相合傘 Yellow ver.

テーマ:妄想小説

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「うわ、……そらジローの嘘つき。」




そう空に呟いたところで、雨が止むわけでもない。


明日は晴天!なんて言ってたから、折りたたみ傘も持ってきてないし……。



「どうしよ、走って帰ろっかな……。」



よし。と意気込んで1歩目を踏み出した瞬間。







『迎えに来たよ。』




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「……かずくん。」



雨は1滴も自分に当たることなく、私の頭上にはかずくんが持っている傘がさされていた。




『どうせ、お前の事だから忘れてんじゃないかなと思ったんですよ。』


「……すみませんねぇ。」




相変わらず可愛くない返事しか出来ない私。




「迎えに来たって言うけど、傘1本しか持ってないじゃん。」




かずくんは、自分の持っている傘以外には何も手にしていない。





『はぁ~。……察してよ。』


「へ?」


『たまには、こーゆーのもいいでしょ?』





そういって、私の手を繋いで歩き出した。



一つの傘に2人で入っているからか、いつもより距離が近く感じる。






『雨の日も悪くないね。』





フフンと鼻歌を歌いながら彼が呟く。






(貴方がいればどんな日だって最高だよ?)




私はこの言葉を貴方に返そう。



心の中でね?




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choco