とあるAIを主力商品としている企業の代表があるTV番組で、下記のような話をされていました。
「ルーティンワークは今後すべてAIを利用することで、システムに置き換えられる。人間はそれ以外の仕事をする」
それ以外の仕事とは
・ルーティーンではエラーになってしまったイレギュラー業務
・新しい事業開発などのクリエイティブな仕事
・マネジメント業務
などなのではないかと思います。
そこで、少し、立ち止まります。
ルーティーンでエラーになってしまったイレギュラー業務の対応をするには、ルーティーンが分かっていないとできません。
システムに置き換えられたルーティーン業務が多ければ多いほど、普段はシステムが自動で処理するため携わっていないのに、理解していないといけない範囲が多くなり、かなりきつい。
通常、その部分はベテラン社員に依存したりしてしまうのですが、その社員は、過去に手作業で自分が処理していた経験があり、少しづつスキルが蓄積されたため対応できるわけです。
さて、その社員が退職した時、引継ぎの業務量が尋常でない量になったりします。便利さと引き換えに発生した今後の課題かと思います。
今の企業のスタンダードは、業務が人に依存することを嫌います。
業務が人に依存しないようにすること→マニュアル化された定型業務に落とし込む→定型業務は人ではなくシステムがするようになる→必ずイレギュラーが発生する→それこそが人がする業務→でもそれは人に依存してしまうことを否めない。
イレギュラー業務であったり、クリエイティブな仕事であったり、マネジメント業務であったり、それは、すぐにできるようになる仕事ではありません。
本人の努力や経験、適性、希望のすべてが備わって、その職につくことができます。
これらの職に就く人の業務が人に依存してしまうのは、ある意味当たり前なのです。
また、①責任、②難易度、➂時間的拘束、④精神的ストレスが高くなる傾向にあるかと思います。
一方、高収入でなくとも、上記の4つが低い仕事を選択したい人も沢山いると思うのです。
それは、その人の生き方の問題です。
すべての人にとって、仕事が人生の中心にある訳ではないからです。
冒頭の企業の代表は、それらの人をおきざりにしてはいないでしょうか?
また、高収入と言いましたが、人材不足ゆえ、新規採用社員の給与を高く設定し、ノウハウの蓄積されたベテラン社員の給与の据え置き、などといったことは起こっていないでしょうか?
油断していると、大切なその社員の流出もあるかもしれませんよ。
ベンチャーは、今ものすごい勢いで数を増やしていますが、それらの企業は、自分たちのアイディアだけでは組織として足りていないベテラン社員のノウハウを求めています。
AI利用はまだ始まったばかり。
トライ&エラーを繰り返し、本当に人にやさしい存在となってくれることを祈っています。