私が見た今日の黒保育。

気温31〜32度。照りつける夏日。
10時前から鼓笛隊の練習をしている
5・4歳クラスの子どもたち30人程と
保育者が3人。


こんな暑い中、大変だなぁ…。


保育者は
何かアラがないか目を走らせ
見つければそこここでゲキがとぶ。


子どもたちはがんばっている。


退場の隊列になり、やっと
全体で影のある場所へ移る。


足踏みの後、しばしの停滞の時間。
子どもたちからは「あつい〜」の声。


一列分、日差しが当たりっぱなしの
子どもがいる。
先生、早く終わらせてあげてよ…!


やっと、先導する保育者の言葉。


「みんな、暑かったねぇ。
でも、よくがんばりました。
でもでもでもでも、最後帰ってくる時、
迷子になってる人がいたよ。
しっかり前の人について行って!」
 

「がんばった」って
練習中に子どもを具体的にほめる言葉が
全然聞こえなかったんだけど
何に対して「がんばった」と思ってるのか。

もし「暑さに耐えて最後までやった」
ということに対してなら
それは保育者に強制的にやらされて
いるだけ。がんばらされているだけ。

「暑かったね」と言うなら
少しでも暑くない時間帯や
少しでも日差しに当たらないようにと
考えるべきなんじゃないか?

そして最後のまとめのように
今日の反省点を言ってるけど
それ、全体に向けて言わなきゃいけない?

迷子になったのは一部の子どもで
大半の子どもたちには関係ない話だよ。
これだけしんどい思いをした子どもたちに
最後マイナス点を強く主張して終わるの?
単なる、出来栄えをよくするための練習
じゃなくて
1回1回の活動を子どもたちが楽しめるように
とは考えないの?


その後、全員でお茶飲みタイム5〜10分。

そして、全員でリレー。
今年、園庭で初めてするリレーだそう。


まず、チームにすぐ並べない。
保育者たちが
怒りの口調で子どもたちをせかす。
何でこんなこともできないのかとでも
言うように。


保育者たちが頭にあるスケジュールを
子どもにさせようとするから
今の子どもに寄り添った声掛けに
なっていない。注目のさせ方が悪いよ。


しかも保育者の動きがバラバラで
怒号が怒号を呼んでしまっている。
子どもたちはプチパニック。


案の定、リレーでも勃発。

バトンを落とすとかは別にいい。

走った後の子どもたちが
どこに行けばよいのか分からない。

誰にバトンを渡せばいいのか分からない。

ゴールはどこまで走ればいいのか
分からない。


保育者の怒号レベルがキレる寸前。

「もうやらんでええ!」


まず保育者がそのルールを
事前に子どもたちに確認してない、という
原因に気付いてないのか?
子どもたちが不憫すぎる。


最後、結果発表。

1位・2位のチームバンザイの次


「3位、黄色チーム。バンザーイ」


なんで、3位でバンザイ3回も
しないといけないのか。


そして叱る保育者。

「バンザイに元気がない!」


あなたのバンザイの言い方もね。
保育者のあなた自身が
3位でバンザイ3回する気持ちに
自らなれますか?

完全にやらされてるでしょ?
自分でも分かってるんでしょ?
決まりきったやり方に
のっとることが
そんなに大事ですか?


さらに、続く。
「4位、青チーム、バンザーイ」


4位でもバンザイすんのかい!?
しかも3回も!?

悔しかったー!でも
次は負けないー!でも
何でもいいから
子どものは気持ちちょっとは考えようよ…


しかも
「5歳さんは2回目だけど
4歳さんは初めてのリレーだから
もう1回します」
という保育者の宣告。


子どもたちから
「えぇ〜」「なんで…」という声。


「4歳さんは初めてだから…」って
それ最初から分かってることやん。
しかも、できてなかったの
4歳だけじゃなく、がっつり5歳もやん。
(しかも原因は保育者の確認不足)
完全にこじつけやん。

1回やってみて
思ったよりうまくいかなかったから
もう1回やらすって
保育者が不安だからやらすだけやん。

30度は軽く超える園庭で
子どもたちに強制させてまでやること?


結局、第2回戦も決行され。

その後お茶飲みタイムの後、
やっとこさの自由あそび。


10分
ありえない


そして帰る前に
さらに、かけっこを行う。


子どもたちが
真夏日の園庭にいた時間


1時間超


その内、本当に自由に遊んだ時間


10分

ありえない!

私だったら
こんなに高圧的で否定的で
子どもの人権も保育のなんたるかも
尊重しない保育者のいる園に
絶っっ対!子ども預けたくないけどな。


でも、こんな園が未だに多いのは
気付かない親が多いのも原因なのかな。


暑い中、運動会の取り組みしてる
保育者と子どもたちの様子見て
一人の保護者が

「先生たち、暑い中大変ね〜」って。


いやいや、保育者は
全っっ然!大変じゃないから!!

頭の中にタイムスケジュールがあって
できてない人がいたら怒号とばして
「この子どもら、ど〜する?」
ていう同じ考えの保育者と示し合わせて

暑さなんかそっちのけで動けるから!
弱者を引っ張り上げなきゃみたいな
使命感もってるから!


それより、大変なのは
断!然!子どもの方!!


次に何をしたらいいのか
あとどれぐらいやるのか
分からないまま活動させられて
急に予定変更を告げられて

保育者にアラを探されて叱られ

できてることもあるのに
そこは具体的にほめられず

他の子どもの失敗も
全体責任かのように注意され

唯一楽しめる自由あそびの時間も
ほんのわずかに制限され

理不尽な扱いを受けても抗えず

保育者に少しの配慮があれば
できただろうことも
全て自分たちの責任にされて

活動を、大切な幼児期を
楽しむという権利もしばしば奪われ

しかもそれが当たり前だと
思わされる環境下にいる。

自己肯定感もガンガン下げられる。


その上、大人より体も小さく
地面との距離も近い。

保育者は紫外線防備の服着てるけど
子どもの中にはノースリーブや
オーバーオールを着てる子さえいる。


ねぇ、どっちが大変??



本当に子どものことを考える目をもった
保護者が声を挙げれば
こんな園は少なくなるんじゃないのかな?

もっと
子どもたちも
保育者も
保護者も

自分らしく幸せな園が
増えますように。