第一に忍耐することを特別に学ばなければならない。

あらゆる種類の焦りは、人間の中に微睡んでいる高次の能力を麻痺させ、時には死滅させる。

どんなわずかなことでも達成できたことに対しては感謝をもって応え、

満足と平静な心とがますます魂を支配するようになるべきである。

修行者が成果を上げたいと性急に願うのは当然である。

しかしその苛立ちを抑えることができない間は、どんな成果も期待できない。

苛立ちを抑えてみてもあまり役に立たない。

その場合には苛立ちがますます深まるばかりである。

心の表面からそれが消えたように見えても、心の奥底でますます力を強めるだろう。

次のような思考内容に繰り返し心を沈潜させ、これと心をひとつにするとき、

ある程度の成果がはじめて期待できるようになる。

「魂と霊の育成のために、私はどんな努力も惜しまない。

しかし高次の存在たちが私のことを悟りにふさわしいと見做してくれるまでは、

まったく静かに待ち続けるつもりだ。」

 

この思考内容が自分の性格の一部分になるまでに深くそれを心に作用させうる人は、

正しい道の上にたっている。その時はすでに外見の上にもこの性格的な特徴が現われてくる。

眼差しは落ち着き、身のこなしに確かさがくわわり、決断力が増してくる。

一見無関係に思われるような小さな規則を守ることがこの場合有効である。

例えば、誰かが、われわれを侮辱したとしよう。

神秘修行をする以前には、侮辱した相手に対し敵意を感じ、怒りがわれわれの内部に燃え上がった。

しかしこのような場合、神秘道の修行者の心中には、直ちに次のような思考内容が立ち現れる。

「このような侮辱によって私の価値が変わるわけではない。」