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あたしは思わず、少し声を荒げた。
『どうして？』
『え？』
『悪いのは、あたしだって言えばいいじゃないですか！
だって、望月さんを裏切ったの、あたしでしょ？
そんなの、おかしいですよ。』
望月さんは、ちょっと困ったような声で、
『うーん。でも・・・。それは、由香が悪いんじゃないよ。
そこまで由香を追い詰めた、俺が悪い。』
話している間に、また涙が、どんどん出てきた。
この人、冷静に話してるけど、
きっとすごく感情を殺してるんだろう。
それが分かるから、尚更辛かった。
『本音を言えば、もう一度だけ、チャンスが欲しい・・・。
だけど・・・。
このまま俺と付き合って、本当に由香は
幸せになれるのか、考えた。
このまま由香を繋ぎ止めておくこと、
それは、俺の自己満足でしかないような気がしたんだ。』
望月さんはそこで大きなため息をついた。
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