(産経新聞 2007/06/19 13:58)
認知症や知的障害、精神障害で判断能力が十分でない人を支援するため、後見人を選んで契約などを代行する「成年後見制度」の申立件数が急激に伸びている。
最高裁のまとめでは、06年度は全国の家裁に3万2000件余の申し立てがあり、前年度の1.5倍に増えた。制度が定着してきたことに加え、障害者自立支援法の施行に伴って施設と契約を結び直すために親などが申し立てるケースが増えたためとみられる。
最高裁のまとめによると、06年4月から07年3月までの申立件数は3万2629件で、前年度の2万1114件を大幅に上回り、制度導入の初年度と比べると3倍を超える。このうち、「法定後見」が3万2269件を占める。
その一因には、福祉サービスの仕組みが、行政側が内容を決める「措置」から、施設と当事者の間で契約を結ぶ「契約」に変わったことがある。
また、以前にあった「禁治産者」「準禁治産者」の制度に比べ、判断能力を調べるための鑑定を省けるなど手続きを簡素化し利用しやすくしたことも影響している。審理期間は年々短くなっており、8割以上が4カ月以内に済んでいる。
06年度に選ばれた成年後見人は、親族が82%、第三者が18%。詐欺や訪問販売などの被害に遭うケースが出る中、弁護士(5.1%)、司法書士(6.2%)、社会福祉士(2.8%)といった専門家の数が増えつつある。
後見人を増やす必要から、公募して養成する事業を始めた自治体もある。東京家裁では窓口として03年度から「後見センター」を設けたが、申し立てが多いため、今年から予約制をとっている。
最高裁家庭局は「後見人のニーズは高まってきている。家裁でもそれに対応して、その人の事情に合った適任の後見人を迅速に選べるように努めたい」と話している。
(朝日新聞6月27日)
ペット購入に関するトラブルが後を絶たない。「持ち帰った晩から嘔吐(おうと)を繰り返す」「チワワだといわれて育てていたが、どうやら別の犬のようだ」など売る側の姿勢を問題視する声が少なくない。その一方で、無責任な購入者の姿も浮かび上がる。改正動物愛護管理法が施行されて1年がたったが、トラブル根絶はまだ遠いようだ。(森浩)
買ったその日に下痢
国民生活センターによると、昨年度のペット購入に関する相談件数は1505件。前年度に比べて140件の減少となったが、調査相談部の加藤良太さんはこう語る。
「昨年6月に改正動物愛護管理法が施行されたが、大幅な減少とはならなかった」。法改正では、売買に際し事業者は飼育方法や病気の有無などを記載した書面を交付しなくてはならなくなったからだ。
実際、相談内容では病気に関するものが目立つ。「フレンチブルドックを購入したが、持ち帰ったその日から下痢や嘔吐を繰り返す」「展示会で購入した子犬に遺伝性の心臓疾患があり、余命2年であることが判明した」「購入後2日目から子犬がぐったりして、12日後に死亡した」…。
「価格が極端に安い場合は警戒しなくてはならない」と、動物法務協議会(東京)代表の伊藤浩さんは警鐘を鳴らす。同会では行政書士らがペットに関する法律面の相談を受け付けているが、ここでも病気に関する問い合わせが絶えない。伊藤さんは「イベント販売という形で、たとえば10万円は軽くするイヌを3万~4万円程度で安く売るケースがある。こうした場合、遺伝性疾患のチェックをしていないずさんなケースが多い」と現状を語る。
「チワワ」が巨大に
「小型といわれて買ったが1.5メートルにもなってしまった。どうすればいいのか」-。伊藤さんによると、減らないのが「実は違う種類ではないか」という相談だ。
「ショップが承諾しなければ、犬を戻すことも返金もしてもらえない。買う側にもこれぐらい大きくなるという知識が必要」と、伊藤さんはため息混じり語る。
国民生活センターへも同様の苦情があり、「店舗で血統書付きのチワワの子犬を買ったが成長するにつれ、通常のチワワより大きいだけでなくパピヨンに似てきた。獣医に相談したら、『雑種の可能性もある』といわれた」(南関東地方の50代女性)という悪質な例もある。
