岡田 信子
たった一人の老い支度 実践篇

今回は、ミステリでもSFでもありません。

「老い」ということを最近良く考える。
今まで見ない、気がつかないフリをしてきたのだけど、
人はみな死に向かって生きているわけで、その過程には必ず老いが伴う。
そりゃ、若くして、出来ればみんなに惜しまれて、ぽっくりと逝ってしまえればそれはそれでいいだろうけど。
やはり与えられた「生」はきちんと生きたい。
見苦しくなく老いるためには、準備が必要だとこの本を読んでわかった。
どんなに準備しても、そのとおりには出来ないことも多いだろうけど、何の準備もしなかったら、みっともない終焉を迎えることになってしまう。

作者の岡田信子さんは、とても正直な方だと思われます。
ご自分はいろいろつらい思いをなさったのに、人に自分の集めた情報を、考え方を惜しみなく教えてくれる。
おばあちゃんの知恵袋には収まりきらない生き様が、こちらの気持ちも素直にさせます。

老い支度は、多分30代から始めるべきものですね。
これからも時々、この本は読み返すことになると思います。