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Review

エンターテイメント評論(本、映像、音楽、お笑い…)



コロンビア移籍第一弾!だが、編成はほぼMWANDISHIのまま、ジャケットはアフリカの呪術的なイメージ…


当時ハンコックは、バスター・ウィリアムスの導きで、日蓮仏教の教義に触れ、“南無妙法蓮華経”と題目を唱えることで、自分のやりたいことが達成できる、という体験を得ていた…


よく見るとジャケットの裏表紙部分に、大仏と蓮の花の造形が見られるのは、意識的なものか…


で、肝心の演奏の中身だが…シンセサイザーを導入し始めた時期で、冒頭電子音とパーカッションのリズムの羅列が延々と続く。いいかげん飽きてきた頃に鍵盤のソロが突っ込んできて、最後はまたリズムの羅列で終わる…


2曲目はかなりの変拍子で全くつかみどころがないが、何回が聞いているうちに19拍子(6+5+5+3)であることが見えてくる。バンドはこれを“頭の中でカウントしなくてもそれを感じとることができるようになるまで練習を重ねた”結果、“パターンのことをとくに意識することもなくインプロヴィゼーションを展開”できるようになったらしい…確かに鬼気迫る演奏ではあり、途中の管のリフの部分は一種のトランス状態か?とも思えるほど。


ハンコックとしては、完成度の高さに満足していたようだが、“レーベルが望む売り上げ数字には至らなかった”らしい…そらそやろ…