(前記事からのつづき)
●湖北の絶景と2度目の遭遇
賤ヶ岳隧道(しずがたけずいどう)の目の前に到着した時、時刻は10:30。
●湖北の絶景と2度目の遭遇
賤ヶ岳隧道(しずがたけずいどう)の目の前に到着した時、時刻は10:30。

もともと昼前には湖北に着きたいと思っていたのでいい感じだ。隧道を抜けるとそこには、・・・
絶景!!


噂どおりのスゴイ景色だ。しかも天気は雲ひとつない快晴。最高と言っていい。まだ脚も体力も残っているが自然とペースダウン。早く通り過ぎるのがもったいない。ポタリングペースでまったりと景色を楽しみながらのノンビリライドを堪能した。
当初は8号線を真っ直ぐ走るつもりでいたが、あまりに景色が良いので湖沿いの塩津街道(県道336)という約3キロの湖岸の道を走ることにした。

この道が今回のビワイチで一番きれいな場所だったと思う。湖のすぐ横を走ることができる。釣りを楽しむ人を見ながらノンビリ走っていると途中の駐車場でロードの集団が。遠目で、彦根で遭遇した集団だとすぐに気付いた。ワゴンも2、3台ほど止まっていて彼らもビワイチ中なのかカーデポでいいとこどりで走っているのかよくわからないが、走行準備している横をすり抜けて先へ進む。
このあたりで異様に腹が減ってきた。そういえばここまでコンビニ以外どこにも寄っていない。まともに食事しないと、道程はまだ100キロ以上残っている。景色を堪能した塩津街道を終え、8号線に合流し、ビワイチ者に定番の塩津海道あぢかまの里に寄る。

(公式HPから写真を拝借)
ここで腹ごしらえと休憩。幾分涼しいとはいえ、気温はかなり上昇してきている。これから先は頻繁に休憩を取らないと熱中症になってしまいそう。カレーとか丼モノとかガッツリ食べるつもりが値段が高いじゃないか。カツカレーで1000円だと!迷わずこっちを選択。

かやく御飯。370円也。
30分ほど休憩して旅を続行する。ここから折り返しとなる。これから気温の上昇と共に、どんどん南下する。灼熱ライドの予感。こまめに休憩を取ってがんばるか。
●3度目の遭遇と勝手に追走
さて、R303に入って牧野方面に向かって走行する。事前情報によるとR303に岩熊第二トンネルというのがあって勾配が20%あるとか、どなたかのブログで読んだ。激坂を警戒しながら走る。登りが見えてきた。あれだ。

写真でちょっとわかり難いが、先の方で登りになっている。行ってみると結構キツいが思っていたほどでもない。どう見ても20%はない。勾配計は無いが、せいぜい12~13%てところではないだろうか。キツいけどゆっくりなら普通に登れる。登り手前で迷わずインナーに落としてダンシング開始(笑)こんなところでアウターで頑張るわけにいかない。灼熱ライドに備えて体力温存しておかないと。
で、岩熊第二トンネル。

歩道が広くて走りやすい。トンネル進入手前で賤ヶ岳隧道で出合ったローディにまた会った。さっきは判らなかったがカレラに乗っていた。軽く会釈だけしてトンネルへ。走りやすい。前方からクロスバイクが3台来てすれ違った。もうすぐトンネルを抜けようかという所で、後ろからロードが。ビアンキにヴァカンソレイユのジャージ。トレックも。あっ
またあの集団だ
紫の個性的なジャージも目に入った。よく会うなぁ。ペースが速い。次々と追い抜かれる。ただ、トンネル内で追い越す時は声くらい掛けて欲しいなぁ。歩道幅も十分あるし、マナーが悪いというほどでもないけど、疲れていたせいもあってか少しイラっとしてしまった。トンネルを抜けるとすぐに下り。この集団、ものすごい勢いで下っていった。下りだというのに回す回す。多少の段差をものともせず、あっと言う間に視界から消えていった(笑)なんだアリャ?あんなトコに混じったら、ホント即千切られるな^^
トンネルを下った所の信号に引っかかり暫く待つ。


トンネルを下った所の信号に引っかかり暫く待つ。
●勝手に追走開始

今走ってきたのが岩熊第二トンネル。そこから下って来て、大浦口の交差点で信号待ちしている最中。この交差点からわずか500m先の永原の交差点を越えるとそこから、また登りが始まってこの登りは奥琵琶トンネルのちょうど真ん中あたりでピークを迎える。登り区間約2.5キロ。ちょうど今、谷底で信号待ちしているような感じ。
で、その大浦口交差点。

