どうしたらえぇん?―明るく楽しい認知症介護のために―
<第13回>
私が引き受けている仕事上、介護保険には関わりが深いゆえにまさかわが家の者が介護保険でお世話になるとは思わなかった。
しかしそうも言ってはいられないので介護保険の申請をすることになった。実際に自分が介護保険の申請をしてみてその手続きの煩雑さに閉口した。しかも、現在の介護保険は開始当初に比べるとはるかに認定結果が厳しくなっている。
わが家のおばあさんの場合、入院中からすぐに介護認定を受けた方が良いと医師から言われた。しかし、実際のところ家での介護が大前提で入院患者には認定調査すらしてくれないということだった。
そうはいっても認定してもらえないと先々の介護計画すら立てられないので困ると思い、先ず市の福祉事務所へ電話連絡をしてみた。
そうすると病院のケースワーカーに相談してみなさいと言われ、相談して状況から考えて地域担当の施設のケアマネージャーから近々退院ということを含んで申請をしてもらうことになった。
申請してからしばらくして病院に調査のため専門の人が来た、退院を前提にしていたから病院でも認定調査に来てくれた。
結果は3週間後と言われ届いた結果は要介護度2と出た。この頃には既におばあさんも退院してしばらく経っていたのでケアマネージャーを決めケアプランを練る。当面はデイサービスをお願いすることにした。
<参考までに介護保険の申請から利用までの流れを!>
申請 市区町村の窓口の以外に,社会福祉協議会,在宅介護支援センターなどでも受け付けています。本人や家族が申請に行けない場合には,在宅介護支援事業者や,市区町村の民正委員などに申請の代行を頼むことが認められている。
訪問調査 保健婦,ケースワーカー,ケアマネージャーなどの訪問調査員が申請を行った人の家庭を訪れ,本人の心身の状況や環境などを調査し,調査票に記入。
第一次判定 コンピュータを使用し第一段階の判定を行う。
第二次判定 保健,医療,福祉等,介護に関する学識経験者の中から市区町村の任命によって選ばれた「認定審査会」によって,介護給付の有無や介護給付の利用限度額などが決められる。
要介護度の認定 審査の結果,介護保険の対象となるために要介護度が示され,その判定を受けて,市区町村が要介護度の認定を行い,「被保険者証」に記入して本人に通知します。申請から要介護度の認定まで30日程度かかります。急を要する場合は,認定の結果を受けずにかかる費用の全額を利用者が一端支払い,認定の結果が出た後に給付分の金額の償還を受けます。
ケアプラン 在宅で介護するのか,施設に入所するのか,訪問看護を受けるのか,ホームヘルパーに来てもらう頻度など等環境に応じたプランを作成します。自分や家族が作成しても専門家に作成してもらっても可。プランの作成費用は介護保険から給付。
サービスの利用 ケアプランに基づいたサービスを利用する際,そのかかる費用の一割を利用者が機関や業者に直接支払う。どの機関やどの業者の介護サービスを利用するかは利用者が自由に選べる。
介護認定の見直し 高齢者は短期間に体調が変化しやすいために,要介護認定は3ヶ月から6ヶ月の間ごとに見直すこととされています。また,ケアプランについてもケアマネージャーと相談しながら変えることが可能です。
苦情の申し立て 介護認定結果,要介護度のランクに異議がある場合は,各都道府県に設置されている「介護保険審査会」に不服審査を申請することができる。不服審査の請求は,判定結果を知った日から60日以内,文書または高等で介護保険審査会に対して行える。実際に利用した介護サービスについて不満や苦情がある場合は,市区町村の役場を通して,各都道府県に設けられた国民健康保険団体連合会に申し立てを行える。