これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


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最終章『I’m a love fool』


完結


彫辰こと堀部辰蔵の遺言書には実に驚くべき内容が書かれていた。横向きの半紙に達筆な筆文字で書かれたそれには刺青仕事に関わる道具や資料の全てを『真相報道Weekly』に、土地、家屋敷等その他の財産の全ては松本潤並びに大野智へと譲渡する旨が記されていたのである。


又、譲渡後に松本潤並びに大野智の両名がその財産をどう活用しようとも自由であるとも記されており、これは住んでも売り払っても構わないと言う彫辰の意思が感じられた。しかも仏壇も墓も必要としないと、彫辰は書いているのだ。


何処で聞き込んだのか、彫辰は宇宙葬なる葬儀方法を知っており、自分の骨は宇宙に散骨して欲しいと記してある。その方が天国にいる松岡に早く会えそうな気がするのだと、何とも彫辰らしい洒落っ気で遺言書は結ばれていた。


潤と智はそれが彫辰さんの意思ならと遺産を相続する事に決めたが、ただ相続するのではなく、地元の高齢者の為の保養施設として彫辰の屋敷をリノベーションしてはどうかと提案した。


東山編集長もそれはいいアイデアだと絶賛し、それなら彫辰さんが最後の仕事をした離れ座敷を国の有形文化財、堀部辰蔵記念館の様な形にして『真相報道Weekly』が相続した遺産を展示したらいいんじゃないかと企画したのだ。


東山はこの企画を出版元の『言論社』へと持ち帰り、それが巡り巡って潤の父である松本元刑事局長に、松本元刑事局長から国防大臣の長谷川恭一郎へとそのアイデアが伝わり、彫辰の遺産を有効利用する一大プロジェクトへと発展したのだった。


こうなると話しは早い。翌月には改装工事が着工され、完成するのは年末頃になると言う。保養施設の名前は『紅龍倶楽部』と決まった。勿論彫辰最後の傑作、雪華彫りの紅龍にちなんだ名前である。


こうして彫辰の残した遺産は彼の功績と共に、地元の高齢者達の憩いの場としてまた新たな形に生まれ変わり、永遠に受け継がれて行くのであった。


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そして年末、その年の12月初頭に『紅龍倶楽部』は完成した。彫辰の屋敷は昔ながらの純和風建築だったので骨組みがしっかりしており、内装をリノベーションするだけで立派な保養施設として再建出来たのだ。


国の有形文化財となった名人刺青師の屋敷と言う事で国からの予算も入り(長谷川恭一郎が文部科学省にテコ入れしたらしい)外観はそのままに、中はオールバリアフリーにして誰もが気軽に楽しめる様な施設になった。


離れには『言論社』が彫辰のドキュメントを作成したチームと共に作り上げた『堀部辰蔵記念館』があり、彫辰から相続した愛用の仕事道具や肉筆の下絵、刺青の写真や着用した着物等が展示されている。


勿論潤の脇腹にある彫辰最後の傑作、雪華彫りのドキュメンタリー映像などもビデオで流されており、彫辰の業績を称える素晴らしい記念館となっていた。


完成披露会には抽選で選ばれた地元の高齢者20人が招待され、ニュースの取材なども入って『真相報道Weekly』の東山編集長、ジャーナリストの二宮も参加している。


二宮はこの『紅龍倶楽部』の管理人として記者活動の傍ら、屋敷に住み込みで運用の手伝いをする事を東山編集長直々に指名されており、「面倒臭い~♭♭」とボヤきながらも、広い庭で嬉しそうに走り回る愛犬のノスケを見て、「こんだけ立派な屋敷にタダで住めんならまぁいいか~♭」と、どうにか納得したようだ。


無論遺産を相続した潤と智も、手が空いている時にはここに来て運用の手伝いをする事に決めている。完成披露会は中々の盛況で、年金生活の高齢者でも充分に手が届く、かなり安価な価格設定になっているので、これからも倶楽部会員は増えて行くだろうと思われた。


『紅龍倶楽部』ではクリスマス会や年末の年越しそばの炊き出しなど、これからも色々なイベント事が計画されており、暫くは忙しくなりそうである。


「いい感じだぜ♪やっぱ源泉かけ流しの露天風呂が爺ちゃん婆ちゃんのアピールポイントだな♪露天風呂は1個だけだからさ、女湯と男湯を時間帯で分けなきゃなんねぇのはちょい不便だけど、それでもこの様子ならどうにかやって行けんじゃね?♪」


招待された地元の高齢者達が、楽しそうに炊き出しの赤飯おこわと豚汁を食べながら談笑している様子を庭先で眺めつつ、潤は満足そうに頷いた。「そうだね♪天国の彫辰さんも喜んでくれてたらいいんだけど…♪」


