてはなりません。気合いを入れて淡々と走るゾ!ガンバレ俺!
●1号線で西進
1号線に入るといよいよ西風をまともに受けます。
「これ、きついわ・・・。」
しかもこの区間の1号線は自転車の走行はできません。側道を走らねばならないのですが、この側道、アップダウンが激しい。
小刻みに数メートルの山というかコブが現れて、ダンシングの繰り返し。

高速道路の側道ってこういうデコボコの道多いですよね。途中でクタクタになって休憩。

走りやすい道はまだか~。と心待ちにしながらヒタスラ漕いでいくと、東名阪が現れてそこから先は走りやすい一般道に。あぁ、ホッとした。そして「道の駅 関宿(せきじゅく)」の看板も目に入った。
「ヨシ、休憩しよう。」

山越えに備えてトイレ休憩と補給。補給食で甘いものばかり食べているので甘くないものが欲しかったのですが、甘いお菓子ばっかり・・・
「次のコンビニで買うか・・・」
と安直な考えで再スタート。
●鈴鹿峠
この辺りは走ったことが無いので土地勘がありません。しかも十分な下調べをしていないので、どんな勾配と距離の登りが待ち受けているのか、わからないまま走っています。ただ、これから目の前にある山を越えることは間違いない。途中でR1とR25の分岐の標識を発見して、

「このままR1直進かR25へ曲がるか・・・」
悩みましたが、距離的に近いR1直進コースを選びました。やはり帰路は想像以上にきついので、200キロの走行距離は死守するとして、それ以上距離を伸ばすのはやめておきました。
結果的にR1の選択は失敗だったのかもしれません。緩やかな登りを淡々と登って行くと、勾配6%の表示が。6%くらいなら大したことは無い。
しかし、この登りは長い!向かい風で速度が出ない!
一体コレは何の苦行なんだ!?しかもさっき補給食を買わなかったが山を越えるまでもつのか?

やがて車線の分離区間に入り、速度が10キロまで低下。
あぁ、R25で曲がっておけば良かったか・・・ しかし一方通行区間だから引き返せない。行くしかありません。ノロノロと漕ぎながら、遥か向こうの山の中腹に目をやるとチラッと道路が見えた。
「・・・まさか、あんな高いところまで登らないよな。それまでにこの登りが終わってくれるよな。」
●クタクタで鈴鹿峠攻略
延々とつづく6%の登り。
「一体この坂いつまでつづくねん!(#`ω´)ノ」
2車線の道を車がビュンビュン飛ばして行く。速度が8km/hくらいまで落ちました(ノ_・。)自転車なんぞ1台も走っていません。
「ここ、走っていいよな?自転車通行禁止の標識は見当たらなかったけど。」
後で調べたら走れるようです。他に越えてる人いましたね。
さっき見た、中腹にあった道がジワジワと迫ってくる。
「結局あそこまで登るんかい!」
ループを描きながらどんどん高度を上げていきます。
途中、看板が目に入った。
「鈴鹿峠バーベキュー 50M先」

「ここは鈴鹿峠か!」
ここで初めて気がついた。エライ所に来ちまった!そして思った。
「バーベキューだと!こっちは辛い登りを延々頑張ってるのに!(←少々おかしくなってます)」
っていうか、まだ鈴鹿から出られていないのか!
●甲賀市に入ってトラブル
10キロやそこらの速度でも漕ぎ続ければいつかは着く。そしてようやくトンネルが見えた!あぁ、やっと終わった!!鈴鹿隧道だ!トンネルの向こうに下りが見えている。!