また、改正動物愛護管理法で対象外の昆虫をめぐるトラブルも。近畿地方に住む20代の男性は、インターネットでカブトムシの幼虫5匹を計8万円で購入したが、届いた土の中にはカブトムシの幼虫の死骸(しがい)が1匹入っているだけだった。業者に何度も連絡しているが連絡が取れないという。「これは詐欺的なケースだが、特に顔が見えないネットや通信販売で購入する際は注意が必要」と、国民生活センターの加藤さんは呼びかけている。
書面の交付確認を
ペットを購入する際の心構えはあるのだろうか。国民生活センターなどは、動物愛護管理法にもとづく登録業者かどうかや、同法で定められている標識を店舗以内に掲げているかどうかを確認するようアドバイスする。また購入に際しては、飼育方法や病気の有無などを記載した書面の交付を確認することを呼びかける。
と同時に、「飼い主側の意識」の問題を指摘する声が少なくないことに注意したい。ペット問題に詳しい全国消費生活相談員協会の須黒真寿美さんは、「『思ったよりも鳴き声がうるさいからクーリングオフしたい』といった相談もある。無責任な飼い主が実に多い」と語る。
須黒さんは「飼い主になったら、その動物が死ぬまで飼い続けることが原則。転勤や引っ越しの予定はないかなど将来のことも見据えて検討すること」と購入時の心得を話している。
(産経新聞 2007/06/19 13:58)
法科大学院の修了者を対象にした「新司法試験」について、法務省司法試験委員会は22日、08年以降の合格者数の目安を発表した。08年は2100~2500人程度▽09年は2500~2900人程度▽10年は2900~3000人程度。法曹人口の拡大計画に沿って10年をめどに合格者3000人の目標が実現する。
新試験の合格者は、初年度の06年が1009人で、07年は前年の2倍程度が見込まれている。08年以降については「法科大学院の実績や受験者の動向を見て検討する」として、具体的な数は示されていなかった。
一方、法科大学院修了者を対象としない「旧試験」合格者は、徐々に減らしていく。06年の合格者数は549人だったが、08年は200人程度、09年は100人程度、10年は「前年よりもさらに減らす」という。
(アサヒコム)
法科大学院の修了生を対象に先月実施された今年度の新司法試験で、出題と採点を担当する「考査委員」を務める慶応大法科大学院(東京都港区)の植村栄治 教授(57)(行政法)が、今年2~3月、同大学院の学生相手に答案作成の練習会を開いた上、実際の試験問題と類似した論点を説明していたことが22日、分かった。
植村教授は読売新聞の取材に、「問題を漏えいする意図はなかったが、軽率だった」と事実関係を認めており、法務省も同教授から事情を聞くなど調査を始めた。
新司法試験の考査委員は法相が任命し、学者や裁判官ら計156人がいる。非常勤の国家公務員に当たり、問題の内容や採点基準を漏らしてはいけない守秘義務がある。植村教授は昨年秋に任命され、他の委員とともに今年度の行政法関連の問題作成に関与した。
関係者によると、植村教授は、既に問題作成を終えていた今年2~3月、慶大法科大学院で試験対策の答案練習会を7回開き、毎回、150~170人の学生に対し、「行政処分の執行停止」などの論点を説明した。その後も、練習会に出席した学生たちに一斉メールを送信。「試験の参考になるよう送ります」と記述した上で、「外国人の退去強制処分」などに関する6本の判例を紹介した。
先月中旬に実施された新司法試験の論文式試験では、行政法分野で、外国人の退去強制処分の事例を基に処分の執行停止などについて論じる問題が出された。
また、植村教授は、同試験の採点基準が秘密にされているにもかかわらず、試験直前に学生たちに対し、「新司法試験の採点が終わる8月末以降、各自が試験で書いた論文を再現して送ってくれれば、採点してあげる」との内容の一斉メールも送信していた。
