このブログで一度も触れた事がないが、同じ会社に一番長く勤め、数年前までセールスマンとして業績がトップだったゴードンが最近になって入院した。腕から肩にかけ、とっても不自然な腫瘍ができたのだ。今日はその除去手術の日。

オクラホマに住む父親以外身寄りがおらずマイアミでのんびり猫2匹と暮らすゴードン。その猫達をたっぷりとかわいがり、かわいがりすぎるが故に毎日延命剤(つまりは寿命をのばす薬)を欠かさず与えている。本人は毎日100粒以上のドッラグを服用する。おなじく延命剤にはじまり、カルシウム、マグネシウム、鉄などなど、キッチンの棚は100種類以上の薬達で覆われる。それを毎月維持するのに3千ドルはかかるそうだ。
物理的に56歳を迎えるが、心は年々若返っているという。最近その心の年齢を聞くと23歳になっていた。間違いなく若くなっているようだ。
去年コマーシャル撮影のためマイアミに社長と訪れた時、年々低下してきたゴードンの業績をあげるべく、専属のアシスタントを雇うという話が出た。
『誰かいいアシスタント候補を知らないのか?』という社長の質問に対し、熱心にオクラホマに住む父親を推していたゴードン。父親の年齢はその当時、86歳。今なら87歳を超えているに違いない。

そんなおちゃめなゴードンの事をかき始めるときりがないが、ゴードンは裏も表もない本当にいい人で、こういう人って世の中にいるんだなぁってそう思わせてくれる。今日心配になってゴードンの入院する病院に電話をかけみた。

病院のオペレーターに電話を部屋まで繫げてもらったが手術中のゴードンの代わりに電話にでたのは、おそらくゴードンにとって唯一の友達と思われるマイクだった。40年来の親友らしく、初めて話すあたしのことをよく知っていた。

『ゴードンはいっつも君の話をするよ。君の話をよく聞いているから初めて話した感じがしないな。君がどんなにすばらしい人か聞いている。手術後に彼に君から電話があったって伝えるよ。間違いなく彼は微笑むと思うよ。』

うれしくて涙がでそうだった。頑張れゴードン!