突然、全さんが「今日は1分間だけ、特別に延長していいそうです。向こうにお兄ちゃんパンダが現れたから、彼に免じて延長だそうです」と通訳してくれた。
何たるラッキーな!他のお客と一緒でもないから、気を使わなくても良かったものラッキーだと思っていたのに…。
ということで、貴重な1分間を与えてくれたお兄ちゃんパンダのところへ行くことにした。彼は、少し離れたところに座っていたのだけれど、生意気にも石に寄りかかって座っていた。あたかも「近こう寄れ!」って感じのポーズ。近寄ってみると確かに少し大きい感じがする。
母も後からやって来た。2人で左右から挟むように座ると、仰け反って母の顔を眺めている(笑)
身体が柔らかいから首を後ろに回すことも出来るのに、そっくり返って見ていると言うことは、きっと後ろ斜め上からの気配を感じたからだろうと思うけど。
それにしても、1分なんてあっという間。最後に、名残を惜しみながら、私は子パンダの頭に頬ずりをした。
これは、ホントに自然に出た行動。手で触っても、パンダの毛はふわふわと言う感じではなく、結構、剛毛だったけど、頬ずりをして益々それを実感(笑)。
ともかく、実際にパンダを身近で見て、触って思ったのは、「この子達(=パンダ達)は、『大熊猫』と書くけれど、“猫じゃなくて熊なんだ~!”」ってこと。
名残惜しいけど、決まりは決まりなので、また建物の中へ戻った。スモックを脱ぎながら、会いたかったパンダ達に会えたこと、抱っこしたりして触れ合えたことなど色々と考えたら、感動して涙がじわっと出てきてしまった。全さんに「係りの人に『パンダに会えて嬉しくて感動して涙が出てきた』と通訳して」とお願いした。係りの人はそれを聞いてどう思ったろう?


