孫儷の『月に咲く花の如く』 最終回 見終わった
楽しめる要素満載だった

チョイスの理由
大好きなピーター・ホーと孫儷が夫婦役
清朝の豪商の商売や暮らしぶり
清朝末期の市井の様子

セットや家具調度品  豪華で楽しめた
録画一時停止して しげしげと観察

ただ 花が 花瓶にドボン
”生け花””の感覚はなかったのか ないのか(現在形)…

豪商たちの家具調度品はさぞや豪華だったことだろうが
映像のような華やかさはなかったかも

清朝の女性が プリーツスカート形状のものを着ていたことを初めて知った
スカートは日本の大和朝廷の女性みたいじゃない?額田王とか…
時代考証しているんだよね…

宮廷ものしか見ていないので プリーツスカートは初めて…
最終回に登場した西太后では 確認できなかった

ところで この西太后 『蒼穹の昴』で西太后演じた田中裕子さんに似ていた
田中裕子さんの西太后は 実際の西太后に似ていると中国人好評だった

女性の服装の刺繍が素敵 男性陣の服装は 色合いや柄や素材感が素敵
目の保養になった おじいさん俳優の渋い服も…
1人1人の役者さん用に誂えたのだろう ピッタリフイット
お金かかっているな~

中国古装劇の衣装はとても素敵  目を楽しませてくれるが
この清朝末期の豪商男性陣の服はシックでとっても素敵だった

孫儷の夫・呉聘(ピーター・ホー)
物語の最初の方で 死んでしまったが 死してなお 最後まで妻・周瑩(孫儷)の
アイデンティティを支え続ける  その役割というか存在感はばっちりだった

お役人の趙白石(任重 レン・ジョン)
最初は がらっぱちの周瑩(孫儷)に顔をしかめたり たしなめたり…
だがいつしか…深い愛情を抱くようになっていく…
その心の経緯が…  どうしようもなく周瑩(孫儷)にひかれて行く様子が…
無骨で生真面目な男の心の動きが …物語が最終に向かう過程で
十分描かれ 楽しませてくれた
俳優・任重のまなざしがいいね


政治的時代背景は それとなく描かれ 
浅田次郎原作 日中合作ドラマ『蒼穹の昴』と重なる

袁世凱の裏切りで挫折した光緒帝の”戊戌の政変”に
夫・呉聘(ピーター・ホー)亡き後
周瑩(孫儷)の思い人となる星移(陳暁チェン・シャオ)や
義理の従兄で白石の友人・呉沢が 関わってゆく

星移は脱出した日本で学び やんちゃだけのボンボンが学堂の先生へ
そして 政変失敗後は 孫文の革命戦士のリーダーとなる

周瑩(孫儷)好き好きで 追いかけまわしていた若者は
国を思う憂国の士となり 清打倒の志し半ばで散っていく

周瑩(孫儷)が大商人となってゆく様々な過程だけでなく
さらりと 清末期の世相が描かれた
じっくりと描くのではなく 何気に… 
あ 戊戌の政変だなと 分からせる程度に…

そして この物語の悪の枢軸は 愛新覚羅  載漪(サイイー)
物語では 群王(チュンワン)とか貝勒(ペイレ)と呼ばれ 名前だけで何度も出てくる

復讐へと舵を切った白石が 敢えてその配下となる時
やっと出てきた~~強欲な金の亡者
この権力者・群王には なすすべもなく 袖の下を渡すことしかできない


西太后と光緒帝が 義和団の乱で 西安に逃れてきて
呉家に一時的に逗留した際 ここぞと… 白石は悪事の証拠を提出する

それは 星移から預かったものだった 

 

ここにきて ついに 郡王の専横は尽きた

義和団とのかかわりもあったことで やっと処罰され 流刑となる 

でも そこの所 とてもサラリと描いた

超物足りなかった
もっと 群王や一族が捕らえられるシーンとか
流刑シーンとか 物々しく描いて欲しかった
エンディングに向けて せかせかと 忙しかったね

星移の父も知らない間に処刑されたし…
なんとも尻すぼみ  

そのくせ 周瑩(孫儷)と星移(陳暁チェン・シャオ)の
ラブシーンは 抱き合った二人の周りを 一体何回 回るの!?
目が回った…

---------------------------

※この群王の権力について

清の始祖ヌルハチは 満洲人の前身 女真を統一する過程で
女真固有の社会組織を「旗」と呼ばれる軍事集団として編成 掌握
八旗として組織化した

この軍団に所属する人は旗人と呼ばれ
すべての満洲人は8個の旗のいずれかに配属された。
旗主:貝勒(ベイレ)

八旗: 旗(軍旗)は 黄、白、紅、藍の4旗+色に縁どりのある八つの旗
清朝一代を通じて官僚の地位を世襲した 特権階級 貴族である

ついでに調べると…
大清帝国皇帝は 鑲黄旗 正黄旗  正白旗の 旗王