シャーロック・ホームズ 第六シリーズ
「瀕死の探偵」
NHKデジタルリマスター版は 画像が鮮明で綺麗
家具調度品もばっちり見れる
デジタルリマスター版を見た後は ちょっと見たくないくらい画像が
ぼやけているけれど ジェレミー・ブレットの声は 迫力が違う
特に今回の 「瀕死の探偵」は死にかかっている演技が 圧巻
ホームズお得意の芝居かな～～とも思いつつ…
いや 本当に死にかかってしまったのでは … とマジ思ってしまった
あらすじは…
富裕な若き銀行家がいて 彼には 従兄弟がいる
こいつが邪悪な奴
細菌を研究している自称・病理学者
彼は 文筆が好きな若き銀行家に 阿片を薦める
イマジネーションが湧くよと…
物語は
彼が 阿片窟に行く為に 仲介業者に会いにいくところから始まる
ベーカー街…
なにやら ヘンテコな実験中のホームズ
窓下の通りを行ったり来たりしている貴婦人に気づいている
美人が来るぞ… １０日ぶりに訪ねてきたワトソンに 面白そうに告げる
ワトソンは ドアを開けた途端 部屋中いっぱいに 天井から吊り下げ
られた布に うわ！なんだこれ！ なんだけど
窓を見下ろすと 成る程 美しい貴婦人が ウロウロして
221Bの呼び鈴を鳴らすのを逡巡している様子
お！ 美人は勇気を出し ついにドアの呼び鈴を鳴らした
ホームズは それっとばかり 天井から吊り下げた たくさんの布を
片付けにかかる
慌てているので 布は 体にまとわりつき 頭にもかぶる
それを大急ぎで払いのけ 丸めると 隅っこにポイ！
さっと暖炉の上のパイプをくわえ 腰に手をあて カッコつけ
come in!
貴婦人が ハドソン夫人に案内されて入室
カクカクシカジカで… フムフム…
その瞬間 我らがホームズの頭脳は 解明へと活動開始
たくさんの引き出しから 適切な情報がアウトプットされる
邪悪な従兄弟は なぜ夫を唆したのか…
実は 「アビントンアビー」ばりの遺産相続問題があった
銀行家が死んだら その遺産は未亡人となった彼女や 幼い息子
ではなく その従兄弟が受け継ぐという遺言があったのだ
若き銀行家は 夫人がホームズに相談に来た数日後
伝染病で死んでしまう
どうやら 阿片窟でスマトラ病に感染したらしい
ホームズは 少年探偵団を 部屋に呼びつけた
あの長椅子に 浮浪児の男の子が三人座っている
一人は 裸足
ホームズ： お前 靴は？
少年は 上着をパカと開いて見せる 靴は 懐の中…
フン！とホームズ
ホームズ親分は 仲介業者を探せと指示
すばしっこい少年たちは たちまち その仲介業者を探し出し
ホームズは 男に接触する
天下のホームズに 呼びつけられ 身構える仲介業者
ホームズが 自分も阿片窟に行きたいと頼むと 揉み手で早速仲介
未亡人は 幼子二人と 邸を追い出された
置いて欲しいと 敷地内に粘る夫人と子どもたちの乗る馬車を
不法侵入だと 警察官を呼ぶ非情さ
傍らで 一人慰めるワトソンに 夫人は嘆く
「ホームズ先生は 法律には従うべきというお考えなのですね」
ところが 離れた所に立っていたホームズが 邸の庭に佇み
怒鳴るのだ
おい！顔を出せ！
邪悪な病理学者が 窓辺に寄ると
ホームズが 罵る
お前なんか エセ学者だ！！
一生 学会に入れないようにしてやる！！
後日…
ハドソン夫人が 郵便物を届けてくる
実験中のホームズ
お！煙草か！～意味深な笑み…
深謀遠慮
千思万考
創意工夫
熟慮断行
斬新奇抜 …
なホームズだも～～～ん
場面は 変わってワトソンの医院前
「あなたは気丈な方だから こんなものはいらないかも」と言いつつ
未亡人に入眠剤を渡して 優しい気遣いをしているワトソン
そこへ 通りの向こうから
ハドソン夫人が スカートを掴んで 血相変えて…走ってくる
先生が～！ 大変なんです！！
早く！早く！～～
大急ぎで 走る 二人
ワトソンが 入室すると
薄暗い中で 長椅子に横たわったホームズが苦しみ喘いでいる
本当にこんなに苦しんだことがあるのではと思うような苦しみ様
ワトソンが診察しようとすると 来るなと言う
阿片窟で あの伝染病に感染したらしい…
君は 伝染病とか細菌に詳しくないだろ？
あいつ（エセ学者）を呼んできてくれ
この病は彼しか治せないもだ
よりによってあいつに頼むなんて…
Dr.○○を 呼ぼうか?
