久しぶりに”ビビッ”とくる作品に出会った。
辞書みたく分厚くもなく、文字のサイズも心地よい案配なので、”サクッ”と読めてしまう本。でもスローリーダーのあたしが”サクッ”と読めちゃうのは、そんな物理的理由からではなく、内容そのものの化学的根拠の説明がとってもわかりやすくなおかつとーーってもおもしろいから。
これまでどこかのビリオネアの伝記的本を割と人並みに読み漁ってきたけど、ここまで快く、
なぜビル・ゲイツがIT界の王者となることができたのか?
を説明でき、読者であるあたしを納得させた本は未だかつてなし。
また、
なぜコリアンエアの事故率はあんなにも高かったのか?
をこんな角度で分析されては、これから乗るフライト全便のパイロットを個人的に調査したくなる。
さらに、国際的なあのステレオタイプ、
なぜアジア人は数学にべらぼう強いのか?
をただただ”へぇ~””はぁ~”と漏らさずしては読めないくらい、これでもかというくらい引用を使って説明してくれる。
*この他にトッピックは6つばかしある。
本当、本って固まっちゃった自分の視点、はてまた価値観まで変えてくれるものだわぁ~と改めて感じさせてくれるそんな本がこれ。
書店に行くと、『哲学』のコーナーにおかれてる事から考えると、
哲学?はてはて。そんなコーナーに立ち寄る事なくがごとし
的なあたしが、運命的な出会いを果たす事ができたのは、もちろん誰かの勧めがあったからというのは言うまでもなく(どちらかというとノンフィクション/サイエンスに近いが、ビジネスコーナーにおいてもらう事、切に希望)。いったん出会ってしまうと、もうダメ。メロメロ。他の人々に言わせると、いくつか納得のいかないトピックがあったようだけど、あたしは永久保存版に決定。
さてさて、この本、あの膨大な量の形容詞の使い回し+理論の組み立て方から著者のIQの高さをひしひしと感じられる本なので、原書のまま読む事をお勧め。
さっそく同じ著者の別の本を堪能中。