最近、妙にあっちこっちで遺言の話があります。

銀行や保険会社が遺言のセミナーをしたり、市町村でも
遺言の講座があったり

どうして、そんなに遺言を書きましょうって言うのでしょうか

理由は、色々ありますが、大きく分けて3つだと私は思います。

1つ目は、親の世代と子供の世代の、相続に関する感覚の
違いです。

今、70歳以上の方たちは、戦前戦中に生まれた方々です。

戦前や戦中は、家督相続と言って、一人の跡取りに資産を集中
させて、他の人は何ももらえないという法律でした。

「家」を中心に考える制度でした。

今の親の世代は、そういう制度の名残の中に生きてきたので、
跡取りや長男が遺産を貰うのが当たり前で、嫁に行った娘に
分ける必要が無いぐらいに思っている方が多いです。

しかし、戦後、日本の法律は個人中心主義になり、相続も子供は
みな平等と考えるようになりました。

実際に、法定相続分では、子供の相続分を子供の人数で均等に
分けることになっています。

同居していようが、遠くにお嫁に行っていようが、全く関係ありません。

子供の世代は、子供は平等という意識でいます。
みんな「もちろん私にも、もらう権利はあるわよね」と思っています。

この親と子の世代間の考え方の違いが、実際の相続の場面で
トラブルを起こす可能性があります。

まず、そこのところに、皆さん注意が必要だと、私は思います。

あとの2つは、次回、じっくりお話しましょう。