いや アイツでないとダメだ…ゼーゼー ヒィーヒィ…
ゼーゼー 仕方がない
早く…行って 来てもらってくれ！ ゼーゼー ゲホ ゲホ…
顔面蒼白 目の周りは隈だらけ
髪の毛は 汗ばんでベッタリと おでこにくっついている
ワトソンは 強引に従兄弟の邸に入ると つかつかと部屋に行き
ホームズが同じ伝染病に冒され苦しんでいると 診察を依頼する
邪悪な従兄弟は 初め 拒むけれど… そこまで言うなら しょうがない…
と しぶしぶ 後から行くと返事
ワトソンが先に引き上げると 意味深な顔
ワトソンが部屋に戻ってくる
来てくれるそうだよ…
でも よりによって あいつに頼むなんて…
ワトソン君 君は席を外してくれ 彼が嫌がるから…
ホームズが喘ぎ喘ぎ言っていると 邪悪な学者がやってきた
ドアの向こうに気配！
隠れろワトソン！ ゼーゼー ゲホゲホ…
急いで窓辺の本棚とカーテンの間に隠れるワトソン
苦しむ者は藁をもつかむ風情なホームズに従兄弟は聞く
いつからこんな状態なんです？
２～３日前から…ゼーゼー…
ほう 体が屈強なんですね
普通なら 一日と持たないですよ…
阿片窟で伝染ったらしい… どうか助けてほしい…とホームズ
へっ！！ あれほど私を罵っておいて…
よく 助けてって言えたもんだ
あーもいった こーも言ったくせに…
あ～そんなこと 言ったけ？ 忘れた…
僕を助けてくれたら 君が学会のメンバーになれるよう尽力するよ
惨めに助けを請うホームズ
邪悪な従兄弟は不敵な笑顔で言う
君はもう助からない ………
ところで最近 煙草が届いてませんか？
あ～… 届いた…ゼーゼー ヒィ～ヒィ ～ ゲホゲホ フン！
その煙草入れはどこだ？
君はアヘン窟で伝染ったんじゃないぜ
あの煙草入れさ
あの箱の底に仕掛けがあったのさ
君はもうすぐ 棺桶に入る
この際だから 教えてやろう
瀕死のホームズの耳元に顔を寄せると
従兄弟が感染したのは アヘン窟で 病原菌を持った蚊を
彼の首筋に止まらせたのさ… フッフッフッ…
無言のホームズ…ゼーゼー ゲホゲホ…
灯りを 灯りを…苦しげに頼むホームズ
ホウ… 目も見えなくなってきたか…フン
男が余裕たっぷりで 1つ １つと灯りを灯してゆくと
室内がパーッと明るくなり 暖炉の上の 煙草入れ発見
お！煙草入れだ
証拠品を回収したぞ…と掲げる
ホームズは 喘ぎ喘ぎ頼む
煙草に…火を付けてくれ…ゼーゼー
男が 勝ちの気分たっぷりな様子で
最期の煙草を吸わせてやろうと 暖炉の方を向いた途端
シュパッ！ マッチを擦る音が！
ヘッ？振り返ると
喘ぎ苦しみ 死を待つ人のようだったホームズが 起き上がって
マッチを擦っている
マッチの火が 顔面蒼白 隈だらけのホームズの顔を照らす
煙草に火をつけると 一服吸い ハフ～～
あ～～美味い…
３日間の絶食は辛くなかったが
煙草を吸えないのは ハフ～～ 辛かった…
従兄弟が唖然！ として立ち尽くしていると
come in! 警部！
ドアの向こうに来た警部と警察官が入室してきた
男は な！なに！！
ホームズがおもむろに言う
君が警部を呼んだのさ 灯りを灯して合図したんだ
ワトソン君！ 証拠品の煙草入れを 奪え！
隠れていた本棚の陰から飛び出し 飛びかかるワトソン
警察官も飛びかかって 証拠品は押収された
この「瀕死の探偵」のどこが面白かったかって…
この シュパツ！！の音
犯人が振り返った時
しれーっと たばこをくわえて 火を付けているホームズ
痛快！！の極み～～～
場面が変わって…
食卓に座るホームズ
瀕死顔のメークを落として シャンプーしたての前髪がおでこに
かかっている…
コップの水を美味しそうにコクンと飲み干す
こういう時 なんだか 可愛らしい雰囲気があるブレットホームズ
後ろでは ワトソンが ホームズの7つ道具箱を開けて
これは？ あれは？
で 髪には何を塗った？
目の周りには何を塗った？
は～～呆れた やるもんだ…
君に診察してもらうと 仮病がバレるから 傍にくるなと言ったのさ
君は 名医だからね～
ハドソン夫人が お皿にスープを注いで 渡す
一件落着後の この三人のやりとりが とてもいい感じ
ほんとに私達をだますなんて！！プリプリなハドソン夫人に
敵をだますには まず味方から…でないと 敵が信じない…
あ～～ほんとにもう！
ベーカー街で一番悪い 下宿人だわ！！ プリプリ…
しれっとしているホームズ
邸に戻れた未亡人と二人の幼子と共に 芝生の庭で ティータイム
瀕死の演技疲れ？…
ケットに包まって イスに持たれて座るホームズ…
これって 演技ではなく 病気でつらいから
こうやって 芝居に取り込んでいるんじゃなかろうか…
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ジェレミー・ ブレット 1995年 62才…で この世を去りました
早すぎる！残念です…
瀕死の病人の演技を見ながら 複雑な思いがしました
1933年 11月3日生まれ
アラン・ドロンが 1935年 11月8日生まれ
似たような 年齢なんですね～～
若い時の ジェレミー・ブレットは アラン・ドロンばりのハンサムボーイ
ワタシ的には なぜかドロンと比べてしまう
舞台で ハムレットを演じた時の画像 超美男子！！
私はドロンよりブレットがいいな～～！！
特に 年配になってから…