すっかり冬模様になった空を見上げて微笑む智に、潤は「今頃宇宙遊泳も終わって松岡さんと熱燗飲んでんじゃね?スルメ焼いたりしてさ♪」と、遺言通りの宇宙葬で散骨カプセルごと小型ロケットで宇宙(そら)に打ち上がった彫辰を偲んだ。


そこにノスケのリードを繋いだジャージ姿の二宮が歩み寄って来る。「あのさぁ~♭そんなトコで2人してほのぼのする暇があるんならこっち手伝ってくれませんかね~♭後でノスケの犬小屋も作んなきゃなんないんだから♭」


自分の足元に這い上がり、ちぎれんばかりに尻尾を振るノスケの頭を撫でてやってから、智は潤と共に後片付けのヘルプに向かう。「そう言えば相葉ちゃんが来年から日本に住み始めるらしいよ。


基本的に翔さんの所のメンバーは世界各国に潜伏場所が有るからね、一番弟子のアレクサも彼氏が出来て忙しくなったみたいで、向こうにいても退屈だからって。


翔さんからの命令が無い時は『櫻井グローバルCo.』の東京本社で雑用するんだって。住む所を探すって言ってたから、空き部屋ならこの施設にもあるよって教えておいた。


ニノもいきなり管理人なんて大変だろうから、相葉ちゃんに手伝って貰えばいいよ。常駐スタッフはもう1人くらい必要だし、給料は翔さんから出てるからギャラも払わなくて済むんじゃないか?」


「えぇ~?♭大野さん余計な事言わないでよ~♭♭」天を仰いで絶望的な声をあげる二宮に、潤が「いいじゃねぇか♪あいつお前の事超~お気に入りだし、ちょい変だけどあの明るいキャラは爺ちゃん婆ちゃんの人気者になれんじゃね?♪」と、煽った。


「あいつやだ~♭♭面倒臭いが増えたよ~♭♭娯楽室のカラオケにある歌謡曲教えなきゃなんないじゃん♭♭」ブツブツと文句を垂れながらも、どうやら1人では荷が重いと感じる部分もあったのか、ノスケを連れて縁側に向かう二宮の足取りは何処か軽快だ。


「あれで結構気が合ってんのかもな♪」智の肩を抱き、ニンマリ微笑ってウインクする潤を眩しそうに見上げて智も微笑う。食器の片付けに庭の手入れ。そして犬小屋作りに、池の掃除。出来たてホヤホヤの『紅龍倶楽部』では未だ未だやらなければならない事がいっぱいである。


艶のある黒のジャージにタオル巻きの潤と、黒のカーゴパンツに淡いグレーのフード付きスエットにキャップを被った智。服装はバラバラだが、その衣服の下にはそっくり同じなお揃いの紅龍が密かに、でもしっかりと刻まれている。


松岡の遺産と彫辰の遺産。潤と智にはどんな遺産よりもこの2つの遺産が何よりの宝物だ。「そんじゃま♪行きますか♡」「そうだね♪」一緒に歩き出すこの人類最強の恋人達の、その1歩の先にはこれからどんな事件が待ち受けているのだろう。


ここで断言出来るのは例え何があろうとも、この2人ならきっと最速で片付けられるに違いない事。だって誰よりも強い紅(くれない)の愛の絆で結ばれている最強×最強の2人なのだから…。


駆け寄る潤と智を《早く、早く》と、催促でもしている様に、柴犬のノスケが飛び上がりながらワン!と鳴いた。


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💜THE END💙


CONFUSION 最終章

『I’m a love fool』終


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や、やっと終わった~~~~~😭😭😭😭

書き始めてから約1年半(長かったわ~タラー)漸く『CONFUSION』を完結させる事が出来ました~笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き


『P・A・R・A・D・O・X』シリーズの第2弾として派手に始まったのは良かったのですが、よもやこれほどまでに長く掛かろうとは思いだにせず滝汗御訪問下さっている皆様には大変ご迷惑をお掛け致しました~アセアセ


元々は最強工作員の智君が翔君の組織を抜ける所から始まり、(翔君なんて最初は完全にダークな立場でしたしね~グラサンタラー)敵か味方か分からない感じで対立していた部分もあった嵐君キャラクター達でしたが、


雨降って地固まるかの如く、最終的には何となくワンチームっぽい形で纏まって行きつつある雰囲気で終われたのは、ある意味我が家らしさと言いますか、これで良かったかな~♡何て勝手に思っておりますニコニコ


彫辰さんは亡くなりましたけど、天国で松兄ぃと一緒に潤君と智君を見守ってくれているし、彫辰さんの遺産は地元のお爺ちゃんお婆ちゃん達の憩いの場所として再生されましたし、


我が『深蒼鮮紫』のコンセプトでもある、勧善懲悪な全方向Happyなラストにはどうにかなる事が出来たんじゃないかと、今回はこれにて完結でございますグッウインク


最後に…ラブラブこげな長いお話にお付き合い下さいました皆様、本当に本当にありがとうございましたぁ~~~(超絶多謝🙏💓💞)