私自身はかつて、夫の海外勤務に帯同し、シドニー、ホーチミンで暮らしました。日本人のお子様にピアノを教えたりは少しありましたが、夫を支えることが、自分のやるべきこと、と思っていました。
ケーキを焼いてお友だちを招く、日本からの出張者に日本の家庭料理でもてなす、などなど。
苦手分野でしたが、夫に恥をかかせぬよう努力しました。
今もこのような文化は存在しているのでしょうか?
時代は変わって、ママが海外勤務になり、どうする?となりました。
○姪の場合
官僚。入省3年目くらいで海外留学があることは分かっていたので、子どもができたと聞いた時、どうするのかなぁと思っていました。
1歳の子どもを連れて、パパ(会社員)は休職し一緒にボストンに行きました。
姪の父親(私の弟)は、休職して一緒に行ってくれることを本当に感謝していました。弟は根っからの企業戦士。妻(家族)のために休職するなんていうことは思いもつかない話しだったと思います。
おみやげ話を楽しみにしていますが、おそらく一番恵まれたケースだと思います。
○シッターとしてお手伝いしていたママ
大学の先生。とりあえず半年、うまくいけば1年行っていたい、との自由があるようです。
彼女は、パパと子ども2人を日本に残して一人サンフランシスコに行きました。
実のご両親が歩ける距離の所に住んでいらして、パパとお婆ちゃまで子育てします。
彼女の悩みは深く、パパは日本で仕事を続けないと経済的に困る。コロナ禍でなかったら、娘を連れて行ったけれど、万が一コロナ感染、という時のことを考えると止めようと思った。
もし自分が、お婿ちゃんと協力して孫の面倒を見ていくことになったらと想像すると、簡単なことではないと感じます。娘の成功のために頑張りたいと思うお婆ちゃまの気持ちはとても良くわかります。
○シッターとしてお手伝いしてきたママ
こちらはもう長年のおつきあいで、最近、シンガポール転勤になることを伝えられました。私に、"一緒に来て欲しい気持ち、3ヶ月くらい、ビザの手配から何から全て考えます、8割くらい本気、、"と言ってくれて涙が出ました。もうほとんど孫たちと娘のように思うご家族です。
一番上のお子様の学校の関係で、はじめの一年はパパが日本と行ったり来たりするそうです。
まだ詳しい話は聞いていませんが、夫婦、家族の絆が強いので、きっと上手くいく、大丈夫、と信じることができます。
○次女の場合(逆のケースですが)
この4月から日本の大学院進学が決まっていました。パパはジャカルタ勤務ですが、コロナで戻れなくなり日本で在宅勤務だったこともあって受験勉強できたようです。
その後いろいろあって、さっそく1年休学し、ジャカルタで1歳の息子と3人、家族でゆっくりする、と、先日行きました。
来年4月からは妊娠していようがなんであれ、次女は日本で学生と子育て、パパはジャカルタで頑張るそうです。
日本でとはいえ、パパがいなくて大丈夫なのかと心配です。
これら4つのケース。いずれも困難はあっても素敵だなぁ、と思う女性の生き方です。仕事も家族も大切にして、幸せに生きようと頑張っています。そしてパパたちも素晴らしいですね。時代は変わりました。
このようなママたちを応援したい、お手伝いしたい、と思っているのに、実は自分は何もできないことに忸怩たる思いです。
ストレートに頼んでくれたシンガポールに行くママにも首を振ってしまいました。私なんか、かえって足手まといになると。。
5年前くらいだったら、手を上げていたかもしれませんが。。
『自分にできること』を改めて考えさせられています。