少し前
実家の父が終活を熱心にしていて
実家をかなり片づけてくれた。
（本当にありがたいことだ。）

それでもう最終確認という時に
とても素敵な色鉛筆を見つけた。

妹に聞いても
「私のかわからない」とのことだったので
もらってきた。

それをついこの間
自分の手帳に描いているイラストに塗ってみたら

未知の書き心地
色鉛筆では味わったことのない感触

そして驚きの発色

なんなんだ
この色鉛筆
只者ではないなと検索したら

「チョークのような」と表現してあった

そうそう
そういう感じ

色落ちが激しいので
手帳に書くには不向きだったけれど
こんな素敵な色鉛筆があるならと
むくむくと気持ちが盛り上がってきた

夜中にある本を広げていたら
夫が
「お、やっとやる気になった？」って

これは数年前に
夫が私にくれた本だ

なんと懸賞で当ててくれたんだそうだ

これ、ひすいこたろうさんが以前同じこと言ってたな
「当たったらこの人にあげよう」と思ったら
「絶対に自分に当たる」っていう気がしてきたって。
それで
「絶対自分に当たるから、当たったらあげるね」とその人に言って
なんだったかは忘れたけど
本当に当たって
そしてその人にあげたって。

夫も同じこと思って
懸賞に応募してくれてたのかな

あまりに立派な本だったので
またしてもいつもの貧乏性が出て
「失敗したくない」
「もったいない」って
自分でやる本なのに
鑑賞だけしてた。

それをついにやってみた。

これも心屋仁之助さんが言う

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なんとなくやりたいことを
なんとなくはじめよう
【出展：50歳から人生を大逆転　/　心屋仁之助　著】
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私が強烈に覚えているのは
私が小さい頃は特に経済的に厳しい家庭環境だったので
親に言われたことはないけど
小さいながらも身をもってそれを感じていたのだと思う。

何事にも基本、自然に我慢するくせがついていた。
「〇〇が欲しい」とねだった記憶もないし
親もせがまれた記憶がないと言ってた。

それで小1の頃に図工のために
初めて絵具セットを買ってもらったんだけど
それを使うのがもったいなくて
しかもこの絵具を小6までもたせないといけないと真剣に思っていて
授業の時はいつも水でうすーーーーーくして使っていた。

だから低学年の頃から先生が何人変わってもずっと
「もう少し絵具を使ってみましょう」と
言われ続けてきた記憶が鮮明にある。

大人になったから
もう好きなだけ絵具を使っていいんだな

まあ絵具は使ってないのだけど

この色鉛筆は本当に発色がいい
私は美術に疎いし
成績も極めて普通だったし
そういうことはわからない人だと思っていた。
自分が絵を描きたいという願望があるという自覚も長いことなかった。

でも5年前
まだ前の会社に勤めていた頃
メンタル不調で休職していた時期がある。

その頃
「いつか時間があったらやってみたいと思っていたことを
　やれるチャンス」と思って
色々やってた。

その一つが絵を描くことだった。

その頃持ってた色鉛筆では
やっぱり色が薄いけど



この色鉛筆ならずいぶん違った絵になるんじゃないかな

これは見本お手本

これを見ちゃうと自分の思うままに出来なそうだったので
あえて見ずにやってみた

それがこっち

同じ下絵でも
塗る人によってだいぶ印象違うな

失敗なんてないのかもしれないと思った
失敗が怖くて
塗り絵という小さなことさえもできなかったけど
（そんなに失敗はいけないと思ってたんだな）

塗り絵でいうと
絵を完成させることより
それを塗る作業そのものが目的というか

座って「さあ瞑想するぞ」と思って
瞑想できた試しはいまだにないが
（何年トライしてるだろう・・・）

お茶碗洗ったりしてるとき
「ん、これは今瞑想状態では」
なんて思う時がある
まあそう思ってる時点で違うのかもだけど

この本にもそんなことが書いてあった

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色を塗っていくという行為をとおして
瞑想状態にも入れます
（中略）
色を塗るのに正しいも間違っているもありません。
（中略）
心のおもむくままに、
自分にとって1番いいと思えるやり方で
自由に塗っていってください
【出展：心がおだやかになる自然風景
　レイシー・マクロウ著
　アンジェラ・ポーター画】
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この「ふと」を辿った先にも
今の私には想像つかない行先が
あるのかもしれないな

「ふと」は頭で考える小さな私では
思いもよらないところへ連れてってくれる
頼れる案内人なんだと今は思える

うっすらやりたいことをやってみた