菜の花の彼 14巻【完】 桃森ミヨシ先生×鉄骨サロ先生
感動のラストでした。どっちとハッピーエンドになるのかは最初から分かります。運命の出会いをしたのは菜の花の彼。題名も「菜の花の彼」。事件があり、元カレの気持ちの言葉が丁寧に紡がれ、主人公に主体性がある。14巻の長編なのにぐわーっと心を持って行かれたまま。余分なところがないのです。ストーリーの軸がどんとあって、登場人物の気持ちは論理的ですらあります。名作~。これからもずっとレンタルショップに置いて欲しいと思いました。いつも思います。少女漫画の醍醐味はカレシ以外からどれだけ深く想われるかだと。「菜の花の彼」の元カレは、強烈に主人公を大好きで、マリアナ海溝のように深い愛で、更には病んでおりました。主人公を繋ぎとめるためだけに殺人をも行いそうでした。「覚えていてくれるなら せめて 幼くて傷つけるしかできなかった俺じゃなく わずかでも 心を重ねることができた男として やさしく溶けて沈んでほしい 隼太に恋をして笑うお前の過去に。」それにしても。主人公が合格したのは上知大学。元カレとその友達が受験したのは慶央大学、一ツ橋大学。これ、上智、慶応、一橋ですよね。東京大学ではないところがなんだかリアルです。でもって、賢っ。運命的な恋愛もして勉強もできて。いるのね。いるよね。そーいえばいたよね。しくしくしくしく。自分、どーっちもすっかすかの高校時代やったわ。でも大丈夫! 「菜の花の彼」を読んで味わえばいいのです。桃骨先生コンビでのストーリーをまた読みたいです。鉄骨サロ先生は、感情を言葉で表現する才能があると思います。他にも、卒業アルバムでカノジョの元カレに勘付くところとか、失くした過去の記憶の断片が重要なところで出てくるところとか、出てきそうなのに出てこなくて感情が込み上げるところとか。