本作「赤い輪」では ジェレミー・ブレットが すごく太っている
顔が ぼてっとして ちょっと病的

でも その顔や表情は清新だし 透明感もあって美しい
けれど その病的な美しさが痛々しい

この「赤い輪」の原作  ちょっとつまらないかも…

シャーロック・ホームズの楽しみは 事件もさることながら
それを解明してゆくホームズの様子とか
物語の展開の過程を楽しんでいるので まあ いいんだけど
今回は ホームズ 後手後手に回った感があった

シャーロック・ホームズの冒険は 事件を解決してみると
結構 な~~んだなことも多い

「美しき自転車乗り」なんて まさにそれだったww~
「赤い輪」も美しい女性に横恋慕する邪悪な男が…も似てる

「赤い輪」でのジェレミー・ホームズは なんだか気だるげで
後手後手な展開と相まって ドタバタして終わった感
スマートな 感じを受けなかった
美しかったけれど…


物語は

「赤い輪」と呼ばれるナポリ人の秘密結社があり
誰彼と無く 気に食わなければ殺害し
血で赤い輪を残す 

若いイタリア人の夫婦が この結社のリーダーに追われて
ロンドンに逃れて来る

ロンドンには 苦境にある同胞を支援するイタリア人の男がいて

夫は 彼の支援で 妻を下宿屋に隠している
自分が 合図するまでは決して 部屋を一歩も出てはならない
二人の通信は 新聞の訪ね人欄が使われている

なぜ夫婦は この秘密結社の殺人鬼・リーダーに追われることに
なったのか…

妻が 密かに部屋を訪れたホームズに語るには
単なる横恋慕が原因だった 


夫はかつて 富裕なイタリア人果実商を暴漢から救い彼と親しくなるが
赤い輪のリーダーは この果実商にお金を要求し 拒絶される
すると 殺しを指示

誰が殺るか…結社の会合で くじ引きが行われ
夫がそのくじを引いてしまう
夫に当たるように くじに細工してあったのだ

妻は警察に届けたが 果実商や 友人たちが次々と殺され
仲間が 夫婦にニューヨーク行きの船を手配してくれる

物語は この夫婦が大急ぎで荷物を詰め込み
襲ってきた殺人鬼から 危機一髪で逃れ 無事 船に乗り込んだ
ところから始まる


そして ロンドン…ワトソンが語る
二人のGが 同時にロンドンにやってきたことからこの事件は
始まったと…
夫も 殺人鬼も 名前が Gで始まる

下宿屋の女将が 友だちのハドソン夫人に付き添われて
ホームズに助けを求めてくる

カクカク…シカジカ… 部屋を借りたいと男が訪ねてきて
家賃もいっぱい払ってくれたが 兎に角 気味が悪いと
興奮して訴える

何しろ 部屋から一歩も出ないので 姿を見たことがない
夜中に 部屋中歩きまわる足音がする

心臓の悪い夫と メイドと三人しかいないので
一体何者かと思うと 怖くてたまらない!!と…

僕だって 3週間くらい部屋に閉じこもっていることあるよ
何も変じゃない~~
メモの貼り付け作業をしながらホームズが 答える

ホームズさんとは違いますよ~~!! ハドソン夫人が口を尖らす
本当に気味が悪いんですってば…
何しろ 得体がしれない…

食事とかは?
こんなメモをドアの外に出してきます
新聞も ○○新聞を指定してあります

ほう…大文字 活字体… 筆跡を知られない為か…
ワトソンが推理する

気乗りがしなかったホームズだが
その下宿屋は かつてホームズが助けたことがあるイタリア男が
住んでいた所と知らされ… 

何か思い当たった様子…右手でどうぞ話して…の合図

一度だけ 出て行って 帰ってきたことがある
フムフム…

荷物のラベルとかなにか 気づいたことは?
荷物に ホワイトスター号という札がついていましたよ

フ~ム その船なら 10日前  ニューヨークから…
男は 10日前に ニューヨークからやってきたのだ 

夫人らが出て行った後 ワトソンに語る

部屋の住人は 借りた男とは別人かも…
一回だけ 男が出て行って また帰ってきた
その時 入れ替わったかも…

僕が 手助けした人物はロンドンのイタリア人の避難所だよ
暗黒の海の中の灯台にような人だ
窮地にいる同胞を救ってきた

黒いジョルジアーノ…死神というアダ名の男がいる
南部イタリアやその他の地で その肘まで血に染まった男と
言われている