法務省は、考査委員の任命の際、公正さを疑われることがないよう、答案作成の練習会を行わないよう要請している。考査委員が個人的に採点を行うことについても、採点基準に関する守秘義務違反に当たる可能性があるとの見解だ。
今年度の新司法試験は同大学院の修了生271人を含む4607人が受験。ある法曹関係者は「練習会に参加した学生が有利になったことを証明することは難しく、採点作業への影響はないと思うが、新司法試験への信頼が失われたことは重大だ」と指摘する。
植村教授は、成蹊大法学部長などを経て、2004年から慶応大の法科大学院教授を務めている。
植村教授は読売新聞に「合格者数を維持したかった。今になってみると公正さが疑われても仕方ない」と話している。
慶応大広報室は「(答案作成の練習会は)植村教授が私的に開催したもので、大学は関与していない。個人的な採点の件は、本人も深く反省しており、大学としても深くおわびする」とコメントしている。
判断能力が不十分な成年の権利の擁護と、財産管理などを支援しようと、県行政書士会の有志は13日、県庁記者クラブで会見し、成年後見サポートセンター(福里栄記理事長)の設立を発表した。
成年後見とは、判断能力の不十分な成年者を保護するため、一定程度本人の行為能力を制限するほか、本人のために法律行為をしたり、助ける者を選任する制度。2000年、禁治産・準禁治産制度に代わって設けられた。
福里理事長は「日本では少子化、超高齢化が進展し、高齢者福祉への抜本的対策が急務だ。高齢者、障害者らが自らの意思に基づいた日常生活が過ごせるよう権利擁護と財産管理などを支援することで、高齢者らの福祉の増進に寄与する」と設立目的を話した。
同センターの会員は現在、県行政書士会の14人。具体的な職務として、判断能力が不十分な者の財産の調査や財産目録作成など財産管理、療養や看護の計画、立案などの身上看護や見守り、銀行などの契約相手への連絡、通知など。裁判所の審判による「法定後見」と、本人が判断能力が十分なうちに契約する「任意後見」を担う。
事務所は浦添市伊祖4-6-2。問い合わせは098(867)6848。
(琉球新報 6/14)
◇刑務作業がリハビリ
静岡市葵区東千代田にそびえるコンクリート塀。主に初めて刑務所に入る受刑者を収容する静岡刑務所だ。社会から隔離された世界のように思われる刑務所だが、実際に塀の内側をのぞいてみると、社会の縮図とも言える光景があった。
5月大型連休明けの晴れた午後。運動の時間になり、運動場に移動するため高齢受刑者が列を作った。車いすに乗ったり、つえをつく姿が目立ち、列は最も遅い人に合わせてゆっくりと進む。運動場に出ても日なたぼっこや軽い散歩が中心で、じっと動かない受刑者もいる。
今年3月末現在、静岡刑務所で服役している受刑者は1140人。そのうち60歳以上は158人で13・9%を占める。最高齢は殺人未遂などの罪で服役中の83歳の男性だ。06年末の全国刑務所の平均11・6%と比べると、静岡刑務所の高齢者率は高い。受刑者がどの刑務所に行くかは、犯罪傾向や刑期などをみて、拘置所や刑務所の職員が決める。関係者によると、静岡刑務所には医務部があり、気候も温暖なことから、高齢受刑者が割り振られる率が高いという。
法務省によると、05年の60歳以上の刑務所入所者数は3460人と10年前の約2・7倍に増えた。うち窃盗犯が占める割合は42・7%で、20歳代の28・9%、30歳代の25・4%より格段に高い。関係者は「生活に困って万引きなどに手を染める高齢者が増えているためでは」とみる。
◇ ◇ ◇
体が弱っている一部の高齢受刑者は、通常は1日8時間の作業時間が2時間短縮される。また、認知症の受刑者は、製品を数えたり、色別に仕分けするなどの単純作業が割り当てられる。しかし「結局は、作業結果を別の受刑者が点検している」(静岡刑務所幹部)。社会復帰のために行うとされる作業が、これらの受刑者にとっては「リハビリに近い」(同)ものになっている。
