CHANEL CHANCE  EDT  ヴァポリザター


 仕事でここぞという時。

 頑張りたい時。
 私にお任せ下さい、とアピールしたい時。
 それから艶のある女らしさを演出したい時。

 纏いたい香りです。






 年に一度あるかどうかの、最大レベルで強くありたい、頑張りたい時に力を貸してくれます。前に向かう力をくれます。




 シャネルのチャンスシリーズで人気があるのはオータンドゥルかと思いますが、私が持っているのはオリジナル?のチャンス ヴァポリザター EDT


 EDTですが、香りは6時間以上持続してくれます。


 そして、さすがシャネルと言ってしまう、香りの変化の美しさと気品があります。

 ちょっとお仕事の大切なシーンには無いと困るな、と言うお品です。

 新年互礼会や議員さんのパーティーにお供する時や、大切な会議の時など、絶対に軽く見られるわけにはいかない場面で力を貸してくれる香りです。

 何しろ本当は、中身が泣き虫なへなちょこ人間なので。まだまだそういった場面では気圧されてしまわないように、頑張って力を振り絞らないといけないのです。

 そんな時に自信をくれる、大丈夫だよと力を貸してくれる香りです。





 この香りは昔、夫が海外研修のお土産に買ってきてくれたもの。
 「人気のある香りなんだって。かいでみたらいい匂いだったから買ってきた。」と言ってプレゼントしてくれました。
 びっくりしたのを覚えています。

 え?
 こんなに色っぽい香りを妻に纏えと?
 こんな感じを夫に求められている!?
 ええー!?
 ドキドキ。
 ムリー!!

 照れくさくて1人困惑、悶絶したのも、若い頃の良い思い出です。
 
 当時、若い男性はもっと可憐な優しい香りや、スッキリとした香りを好むものかと思っていたので、こんなにパワーと色気のある香りも好きなんだと驚きました。
 パワーのある香りが男性に好まれる事もあるのですね。
 今でもたまに纏うと、夫にいい香りだねと言われます。


香調は


    

 ピンクペッパー、ジャスミン、アンバー パチョリの香りが絡み合う、フローラル フレグランス。予測不能な刻々と変化する香り、フローラル、スパイシー、センシュアルな香りが次々と香る。      公式サイトより




トップノート:パイナップル、アイリス、パチョリ、ピンクペッパー、ヒヤシンス


ミドルノート:ジャスミン、レモン、ローズ


ラストノート:ムスク、インドネシア産パチョリ、バニラ、ベチバー




私のお肌の上では


 オープニングでフレッシュな柑橘系フルーツとフローラルが一瞬香ります。フレッシュですがフルーツ単体の香りではなく、エレガントで、決して美味しい香りではありません。


 その香りは僅か数分で、ピンクペッパーとパチョリとアイリスに変化。


 スパイシーなのはピンクペッパー


 フローラルなのはアイリスと微かなジャスミン


 セクシーなのはパチョリのスーッとした墨っぽさと、アンバーの透明感


 パウダリーなのはアイリス


 スパイシーでセクシーでフローラルでパウダリー。深みのある香りです。
 そして奥にいるアンバーが色っぽい。

 複雑で贅沢でエレガント。


 でも、若い女性でも纏える香りです。



 この香りがしっかり持続して、2時間後くらいからピンクペッパーのスパイシーさが丸くなり、ジャスミンとローズそしてバニラがほんのり甘く顔を出します。


 ここから甘いバニラが徐々に輪郭を鮮明にしていきます。

 パチョリの墨汁のような香りとちょっとした苦み、僅かにベチバーの土っぽさ、アンバーとムスクによるセクシーさを伴いながら、上品に甘くバニラが持続。

バニラがほんのり甘くて、うっとりします。


 子供っぽくも、グルマンにもならず、上品に甘く香ってくれます。


 素敵な女性のバニラです。



 ラストはバニラのほのかな甘さでフェードアウト。



 パチョリがトップからラストまでしっかり香ります。
 スパイシーなピンクペッパーがミドルまで伴奏して、ほのかに甘いバニラにラストはバトンタッチ。
 素敵な香りの変化を楽しむことができます。


 チャンスの香りは、私には芯のある強い女性のセクシーさを表現しているように感じられます。
 媚びる女性ではなくて、自立した、でも女性らしさを楽しんでいる女性のイメージです。
 お仕事ができる人。
 色っぽい。
 スマートでカッコいい。


 ですが夫に言わせると爽やかな香りらしいのです。
 爽やか?
 なんと!?
 色っぽさを求められていたわけじゃないのね!
 ドキドキして損したやーん!

 どうやら夫には、オープニングのレモンとピンクペッパーのスパイシーさのあいまった、柑橘系のとても爽やかな良い香りというイメージが全体を通して感じられるようです。
 媚びていない色気も、爽やかな女性だなと感じられるのかしら。


 私には、お花とムスクでデコレーションした、パチョリとピンクペッパー、あとからバニラも来るよ、なセクシー爆弾と感じられるのだけれど。

 この香りはパチョリとピンクペッパーとバニラとアンバーメインでしょ!と思うのですが。

 夫はレモンとお花だよ。と言います。



 本当に全く感じ方、イメージの持ち方が違うのです。



 夫とここまで感じ方が違うことも珍しくて、とても不思議です。






 それはさておき。
 CHANCEは名前の通り、チャンスを掴みに行く女性のようにパワフルな香りです。

 かわいいだけじゃない、セクシーなだけじゃない、女性のしなやかな強さを演出したい、そんな時のお守りになってくれる香りです。

 

 また、和装にもよく似合います。浴衣や小紋から、留袖まで。どんな和装にも似合う香りです。
 大好きなイザティスは濃い色の小紋や、訪問着、留袖のイメージですが、チャンスはもう少し軽やかで、淡い色合いの小紋や浴衣にも似合います。もちろん黒留袖にだって似合います。下半身からほのかに香るぐらいが素敵です。

 チャンスが作ってくれるのは

 匂い立つうなじの色気

 クラクラとめまいがしてしまいそうなほど、美しい色気。纏う人、纏い方によってセクシーにも、凛としたものにも変化してくれる色気です。
 この香りの力に飲み込まれず、使いこなせる女性がチャンスをつかめるのかもしれませんね。

 




まとめ


 パチョリ、ピンクペッパー、アンバー、そしてほのかな甘さのバニラが煌めくフローラルフレグランス。
 
 色っぽくエレガントな移ろいを楽しめる香水。

 自立した女性を思わせる、しなやかなパワーのある香り。

 20代〜何歳でも。
 
 プライベートからビジネスシーンまでよく似合う。
 職場での付け過ぎには注意。
 管理職の女性イメージあり。
 職場では纏うシーンや自分のポジションへの配慮は必要かも。
 和装時は浴衣から留め袖まで似合う。

 オールシーズン可。

 チャンスを掴みたいときに纏う香り。

 ラストのバニラの美しさ、ぜひ一度体験してみて。