赤い林檎 青い鳥
右手が潰れてしまえばいいと
燃え尽きてしまいたいと
この身を削って一生懸命に足跡を残す
腫れた手の甲
残った血の色
痛みが戻っては消える
ねえ何が間違ってた?
何が当たっていて
何が怖かった?
あたしはただ一つで
ここにいる
手に掴み取った風船飛んで
遥か彼方に消えていく
私の全てを表現したいと願うのは
馬鹿なことでしょうか
凍った林檎
重ねた唇
明日を願った青い鳥
ねえ愛してほしかった?
全てを手に入れて
消したかったんでしょう
でもあなたは一つで
そこにいる
つぼみ -蕾-
こんな体要らない 血を流し痛む背中
丸みを帯びた線に 膨らんでく胸
それを私は持って生まれたんだ
涙を武器にするような
女という生き物に
あんな体要らない 見せかけだけの強さ
たくましい腕と 大きな手足
それをあなたは持って生まれたんだ
平気で人を潰すような
男という生き物に
君の涙もその笑顔も包んで抱きしめて
全てをこの両手に
いつかは自分を愛すことができるかな
そして君を
この声と言葉で一人の人として
愛したい
千一夜
桃色散りはてて 山の葉染まりゆく
この川流れども 行く先夢の果て
風にまかせ流る この身は留まらず
体を駆け巡る 赤き血の熱きこと
まわりまわりたゆたう 鐘の音は鳴りやまぬ
ふわりふわり響いてく 君の声
千の夜を越えた頃には 思い出す
愛をなくした鳥が歌う この歌を
夏の陽沈みゆき 茜色染まりゆく
この雲流れども ゆく先空の果て
くるりくるり煌く 星の夜は続いてく
ゆらりゆらり響いてく 君の音
千の夜を越えた頃には 思い出す
愛をなくした鳥が歌う この歌を 思い出す
