「東南海・南海地震の前触れか?」と驚いた人も多かったのではないか。
5日午後7時18分ごろ、和歌山県北部で震度5強を観測した地震だ。
気象庁は「東南海・南海地震とは無関係とみている」と指摘しているが、
安心するのは早計だ。

この地震で政府の地震調査委員会委員長の阿部勝征東大名誉教授は
「和歌山県北部では弱い地震が1年に何十回も起きる」
と指摘。
地震解析が専門のロバート・ゲラー東大教授も
「東南海・南海地震が起きる確率は高まらない。過剰に反応するべきではない」
と強調した。

確かに昨夜の地震はプレート内部で起きたもので、
プレート境界型の東南海・南海地震とは発生メカニズムが全然違う。

また、和歌山県を横断する超巨大断層「中央構造線断層帯」は
今後30年以内にマグニチュード(M)7、6~7、7程度の地震の発生確率が
0、06~14%と高い確率だが、
気象庁地震津波監視課の永井章課長は

(1)今回の震源と中央構造線断層帯との間は約30キロ離れている
(2)同断層帯の地震発生メカニズムは横ずれと想定されているが
  今回は逆断層型と説明している。

しかし、忘れてはならないのが東日本大震災が起こる2日前の3月9日に
三陸沖で起きたM7、3 の地震だ。
地震学の専門家は巨大地震との関連性は薄いと判断したが、
結果は未曾有の超巨大地震の前震だった。

地震予知はまだ不可能だからこそ、日ごろの防災対策をしっかりしておきたい。



(2011.07.06 産経新聞)








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