妄想小説です。
お気に召さない方はご遠慮ください。

 画像お借り致しました。



G.LOVE⑤


アイと連絡先を交換した。
何としてでもまたアイに会いたいと思った。
気持ちが通じ合うかは分からない。
それでも、アイと過ごしたい思いでまた会いたいことを伝えた。
アイには、素直に言える。
自分でも驚く程に、アイにハマっている。


アイと再会した次の日から、
俺は、アイにメールをした。
何でもいい。どんなことでも、アイにメールがしたい。
返事は必ずくれるアイ。
それだけで口元が緩む。

メンバーはそんな俺を見て、
おかしくなったのかと、口を揃えて言う。

まさか、俺が恋心を抱いているとは、思いもしないだろう。
ただ1人を除いては‥。
スンリだ。
『ジヨンヒョン?もしかして恋してますか?』
鋭いなこいつ。
『なんでだよ。』
あまり多く話さないようにした。
『ジヨンヒョン、僕は分かりますよ。』
『‥。悪い?』
『違うよ!嬉しい!ジヨンヒョン、僕もヒョンの彼女に会いたいです!』
『(彼女じゃないけど)言っとくよ。』
『本当に⁉︎僕お邪魔ではないですか?』
『お前が言い出したんだろ!まぁ、カモフラにもなるしな。お前が必要な時あるかもしれないし。てか、何でそんなに嬉しそうなんだよ?』
『だって、ヒョンが嬉しそうなら僕も嬉しい!』
『変な奴~。』
スンリは絶対的に信頼出来るヤツだ。
日本も詳しいし、何かあったら頼りになる。

早速アイにもメールした。
アイ、本気で思うかなぁ?

また会おうと言ったものの、あまり期待されてない感じもした。
俺は、そんな風に思われてるのか。寂しさはあったが、俺の気持ちを知らないから仕方ないのか。

毎日のメールのやり取りが、俺を刺激した。
アイのメールが欲しくて、何度となく繰り返した。
アイに会いたい。
アイと話したい。
アイに触れたい。
アイを俺のものにしたい。

そんなある日、
アイから、彼と会うとメールが来た。

別れるのか?それとも‥

メールには、会うとしか書いてない。
胸が締め付けられた。
アイが話したくないなら聞かないほうがいいのか?
悩んでても分からない。
俺はアイにメールした。
返事が来るようなメールを。

『明日時間取れそう!会える?』
この日は初めてアイからの返信がなかった‥

男と仲直りしたのかもしれない。
アイが男のことが好きで泣いていたのを思い出す。
どんなヤツでも、アイにとっては、大切な人なんだ。
目の前にしたら、許してしまうかもしれない。


返信がないことで、俺にとっては、最悪の状況しか思い浮かばない。
アイにとってはどうなんだろうか?
1人で考えても分かるはずのないことばかり考えていた。


日本での仕事はそんなに詰まってない。
明日から数日は自由に過ごせる。
来週のペンミが終わったら、韓国と中国で仕事がある。

数ヶ月後にまた日本に来る予定はある。
だけど、そんな先まで待てるワケがない。

今週しかない。

アイに気持ちを伝えよう。

アイからの返信はないままだったが、
先日家の近くまで送り届けてたから、
大体の場所は分かっていた。


会いに行ってみよう。
ジヨンは、男とどうなったか心配もあったが、アイに会えるかもしれないと思うと、浮き足立っていた。

確かこの辺だったなぁ‥とアイの家の近くを歩いていると‥

アイだ!

声を掛けようとした時‥


アイ?泣いてる?
やっぱり、別れたのかな。
アイの悲しみを喜ぶ訳じゃないが、俺にもチャンスがあるんじゃないかと思ってしまう。

その時だった‥

見知らぬ男がアイに駆け寄った。
アイが驚いているようにも見える。

何を話しているのか分からないが、
アイツに間違いなさそうだ。
アイを傷付けたヤツ。

今の俺には何も出来ない。
アイの恋人だったら、アイを救ってあげられるのに‥

すると、男がアイを抱きしめた。

アイ‥

俺がしたくても出来ずにいることを、目の前でヤツがしてる。
胸が痛い。

今、アイのとこには行けない。
俺は何も出来ない。

そのまま、振り返らずに、歩き出した。

胸が苦しい。


もしかしたらアイと通じ合えるかもしれないと思ったのに、
アイに想いを伝える前にフラれた気分だ。

アイとは、友達のままでいろってことなのか?
アイの笑顔は友達でないと見ることが出来ないのか。
アイ‥
アイが好きなのに、想いが伝えられない。
そんな自分に苛つく。

アイに会いたい。
ただそれだけなのに、
どうしようもない想いを抱えたまま、何も出来ずにいた‥。




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その後は、当てもなく歩き、適当な店で飲み明かした。
なんとかホテルに戻ったが、何も考えなくていいように、静かに眠りについた。

アイ‥と呟きながら‥。



⑥へ続く。