作業を終えて食事の時間になると、かむ力の弱い高齢者にはおかゆをはじめ、肉や野菜が細かく刻まれた特別メニューが用意される。刑務所内では、保安維持を「戒護(かいご)」と呼ぶが、ある幹部は「実際の仕事は介護だ」と嘆く。
刑務所での勤務経験がある浜井浩一・龍谷大法科大学院教授(47)は「格差社会で落ちこぼれた一部の高齢者を、福祉が支えきれずに刑務所が受け皿になっている構図がある」と指摘する。=つづく
(毎日新聞)
改正内容は、宅建業法33条の2の規定(他人物売買の禁止)の適用が除外される場合として、同法施行規則15条の6に次の内容を追加するもの。
「宅地又は建物について、宅地建物取引業者が買主となる売買契約等であって当該宅地又は建物の所有権を当該宅地建物取引業者が指定する自己又は第三者に移転することを約するものを締結しているとき」と加える。
これにより、AB間・BC間でそれぞれ売買契約を締結した場合に、中間のBが宅建業者で最終取得者のCが一般消費者であっても、AからCへの直接の移転登記ができるようになる。
5月30日に取りまとめられた内閣府規制改革会議の答申を受け、このような措置を取る方針が決まった。
(6月11日アサヒコム)
カリフォルニア州議会では、アメリカ国内で初めて、ペットの避妊を義務づける法案が可決された。犬や猫が好きでペットとして飼っている人々と、動物愛護の活動家との間に対立が起こることになりそうだ。
「恐ろしい法案です」と語るのは、モーリーン・ヒルホークさん。ニューヨークを拠点とする、犬の飼い主で構成する連盟“キャッスルトン”の事務局長を務めている。ヒルホークさんは、これが法律として施行されれば、理論上、カリフォルニア州の犬がどんどん減ってしまう可能性があると語った。
法案は、飼い主に対して、飼い犬や飼い猫に去勢手術を受けさせるよう求める内容で、違反した場合には動物1匹につき500ドル(250ポンド)の罰金が科せられるという内容。
ブリーダーや盲導犬の飼い主については、この義務が免除される場合がある。
法案は6日午後、民主党が多数派を占めるカリフォルニア州議会下院で、僅差で可決された。今後、州議会の上院で審議されることになり、それも8日までに可決されなければならない。
州議会の上下両院で少数派となる共和党は、この法案の優先度合いが高いとは見ておらず、法案はあまりに出しゃばった内容だと指摘している。共和党のダグ・ラマルファ下院議員は、「細かいところまで管理しすぎだ」と語った。
賛成派は、ペットの去勢手術を義務付ける法案は、望まれないペットが捨てられて州の収容所に引き取られる事態を減らすために必要だ、と語る。法案を支持した民主党のロイド・レヴィン下院議員は、カリフォルニア州では、毎年少なくとも500,000匹の動物が収容所で殺される運命にあり、州に強いられる“博愛”の代償は受け入れられない規模だと語った。
レヴィン下院議員はまた、それらの犬や猫を収容し殺害するために、州は毎年3億ドルという巨額の負担を強いられている、と電話取材で語った。
ピットブル(※アメリカン・スタッフォードシャー・テリア)を飼う愛犬家が構成する、サンフランシスコ地域のグループ“バッド・ラップ”のレスリー・ヌッチョさんは、法案は、自発的にペットに去勢手術を受けさせる飼い主があまりに少ないために生じている、カリフォルニア州の「ペット増えすぎ問題」の解決となる、と語った。
「残念なことに、自発的な動きだけでは、望まれないペット増加の問題を食い止めるのに十分ではなかったのです」
アーノルド・シュワルツェネッガー州知事は法案に対する態度を明らかにしておらず、またマクレアー報道官によると、自らの2匹の飼い犬が去勢手術を受けているかどうかを公表するつもりもないという。
「知事は、(飼い犬の)サージとスパンキーの私生活に介入したくないというお考えなのです」
【サンフランシスコ 7日 ロイター】