アルバム『Thriller』の次にリリースされたアルバム『BAD』

　　　　　　　　　

　名曲が詰まったアルバムですが、今回はアルバムタイトルとなっている『BAD』のショートフィルムについて記事にします♪

　強烈でねちっこいリフが印象的な『BAD』。当初プリンスとのデュオソングとして計画していたマイケルですが、“WE ARE THE WORLD”の誘いに続き、又してもプリンス本人に断られたんですよね。『僕が参加しなくても成功するさ』と言われて。

　　　　　　　

マイケルは『BAD』についてこのように語っていました。

　『BAD』はストリートについて書いた曲です。主人公は、環境の悪い地元を抜け出し、私立学校に通っている少年です。学校が休みになって地元に戻ってくると、近所の悪ガキたちが彼をトラブルに巻き込もうとし始めます。彼はこう歌います。『僕はワル（バッド）さ、おまえたちもワルだ、じゃあどっちがワルだ、どっちがベストだ？』　彼は、強く、正しく生きようとする人間こそがワルだと言っているのです。（MOONWALKより）

　このショートフィルムは私服警官に強盗と間違えられて射殺されてしまった青年の実話を基にした内容で、巨匠マーティン・スコセッシが監督を勤め、ロバータ・フラック、ウェズリー・スナイプスらが出演した17分間の短編映画です。

　
　（内容）

　私立の寄宿学校に通うダリル（マイケル）は学校が休暇に入り帰省します。しかしそこはドラッグや銃が行きかう治安の悪い地域でした。そんな街に戻ってきたダリルは一旦家に帰りますが、母親は仕事に出かけおり、彼を迎えてくれたのは母からのメモだけでした。外に出たダリルは地元の友人たちとくだらない会話をして戯れます。しかし何気ない会話がきっかけでその場が白けてしまい、友人の一人が空気を換えるため出かけようと提案します。外にはドラッグの売買が日常的に行われていて、銃を見せて脅す売人がいました。ダリルたちはドラッグを買う気なんて全くありません。ただ、そんな日常を見て落胆しその場を離れたのです。
　彼らはドラッグをするわけでも銃を持って見せびらかすわけでもありません。しかし友人の一人が『さあ、狩りにいくぞ』と声をかけるのです。彼らはダリルをトラブルに巻き込もうとするのです。しかしダリルは『ほっといてくれ！』と彼らを突き放そうとします。そして口論が始まります。ダリルは彼らに『本当のワルを教えてやる』と言って、地下鉄の駅に向かうのです。

　ダリルは駅の柱の影に隠れ、フードをかぶり獲物を待ちます。

　そこに現れた一人の老人に忍び寄り、ダリルは『金を出せ！』と脅します。しかし老人は脅えた顔で『何も持っていない』と言いました。そんな老人の背後から近づく友人たちを目にしたダリルは老人に『逃げるんだ！』と言って逃すのです。友人らは『どういうつもりだ？』とダリルに怒りを露にするのです。

　そこに、ジャーンッ！と強烈な音と共に現れたのがジャラジャラ衣装をまとったマイケル！！

　きっとこの姿と歌とダンスは、ダリルの心の叫びを表したものなんでしょうね。

　　　　

　ウェストサイドストーリーを想わすようなクラシカルなダンスがあったり、アクロバットなソロダンスがあったりと、見所満載！特に『Who's Bad？』とマイケルと群集がアカペラで歌うシーンの迫力は圧巻です。
　
　『誰が本当のワルなんだ？』『それがベストな生き方なのか？』と友人たちに力強く訴えかけます。ダリルのアツイ気持ちを知った友人は、『負けたよ･･･』と言ってその場を去るのでした。

　　

【 Bad (story version) Part １】

http://www.youtube.com/watch?v=HPq-soqTqro

【 Bad (story version) Part 2 】

http://www.youtube.com/watch?v=8tx6oABaQ5c

"BAD"