2015年夏頃より、私はミステリーウーマンfeat.卍、及び芸人としての活動の事実上の停止をします。

理由は、私が方向性がわからなくなってしまったから。

目指す場所もわからなくなり、先が全く見えなくなってしまったから。

なんとなくやってきたのが限界と気づき方向性を決める時が来て

あれも違う、これも違う、もっとこうしてとか言われすぎると、「そんなに理想像があるならミステリーウーマンの権利あげるからもう他のやりたい人にやってもらいな！」と、本気で思うようになりました。

自ら産んだのに、育て方がわからない…そんな恐ろしい表現で申し訳ないですが。

女としてのとてつもない罪悪感が襲う。

自分である必要がなくなった感がして。かといって、自分じゃなきゃできない能力は何かわからず。

誰かに心ごとハッキングされた気持ちになったのです。

何を大袈裟に…と言われるかもしれませんが、私はガチでなんとなく生きてきてそれまで困った事がなかったため、

問題の解決方法や、将来について考えるといった概念が欠落していたのです。

不安やストレスの原因さえわからず、ストレス感じてはいけないと目を瞑るしか方法がないとすら思っていた。

今思えば、皆の求めるミステリーウーマン像に自分が追いついていなかった、と、いっていいでしょう。

若くして出世していく方はそれだけすごい成熟されているんだと実感。

今改めて見てみると、え？！これでなぜ売れなかったの？！

と叫びたい程我ながらメチャンコ面白いのですが。

そのなぜの理由を実感しています。

本当は、あらびき団の動画を貼りたい。

何度か出していただいていた時期はちょうど、ナマイキ！あらびき団というBSとネット配信の時期で。アーカイブやDVDで見る事しかできません。

アンチが湧くほどの知名度もなかったので、「すごい面白い」という意見しか耳に入る事もない。

ただ勝手に「TVのオーディションに落ち続けた」大御所に「こんなのはネタじゃない」と言われた事実だけになぜか囚われていたのだと思います。

これが魔の落とし穴。どんな場面でも、陥りがちな人は多いんじゃないかな。

まず、既存のイメージを打ち破る新しい芸人像を見せる！という決意のもと始めたんだから、

違う価値観の人達（特に長くその道を長くやってきた人達)からすると、認めたくないのが当たり前。

そして、既存のものを見に来るお客さんからも、こんなのは違う〜と批判浴びる確率も高い。

人は悪気なくても無意識に、自分と違う価値観の人がいると、まるで自分が間違ってるような、危機感を覚え、受け入れたくなくないのでまず否定します。

この当たり前のシステムがわかってれば、私も丁寧に対処できたのかもしれませんが、

当時は私も、戦ってたし怖かった。

自分の考えを説明するスキルとメンタルを持っていなかったから、

わかってもらえるわけもない。

あと、これがないとまず人前で喋れない。

わかってくれるよね？と目先の多数のいいね！を求めようとしたのです。得られるわけないのに。

目先の不安を消すことしか頭になかった。

その結果、見事に望み通り負けてしまったのです。

ですから戦おうとしてはいけないのです。

戦おうとする女性は、魅力的にも見えにくい。

当時は私は20そこそこ、しかも童顔だから、舐められてたまるか！という防衛本能も人一倍あり。

できそうに見せなきゃと思っていました。

それがまた自分の首を絞めるのです。

手段と目的がいつしかわからなくなっていく…

人間関係でもやりがちな人はやりがち。

自分を認めてくれる人の方を大切にすべきなのに、

とかく人は自分を認めない人や事に対して、価値高く感じてしまいがち。

こんなのにすら認められないで、他でやっていけるわけ…という、自己嫌悪にハマってしまうのです。これは合っている時もあれば、間違ってる場合もある。

だからその人達を認めさせることより、新しくお客さん掴んじゃった方が早い。

結局戦う所のはお客さんの数や売上だから。そしたら自動的に認められるから。

人間関係でいえば、

こんな奴すら振り向かせられない自分はやばい、認めたくないあまり、事実を変えたくて、なんとかしようとする。その魂胆が見えてるから、相手はもっと認めたがらない。

という醜い地獄絵図。

やってしまいがちな人もいるのでは？

自分を変えないで環境だけ変えて成長しないタイプの人もいますが、

私のように、自分のせい…自分が変われば…に偏りすぎてしまうタイプの人は、一回広い視野で冷静になる事です。

自分の事だとつい責めてしまうけど、

もし友達が同じ事で悩んでるとしたら？と見て。

その人は自分だけじゃなく他の人にもそうかも？

そこまでして認めさせた所で勝算あるの？

という可能性を疑ってみてほしい。

何か疑問がある、嫌になったという直感に従い、関わらないのが1番なのです。

なんでも自分のせい…と落ち込んでいる方が、ある意味楽だからなんでしょうね。どちらにせよ、助けを待つのではなく自分で動くことです。

実際時代の流れも変わっていた。

今思えば、早々と動画製作に進路を変更すれば良かっただけかもしれませんが。

当時はSNSも未知数だった、というか、それについての世の中の情勢をよく調べてもなく、目を塞いだ。

元々はバラエティ番組の女性司会者になるために業界に入りました。

黒柳徹子さん、研ナオコさん、森光子さん、和田アキ子さんらみたいな。

これ言うたびになぜか笑われてしまうのも蓄積された心の傷でした。

得意な事でに世に出ることが先決だろうと思っていたので、喋らないで印象づけたりするのは全然良かったのですが、

時代が変わり、信じてたルートが違うとわかり、多くの人は進路変更を強いられます。

自分はテレビ見過ぎて育ち、大人になったら時代が変わってたという微妙な年齢だったからこそ

執着で長くしがみつきすぎた。

早々と進路変更できる者が時代を生き抜くんだと実感。

当時は本当に、自分の歩いている所がわからなくなった。

たぶん周囲の人もまさかそこまで悩む事のようにみえなかったのでしょう。

久々に出会った人には「どうして勝手に辞めたの」なんて言われましたが

大したことではないからこそ、「方向性がわからない」と言っても冗談扱いされて笑われてしまい、余計に、「自分の味方が誰もいないんだ」という感覚に陥る。

こういった事も、活動停止で一度離れてわかったこと。

「あの時もしこうだったら…」というifによって、基本的には人の運命は変わってないと思う。

今こうして書けるようになったのも、理由があるんだと思ってます。

最初に描いたミステリィwoman 像に、やっと自分の年齢が追いついたと思ってます。

さて、その境地に行くまで私がその間の約3年間は何をしていたか…

👉それはまた次のお話へ👉

ミステリィwoman像にやっと年齢が追いついた