(Googleストリートビュー)
ここで信号を待っていると、後ろからキャノンディールCAAD10に乗ったローディがやってきた。
「こんにちわ~」
と挨拶したものの、このローディ、素無視で「あれ?どこへ行った?」と小声でゴニョゴニョ。しかもキョロキョロ。そうか、察するに、岩熊第二トンネル手前の激坂で集団について行けず、離されてトンネルから降りてきたら皆いない。この交差点を真っ直ぐ行ったのか、左折したのかわからず迷っているらしい。
どっち行ったか教えてくんない?
と言わんばかりにこっちを見ているが、挨拶を返さないヤツに教える気は無い。好きな道を進んでくれるといい。信号が青に変わってもまだ迷っている横を通過してR303を進む。500m先の永原の交差点は青で通過。ここを越えたら先は見える限り登りだ。と、登りの先の方に目をやると、さっきの集団の背中が見えた。

(Googleストリートビュー)
まだあんな所にいる。
下りで差がついて、オマケにこっちは信号に引っかかっていたのに。速いのは平地と下りだけか。いや、先頭を走るヤツなんかは登りも速いに決まってる。集団の中でペースについて行けないメンバーが取り残され、遅れて走っている。おそらく今見えているのがそれだ。それならあの遅いヤツだけでも抜いてしまおう。そして、オレのジャージの背中にあるパールイズミのマークを拝ませてあげよう。
登坂を始める。多分、すぐ後ろでさっきのキャノンディールが張り付いていたと思う。そんな気配がした。しかし、これだけ遅れるんだから放っておけば勝手に千切れてくれる。後ろは気にしなくていい。それよりも前
距離はほぼ500m開いている。早く行かないと追いつけないが、登りで無理に加速すると一瞬で自分の脚が終わってしまう。しかも既に120キロ走って来ていて脚に疲れもある。慎重にいかないと。とりあえず自分のペースより少し速く登ってみる。差はどうか。見えていた背中が段々大きくなってきた。このペースでも徐々に詰まってきているようだ。ヨシ、この速度を維持して差を詰めよう。追い越す瞬間は加速が必要なので、余力も残しておかないと。脚力と残りの距離との駆け引きだ。重い。そしてキツい。それでも淡々と漕いでどんどん差を詰める。奥琵琶トンネルの手前で差が20メートルほどになっていた。


(Googleストリートビュー)
近づいてみると2台走っている。あわよくば2台抜けるか。
1台目は追い抜けることを確信した。片手で後ろのリアライトを点灯させ、トンネルに侵入。1台目のほぼ後ろに張り付いた。おそらく登りは苦手なんだろう。シッティングで体を左右に振って辛そうだ。後ろに張り付いて休憩する暇はない。峠の頂上は近い。シッティングのまますぐに横に並んでパスして前に出る。追い越しざまに軽く会釈。愛想よく挨拶したいところだが、息が荒くて声が出ない。するとそれが火をつけてしまったのか、いきなりシフトダウンしてシャコシャコと回す音が・・・。別におちょくったつもりはないんだが・・・^^; ピッタリ後ろにつかれているのが音でわかる。ま、登りで限界ギリギリの時に愛想よく挨拶されても「は?」て感じなのかな。
よっぽど余力がない限り、登りでスパートをかけるのは自殺行為に等しい。瞬間で脚が終わる。なのでこっちのペースが上ならば、後ろで張り付かれても気にしなくてもいい。それより2台目。これも遅い。後ろから車の来ないのを確認して加速。こっちもシッティングのまま抜けた。今度は会釈しなかった(爆)。2人ともパールイズミのマーク見てくれたかな?(暗くて見えないか)
2台目を追い越すと、すぐ前に更にもう一台。遅いメンバーも多いのネ。これもパスしようと後ろについたところで登りが終わって下りになった。スピードも出るし、もう追い越しは止めて後ろをついていく。そのままR303を下って、R161に合流して左折する。すると先に走っていた他のメンバー達が残りのメンバーを待っていた。もちろんこっちは素通りして自分のライドを続行する。これでもう会うこともないだろう。しかしこっちも辛かった。というか、まだ湖北にいるのに頑張り過ぎて脚を使ってしまった。
脚がツライ・・・ (w_-; ヤッチマッタナァ・・.
まだこれから100キロ走らないとイケナイのに・・・
なんで追走などしてしまったのか。でも登りで前方に追いつけそうなのがいると、つい頑張ってしまうよねぇ(笑)しかしここから先が灼熱ライドの始まりで・・・

(つづく)