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☆★前回のあらすじ★☆
- スポーツ心理学とは
- メンタルトレーニングの実際
- 集中力のトレーニング
『スポーツメンタル ① ―メンタルトレーニング 集中力を保つ方法―』
について、スポーツにおけるメンタルトレーニングについて簡単にお伝えさせて頂きました。
《今がチャンス》と思って、私らスポーツトレーナーの業界がどう変革されていくのか必死に考えています。
どうも、N CURE Conditioning Roomの代表 西本です。
前回の記事の末尾にも記載しましたように、今回は『マインドフルネス』についてお伝えしていきます。
マスメディアでの『マインドフルネス』といった言葉はお聞きになったことも多くなってきたのではないでしょうか。もちろん、スポーツ心理としても浸透していきているそうです。
以前は、選手の認知への介入により適正な感情をコントロールすることでパフォーマンスアップを図るように考えられいました。
もう少し詳しくお伝えすると…
否定的の感情を生みだす自己陳述(self-atatement)を肯定的あるは中立的な言葉に置き換えることで、選手の感情状態を適正に方向付ける研究や、過去の成功体験のイメージを想起することによって肯定感情を引き出したり、あるいは否定感情を取り除く研究が行われていました。
このように、スポーツにおいて一度の失敗は尾を引き、パフォーマンスを最大限に引き出すことが難しくなってしまいます。
その時に『ダメだ』、『下手なんだ』と内的な状態を『次はできる』、『さっきできなかったのは〇〇が良くなかったからだ』と肯定的もしくは中立的な言葉で変換することや、否定的な感情を自ら中断させることで思考を停止させることが主流になったのが第二世代の認知行動療法なのです。
さぁ、ここからが本題です。
第三世代の認知行動療法=『マインドフルネス』
認知や情動と言った内的な感情の制御に焦点を当てた第二世代の認知行動療法は、不安を少なく、自信に満ちて否定的な思考をほどんど持たないとした基本原理が最大のパフォーマンスを生みだすとされてきました。
でも、望まいない思考に意識を向けて無理やり思考を変更するという努力自体がかえって、否定的な状態を活性化させる=逆説的効果
次第に不安などの否定的な感情を減じることや、自信の高めることが、必ずしも顕著なパフォーマンス向上につながらないとされはじめたのです。
それが、第3世代の認知行動療法なのです。
「お前はダメだ」と叱責された選手がその言葉を思い出すたびに、過食や嘔吐を繰り返して、望まない思考が現れてきたとしても、自分がどのようなことを考え、どのように行動しようとしているかを観察し、思考が思い浮かぶままに受け入れることで、行動の改善を目指せる思考内容が行動や感情に与える影響性、すなわち認知の「機能」に着目しているのです。
『マインドフルネス』という言葉は意識の状態を表しており、人のおかれている現時点での思考や情動や感覚についての意識を、善悪や正誤の判断・評価を加えずに、あるがままに受け入れるということを意味している。スポーツ選手の場合なら重要な試合で感じられる緊張感を、パフォーマンスの妨げになると評価してその緊張感を除去すべきものと判断したりせずに、あるがままに意識し続ける状態である。自然体という言葉が近いかもしれない。
とされています。
マインドフルネスな状態と、思考と現実とを混同しないように切り離し、あるがままの状態にしておくアクセプタンス(Acceptance)、価値に沿った行動のコミットメント(Commitment)を、練習や大会および日常生活において、統合して実線(Integration and practice)していうことが重要なのです。
そこで…
Gardner & Moor(2004)によって
Mindfulness-Acceptance-Commitment Approach (MAC)が開発され、
失敗を恐れて技能を十分に発揮できなかった選手が、失敗についての認識を修正するとともに、技能を発揮する習慣をつけていくような心理的技能であると言われています。
心配や不安などの否定的な感情に左右されることが減り、練習時間の向上と練習への取組みの改善が報告されているのです。
このように第三世代の認知行動療法は「嫌なものを変えていく」という方法から「嫌なものは嫌なものとして受け入れていく」という支援へ変わってきたのです。
私もそうですが、軽はずみに「切り替えなよ」などと言葉をかけてしまうことがありますよね。しかし、その言葉を言われた本人からすれば、その切り替える作業に集中力や時間、感情抑制とたくさん問題を抱えるきっかけにもなってしまいます。その時の言葉に、同情はいらないと思いますが、受け入れられる言葉を投げられることができるようにしたいですね!
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◎N CURE Conditioning Roomでの新たな取組み
新型コロナの影響で活動自粛が強いられるなか、おうちで行えることは限りがあります。しかし、SNSなどを確認しておりますと様々な工夫をされ自宅生活を実りあるものに《ピンチをチャンスに》変えて日々取り組まれているのがよくわかります。
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