例の下宿人は そいつと関連があるかも…

黒Gは 彼らが 灯台氏を頼って逃げたと察知し ロンドンまで
追いかけてきたのだろう

ワトソンは その時の記録をみて
独断で 灯台氏の家を訪ね 関わりを聞き出そうとする
灯台氏は 何も語らず ワトソンは手ぶらで帰ってくる

帰宅したワトソンにそうと知らされたホームズは 
君は自宅へ行ったのか…
彼は とても危険な状態になってしまった…

急ぎ彼が照明係として働くロイヤル・オペラハウスに出かけてゆく
だが 物々しく警察がいて 既に殺されていた

黒Gは 灯台氏の行方も追っていたのだ
死の間際 彼らが隠れている下宿屋も聞き出したようだ…

ホームズは 黒Gを追っているという「我が友に電報を打とう!」

奴が ロンドンに来ている…
下宿人とどんな関わりがあるのか…

下宿屋のご亭主が 路上で拐われ 馬車で連れ去られるが
人違いと分かって 馬車から落とされる事件があって
ハドソン夫人が 大変です~~!!と駆け上がってくる

下宿屋を尋ねたホームズは 聞く
廊下に鏡はありますか?
近くの部屋に入ると 隙間からその鏡を見る

メイドが 食事と新聞を運んできた
ドアを少し開け 鏡を覗くと 映ったのは若い女性
ホームズと目があい 夫人は慌ててドアを締める

決まった新聞を届けて貰っていると知って
新聞の探し人欄をワトソンと二人でチェックしてみると

Gという者が定期的に 連絡を送っている!!
明らかに通信だこれは!

かくして 彼らが黒Gから身を隠していると確信する

ホームズは…
なんと 屋根裏から 二階に入り込み ドアをノック
名を名乗り 助けようとしていることを告げ ドアを開けさせる

そこで夫人は 経緯を語るのだ
夫は 若気のいたりで ある組織に入った 「赤い輪」に…
それは世の不正を糺すことだと思った
だが…恐ろしい誓いをたてた後… 実態が分かったのだ
そして リーダーの黒Ggが執拗に彼女に横恋慕してきたことなど…

黒Ggを我々は監視しているが 彼の方も僕らを監視しているだろう…
ホームズはワトソンに 忠告するけれど
そうなのだ!!
黒Gは ホームズが屋根裏から出入りするのを見ていた!!

玄関から出入りすると 見張っているだろうから
用心されてしまう…そこを配慮したのだけど…

黒Gは ホームズみたいに 屋根裏から入り込み 彼女の部屋をノック
コンコン…
ホームズさん? 隠れている妻は 声をかける

すると 黒Gの声がするのだ ギョ!!~~
ついに見つけたぞ…

パニックに陥る妻
夫の言いつけを守って 夫以外の人を入れるな!と言われていたのに…
ああ~~ ホームズさんを信じた私が馬鹿だった…

ホームズは スコットランドヤードの警部と行動を共にし
情報もわかちあう

ホームズが電報を打った「我が友」が ニューヨークから到着したこと
彼が ニューヨークから黒いジョルジアーノを追いかけてきたこと

二人はやはり 黒から追われていたのだ…

夜 警察と張り込みをしていると
暗がりに 屋根の上で格闘する二人の男が目に入る

格闘しながら 降りてくる黒Gを 下から取り押さえようとするホームズ
だが 阻止しようとしたステッキをかわされ ホームズの顔に血が !!
一瞬 切られたかと思ったw~~~ 相手が傷を受けてその血だった
 
格闘の相手はホームズの「我が友」だった
治療を受けながら語る彼の情報で 全貌が繋がっていく

新聞の探し人欄から妻に 通信を送っていた夫が
向かいの貸部屋を使って 合図をおくる手はずと推理したホームズ

密かに覗っていると
その部屋にろうそくの灯りが灯るが…

でも なんだか様子が変になった!
ろうそくが 突然消えたのだ

黒Gも合図部屋を突き止めたのだっ!!察知したホームズが
走れ!!大急ぎで その部屋に向かう 

だが 彼らよりも先に飛び出して走ってゆく妻
あ~あ 今度のホームズ 後手後手

黒Gに先手を 打たれてばかり…

部屋に駆け込むと…
黒いジョルジアーノの方が殺されていた
夫妻は抱き合って 無事を喜び合っている

二人をそのまま 次なる地へと送り出したいホームズだけど
スコットランドヤードは やかましい

夫を一旦 勾留するといって聞かない…

かくして事件は 後手後手で終わった
夫の方が強くてよかった…