全6巻です。
先に説明しておくとこの作品は百合漫画…つまりガールズラブです。苦手な方はご遠慮ください。
”売れなかったアイドル”という過去から好奇の目と中傷にさらされ、高校生活に自らピリオドを打った宮下雪乃。孤独な日々を送る彼女の前に現れたのは、かつてミュージシャンとして活動していた岩井節子。ふたりは急速に距離を狭め、互いの肌を触れ合わせ、恋に落ちていった…。
実は百合漫画って今までちゃんと読んだことなかったんですが、同じ同性同士の漫画でも、BLより穏やかというかほんわかした感じですね
えっちシーンもありますが、そんなに過激な印象は受けません
これまでほぼノータッチだったGL系を今さら読むとは思ってなかったので、ジャンルを男性系にするか女性系にするかで悩みましたが、掲載誌がアフタヌーンのようなので一応男性系の括りにしました
それまで同性と付き合ったこともなければ、男性経験すらなかった雪乃が突然飛び込んだ同性同士の恋。
周りの反応を気にしたり、打ち明けるか悩んだりしながら節子との恋を育てていきます。
作品中に出てくる「他人に承認してもらわないと自分を実感できない人」「自分で何とかして初めて"幸せ"と言える」って台詞を私の元友人に聞かせたいもんですが…
6巻通して劇的な展開というものはほとんどありませんが、かといって平坦でつまらない訳でもなく、さくさく読めます
中でも心理描写が秀逸だと思いました。
言ったこと言わなかったことで誤解したりされたりするのはリアルな世界でもあるけど、なんていうか"分かりやすい誤解"とでも言いましょうか…そういうものがあまりなくて、ほんのささいなことでのすれ違いみたいなものが上手く描かれてたように思います。
あと"女友達"。
これも読んでて良く分かるなぁと。
女性には本音と建前があって、何でもないときは友達とか言ってるくせに、何か決定的なことがあると「あの子は前からあんな感じであぁいうとこが嫌だった」とか、「本当はずっと我慢してた」とかいうことを、別の人に話すんですよねぇ~
これはもう女性特有なんでしょうね
もちろんすべての女性がそうだとは言いませんが、身の回りに思い当たる人はいるんじゃないかと
とりあえずですね、漫画自体はラストまで引き込まれ、良作なんじゃないかと思うのですが、いかんせん節子という名前がですね…読むたびどうにも「節子、ドロップ食べるか?」な、あの節子の発音が頭をよぎってしまいそこだけどうにもなりませんでした…