やっと観てきました!
映画「ブラックスワン」
ナタリー・ポートマンといえばレオン。
そう言われ続けてきましたが、優等生女優の壁をうちやぶり、アカデミー主演女優賞をつかみ取った!
自身、まさに真の代表作と出逢った!
といわれる話題作!!
まぁさぁにぃ!!!
ですよ!
久しぶりに映画見てあんなハラハラどきどきしました!
何だか世界に吸い込まれて、主人公のニナの心臓がそのまま私の心臓にすりかわったみたいに・・・・
ちょっと名前も似てるし・・・
すっっっごい共感できたんだ・・・・
だからニナのスクリーンの中での一喜一憂が、そのまんま私の心臓をばっくばくいわせ、共に怒り、共に絶望し、共に喜び・・・・
映画館出ると疲れ果ててヨロヨロと心ここにあらずで歩いていたら、変なオッサンに後つけられそうになり、やっと我に返りました。
才能ある若いバレエダンサーのニナは、やっと主役に抜擢される。演目は白鳥の湖。しかし大きな課題が!王子様に恋をするけど呪いをかけられる可哀相な美しい姫、白鳥と、王子様を誘惑する妖艶な黒鳥との二役を一人で演じなければならない。
正確で美しいダンスでなら誰にも負けないニナ。しかしどこまでも優等生のニナにとって黒鳥の役がなかなかつかめない。
稽古を重ねていくうちに、プレッシャーや葛藤から、幻覚と現実が曖昧に・・・
そんな中、ニナとは性格もダンスも正反対の仲間のダンサー、リリーの存在が、ニナに刺激を与えてゆく。
そのリリーが代役に選ばれる。役を取られる恐怖心がそのうち憎悪に変わり・・・
ニナ自身の中の黒鳥が目覚めていく様子が、葛藤が、いちいち私自身の気持ちと重なって、苦しいのなんのって・・・!!
思えば私も子供の頃から優等生で通ってきて、未だその枠を超えられず・・・
去年のちょうど今頃、娼婦と聖女という正反対の二役に悪戦苦闘してたのを思い出しました。
昔も今も一度だって、先生に気に入られたいとか、こうしたら印象がよくなるだろうとか考えたことなんか全くない。
むしろ腹んなかでは逆をのぞんでた。
優等生でいたいなんて全然思わない。
そうじゃない方が絶対芝居は面白いんだから。
でもなぁ〜・・・!!
なっかなかなぁ〜。
だってもう30年近くこうして生きてきちゃったから。
だって自分の汚い部分やいやらしい部分を人目にさらすのは、いけないことで、人に不快感を与えることで、すっごく恥ずかしいことじゃんかぁ〜!!
というすりこみ。
そう。本当は優等生なんかじゃ決してないのだ。それは自分がよくわかってる。
本当はいろんな欲望が腹ん中でうずまいてることを。
ただそれを頑として表に出さないだけ。出せないのだ。
なぜならそんな自分を誰でもない、私自身が赦せないから。
絶対に。
そんなことを赦そうもんなら・・・怖い。ただただ臆病者なのです。
結局私は自分に勝てなかった。
娼婦の役がお腹に落ち切らないまま舞台を終えてしまった。
でも映画はハッピーエンドだ。
はたから見たら悲劇なのかもしれない。
でもあれは最高のハッピーエンドだね!!
ニナは見事自分に打ち勝って、最高の舞台初日を終えた。
あんな風に舞台で全て出し切って燃え尽きたら、最高に満足だ。
例えそこで命つきても。
それこそ本望だよね。
私の中では相当ヒットな映画でした。
ちょーオススメ!
ダンスシーンがやっぱり多いんだけど、ほとんどナタリー・ポートマン自身が踊っててすごい。
バレエは私も詳しくないですが、最後の黒鳥のシーンとか、それまでのダンスとやっぱり違ってた。
・・・気がした。
「英国王のスピーチ」も面白かったけど、私はブラックスワンの方が衝撃的で入り込めたなぁ。
英国王の方は劇場が悪かったんだけどね・・・
小さいとこでしかも前に座った男の人が座高高くて字幕読めなくてイライラしながら見てたから、映画に集中できなかったというハンデは確かにありますが・・・。
一つ、励まされたのは、白鳥が黒鳥に目覚めたとき、
凄いことになる。
ってことだよね。
もしかしたら黒鳥は白鳥にはなれないのかも。
白鳥が白鳥を演る。
黒鳥が黒鳥を演る。
簡単だけど当たり前なんだよね。
白鳥がもがき苦しんだあげく、黒鳥になるのを見るのが人はたまらなく面白いのだ。きっと。
で、それはたまらなく美しいのだ。きっと。
臆病者の殻を破って、黒鳥になってみたい。
別世界がみえるかも。
私の永遠の課題。