管理組合で加入されている損害保険にある管理会社の隠れた収入源について、つぶやいてみたいと思います。
管理組合の損害保険加入に伴う代理店手数料は、管理会社にとって大きな収入源となっておりますが、それとは別に損害保険を巡る収入源があるのをご存知でしょうか。


まずは通常の保険申請の流れについて、簡単な例を挙げてお話してみたいと思います。
例えば台風が到来し、バルコニー内にあるパーテンションボード(隣室との仕切り板)が強風で飛ばされたり、破損して被害を受けたとします。

すると、管理会社が保険代理店である場合には、管理会社から保険会社に事故報告が行われます。そして後日、被害箇所の現場写真、被害箇所を記した図面(分譲パンフレット等のコピー)、補修見積書、保険金請求書(理事長が記載押印)等の必要書類が整い次第、保険会社へ提出されます。

すると、それらの提出書類を保険会社が審査し、後日に保険適用の可否・適用となった場合の保険金額等についての連絡が管理会社に入ります。但し、被害箇所の程度が大きく補修金額がかさむようなものについては、現場鑑定(鑑定人が現場調査)が入るといった次第です。
上記過程の中で管理会社が最も大きく注目するのは、破損箇所の補修工事です。この工事も最初のコラム「管理会社請け工事の中身とは」に記載しているのと同じ利益が得られるからです。

例えば、先程の台風による被害を例に見てみると、バルコニー内のパーテンションボードが台風による強風で飛ばされた場合、被害箇所の住民は隣の住戸との仕切りが無くなり、お互いにバルコニーを通じて、行き来が可能な状態になってしまいます。
そうすると日頃はいくらお隣同士の仲が良くても変に気を使いあう環境になり、また管理組合も被害箇所の住民から早く補修するよう懇願されるため、補修金額を確認しないまま管理会社へ工事を発注してしまう事が多くなります。これが管理会社にとっては「棚からぼた餅」で、意外な稼ぎ場となる訳です。
ですので、管理会社からすると台風が到来し、保険適用事故が増えれば増える程、言葉は悪いかもしれませんが、笑いが止まらないような感じになってしまいます。

マンションに長年お住まいの方では、こんな経験をされた方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、先程の案件を例にとると、バルコニー内のパーテンションボードが台風に飛ばされて住民が不自由な思いをしているのにも関わらず、発生から一ヶ月経っても管理会社(保険代理店の場合)から保険適用の可否についての報告や、補修見積書の提出が全くない。
おまけに管理組合側から「どうなってるんだ」と連絡すると、管理会社から「保険会社からの回答がまだなんで・・・」という具合に事が進み、気が付いたら復旧まで2ヶ月以上もかかってしまったというような経験をなされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。(工事自体はたった半日の工事なのに・・・)

なぜ、こういう事が発生するのかというと、管理会社側が特定の協力業者のみ保険事故対応をさせているため、特に台風のように被害があちこちで発生しているような場合には、なおさら業者が手一杯になってしまい、保険会社へ提出する補修見積書や現場写真の作成にかなりの日数を要し、保険会社へ書類を提出するまで、かなりのロスタイムを発生してしまいます。

また、補修工事を保険会社からの回答が来る前に発注した場合においても、特定の協力業者にしか対応させないため、上段で記載している通りで、業者も手一杯で作業自体の完工まで時間を要してしまいます。
本来ならば、管理会社がマンション近くの工務店等にも協力を要請し、一刻も早く復旧工事に取組めるよう努力するのが常識ですが、この業界特有の登録業者制度が特定の工事業者以外の参入をなかなか認めない古い体質であるため、このような事態が発生しやすい構造になってます。


万一、このような事態に陥った際、管理組合がとれる最も有効な対策としては、しつこいと思われるくらい、管理会社に毎日でも早く補修を行うよう督促を行うしかないように思われます。
但し、上記のように管理会社の保険対応に不信を覚えるような場合には、事故処理の早い専門のプロ代理店との保険契約に切り替えられる事をオススメします。また、平素より小さな修繕でも気軽にお願いできる工事業者さんと仲良くなっておく事が、今後のために得策だと思われます。