トンネルを抜けると滋賀県甲賀市の標識が目に入りました。

元気が出てきた。よくがんばったな、オレ!長い登りのストレスから開放されるかのように軽快に下って市街地に入りました。
コンビニで補給を済ませると午後4時をまわり、辺りが暗くなってきたので夜間走行の準備をします。リアライトを点灯させて、フロントライトを取り付けようとした時、
「マウントのネジが無くなってる・・・」( ̄ェ ̄;) エッ?
CATEYEのライトに付いているプラのナットのやつです。バックパックの荷物を全部出しましたが見当たりません。往路で取り外した時に落としてしまったようです。
ライトが無ければ夜間走行はできません。マジか・・・ 困った・・・(o_o ;)
固定する方法は無いものか。持ち物の中で利用できそうな物はないか探しまくる。散々悩んで結束バンドとカメラのマウントを使って頼りないながらもどうにか固定に成功。30分のロス。ここからしばらくはフラットだし、少しスピードを上げよう。
●水口から信楽へまた登り
ようやくR1から解放されてR307へ入って信楽へ向かいます。しかしこれがまた長かった。しかも水口から信楽へはさっきの鈴鹿峠と同じように延々と緩い登りが続きます。あたりはもう真っ暗。気温は0度。時々追い越していく車のテールランプを目で追っていると、まだまだ登りが続いていることが確認できる。
「一体この坂いつまでつづくねん!(#`ω´)ノ」
速度はまたまた8km/h。国道のすぐ横を信楽高原鉄道の一両編成の電車が通過して行きます。ガタンゴトン、ガタンゴトン・・・・・・
「なつかしい、いい音だ。」
などと、癒されて感傷に浸れる暇はありません。気を抜けば止まってコケてしまいます。そんなギリギリのスローペース。
キンキンに冷えた暗闇の中で黙々と漕いで登りが終わるのを待ちます。ゆっくりでも漕ぎ続けるかぎり、いつかは登りは終わるのだ!
●最後の峠、裏白峠が現れる
ヘロヘロになりながら信楽に到着。もう良く知っている道です。ここまでくれば一安心。ただ一つ迷っているのは、この先のルートです。R307を直進して裏白峠を越えるか、県道5号線を下ってフラットな道を選ぶか。峠越えだと距離は短いが、その後もアップダウンで足にくる。平坦だと距離がかなり長くなる。

心の中で自分の足に、
「まだ、いけそうか?」
「あの峠ならなんとか・・・」
自問自答して峠越えを選択。峠手前の歩道に座り込んで補給食を食べ、しばらく足を休めます。ここで走行距離を確認すると既に180キロ越え。
「目標の200キロはクリアできそうだ。」
199キロと200キロは違いますからね。そして、ヨシ!と気合を入れたあといよいよアタック開始!ここからの登りはわずか2キロだが勾配はキツい。それに足も限界が近い。でもこの峠を越えないと帰れない。ギヤは34-25Tでシッティング。それと21Tでダンシング。この繰り返しで登る作戦に決めた。保険の28Tは最悪の場合に使う。一心不乱に漕ぎ続けてなんとか頂上に到着。

あぁ~、きつ~。やっと終わった。これで本格的な峠はもうない。少し気が抜けた。とはいえ、ここからまだ結構アップダウンがあるのでもう少しがんばらないと!
ここから淡々とスローなペースで走って無事帰宅。20時半で207キロ、14時間のライドでした。

200キロ越えはこれで4回目になりますが、過去最高にきつくて過去最高にグダグダでした。でもまぁ、200キロの距離を数々の峠を攻略しながら走破できたので、自分ではかなりの満足感がありました。それ故、帰ってから飲んだビールの味が最高だったことは言うまでもありません(笑)
今回の走行のデータです。
走ったコースはこんな感じです。

基本的に山岳メイン。

総走行距離:207キロ
総時間:14時間1分
平均速度:18.14km/h
最高速度:50.47km/h
消費カロリー:4314キロカロリー
●エピローグ
こんなコースを走るのなら軽量なFELTで行った方がもう少し楽だったと思います。でもクロモリで振動の少ない分で疲労感の軽減にはなりましたが。
反省点は色々とありますが、夜間走行を予定するならライトの予備は要りますね。今回のようなこともありますし、ライト無しでは走行できません。それに夜間の山中でパンクでもしたら修復するのにライト使いますからね。
あと、冬の夜の単独での山岳走行はやっぱり危ないですね。寒い中で転倒でもしたら命取りになるかもしれません。もうやめておこうと思います。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
さて、次はどこに行こうかな~(笑)
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