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…ってわけなんだけど、

メール送った方がいいかな?

やめたほうがいいかな?



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やめとけやめとけー

絶対あれだよ、


あんたからメールきたら

ごはんおごるとかの

賭けだって!



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確かに、友達の言ってることは

ちょっと説得力があって


あたしはメールを送ることを

やめようと思った。





渡されたレシートを

ゴミ箱に捨てようとした時、





「ただいまー」




父親が帰ってきた。




「おかえりなさい、遅かったね」



「うん、この時間バスがあんまなくて

バス待ってるだけで凍えたよ」





この母と父の会話が聞こえてきたことによって、


あたしはゴミ箱まで歩いた足で

ベッドに引き返すことになった。





バス待ってる時間はせいぜい

10分ほど。




そんな短時間ですら

寒すぎるというのに



あの人は

閉店してから


あたしが上がるまで

一時間も外で

待ってくれてたの?





もしもそうだとしたら、

賭けのためにそこまで

する人なんているのかな?




あたしはそう思って、


レシートに書いてあるアドレスに、

メールを作り始めた。







ううん、


一時間も待っててくれたのに

送らないのは申し訳ないから



なんて


もっともらしい理由で

決心したんじゃなくて、



きっとあたしは、

あの人にメールを

送るきっかけがほしかったんだ。