私たちの国、日本で、今、何が起きているのでしょうか。
もはや、安全大国という言葉は過去のものとなりつつあるのかもしれません。
人々の心がすさみ、生活苦から凶悪な犯罪に手を染める…
そんな、信じがたい現実を象徴するような事件が、また一つ明らかになりました。
茨城県で、24歳と26歳の若い女2人が逮捕されました。
容疑は、昏睡強盗。
彼女たちの手口は、こうです。
まず、SNSで男性と知り合い、「食事に行こう」と誘い出す。
そして、飲食店で睡眠薬を入れた飲み物を飲ませ、意識を失わせる。
男性が昏睡状態に陥ったところを狙い、財布から現金20万円を奪ったというのです。
これは、一度きりの犯行ではありませんでした。
彼女たちは、別の男性に対する同様の犯行ですでに逮捕されており、今回が再逮捕。
余罪は、さらに存在する可能性も否定できません。
なぜ、まだ20代の若い女性たちが、これほど計画的で悪質な犯罪に手を染めなければならなかったのでしょうか。
その背景に見え隠れするのは、この国を覆う深刻な「貧困」の影です。
将来への希望が見えず、日々の生活に追われる若者たち。
真面目に働いても報われないという絶望感が、彼女たちを凶悪な犯罪へと駆り立てたとしたら…。
わずか20万円のために、人の命を危険に晒す。
この事実は、今の日本社会が抱える病の深さを、私たちに突きつけています。
いつ、誰が犯罪の加害者、あるいは被害者になってもおかしくない。
これは、遠いどこかの話ではないのです。
経済的に没落し、人々の心が蝕まれていく日本の、一つの縮図と言えるのではないでしょうか。
