これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等。実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


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第一章『エレガント・テティス』


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『真相報道Weekly』編集部。ジャーナリストの二宮は、これまでの調査をファイルに纏めたノートパソコンと向かい合いながら、今朝遭遇した2人の男女の事を考えていた。生憎尾行は途中でまかれてしまったが、あの2人は確か櫻井の部下だった筈である。


特に男の方は以前組織を抜けたSatoshiが櫻井と会っていたカフェで一緒だったので良く覚えていた。


あの時は公安や政治家を巻き込んだチャイニーズマフィアとの癒着と言う大きな事件のさなかであり、Satoshiは当時公安部に所属していた松本の為に、裏社会に精通しているかつてのボスの櫻井に話を聞きに行ったのだ。(P・A・R・A・D・O・X 第二章『熾天使VS黒天使』第1話2話参照)


あの時、櫻井より先に来て席に座っていたのがSatoshiに呼び出されていたあの男女の片割れの男である。あの男を呼び出せば櫻井も来ると踏んでのSatoshiの策略だった。二宮も同じ頃にSatoshiに呼び出され、あのカフェで見張っていたのだ。


情報の提供プラスSatoshiに何かあった時の証人にする為である。あの時、二宮はテーブルの下に盗聴器を仕掛けて彼らの話を盗み聞いていた訳だが、その時の会話の内容から、あの男が櫻井の部下だと知った。そして報告書の英語のスペルをしょっちゅう間違える天然ボケだと言う事も…。


その櫻井の部下が相棒だと思われる大柄な外国人女性と共に大使館の周辺をうろついていたのだ。明らかに櫻井絡みで大使秘書官のマルティネス・ケンドリッジを探っていたと言う事になる。だが、そうだとすると何故櫻井は部下を来日させてまでマルティネスを探らせていたのか…。


櫻井は何かと裏の多い男ではあるが、『ミックス・チャイナ』の様な違法薬物に手を出すとは考え難い。「やっぱり大野さんや松本元刑事局長ジュニアと関係しているとしか思えねぇんだよなぁ…」二宮は独りごちて高橋刑事の後輩だったマトリのデカや事件記者仲間から聞き込んだ情報を事件ファイルに入力していた。


蛇の道は蛇と言うが、二宮もジャーナリスト独自の情報ルートの一つや二つは持っているのだ。ジャーナリストにはジャーナリストの視点と言うものがある。それに高橋刑事が殺害された一件が、捜査途中でいきなり県警の上層部から打ち切られた事に腹を立てているマトリの若いデカも存在していた。


高橋刑事を殺害した実行犯ウェズリー・ロペスが逮捕された事で、神奈川県警では一応事件は終わったとされていたが、それを納得していない奴だって居る。そんな若いデカがウェズリー・ロペス逮捕のきっかけを作ってくれた二宮にオフレコと称して、こっそりと情報を教えてくれるのである。


そんな独自の情報ルートから二宮が掴んだ事がいくつかあった。どうやら高橋が調べていたのは『海上のラスベガス』と呼ばれていた豪華客船『エレガント・テティス』号だったと言う事。


そして『エレガント・テティス』号のセレブな乗客達が利用していた貨物コンテナが横浜港の湾岸倉庫に存在している事。しかもこの貨物コンテナの荷物を検品、管理しているのがマルティネス・ケンドリッジであった事…。その上この謎の貨物コンテナからは血溜まりが見つかり、少し騒動になったらしい事も…。


結局血溜まりはそこで働く外国人労働者が野良犬を殺したと言う事で決着したそうだが、もしその血溜まりが高橋刑事の物であれば、高橋刑事はこの貨物コンテナ内でウェズリー・ロペスに殺害され、海に遺棄されたと言う事になる。二宮は充分に有り得る話だと思っていた。


この貨物コンテナに『ミックス・チャイナ』が運び込まれているのかどうかは未確認だが、そこには『エレガント・テティス』の他にも南米からの貨物船が度々荷物を運び込んでいるとかで、そんな荷物が港に届く度に、マルティネス・ケンドリッジが自ら検品に赴き、厳しく管理しているらしい。


しかも南米からの貨物がこのコンテナに運び込まれる様になった時期と『ミックス・チャイナ』が関東一園で流通し始めた時期は符号しているのである。ジャーナリスト仲間の情報では、『エレガント・テティス』なる豪華客船のオーナーは海運業を営む南米でも有名な資産家で “カジノ王” と呼ばれている男らしい。


もし横浜港にある謎の貨物コンテナに荷物を届ける貨物船が、全てその “カジノ王” とやらの持ち物だとしたら、『ミックス・チャイナ』の密売には十中八九、その “カジノ王” が関係している筈だ。そして外交官のマルティネス・ケンドリッジはその “カジノ王” と密接な繋がりがあるに違いない。


「カジノ王か…♭なぁ〜んか嫌な予感がするんだよなぁ〜♭そいつ本当にただの資産家なのかよ?♭」二宮は試しに『南米 カジノ王』と検索を掛けてみた。するとエンリコ・フェルナンデスと言う人物がヒットする。


『グランディア・コーポレーション』なる海運会社を運営するこの男は、ラスベガスやマカオ等に数件のカジノを所有する大富豪で、各界著名人との関係も深い。50絡みの、西郷隆盛の似顔絵を少しスリムにしてラテン系にアレンジみたいな顔の男で、いかにも大物感アリアリだ。


この男に比べたら櫻井など未だ青二才と言う感じがして可愛げすら漂っている。それだけ若いと言う事なのだろう。だからこそ櫻井は曲者なのだ。高々30そこそこであの巨大企業を運営しているのだからこのエンリコ位の年齢になった時はどうなんだろうと、末恐ろしい。


そこで二宮はふと考えた。もしこのエンリコ・フェルナンデスが櫻井の運営する『櫻井グローバルCo.』の総資産を狙っていたとしたらどうだろうかと…。いや逆に櫻井の方がエンリコ・フェルナンデスの持つ南米市場を狙っていたら…。


例えマルティネス・ケンドリッジに興味は無くてもエンリコ・フェルナンデスが相手だとしたら櫻井も興味が沸くのではないか…?それであの2人を来日させてマルティネス・ケンドリッジとカジノ王の繋がりを調べさせているのでは…?


「ちょっと『櫻井グローバルCo.』に探りを入れてみるか…。確か品川の本社ビルでは岡田とか言う切れ者の右腕が櫻井の代行を務めていたな…」二宮はノートパソコンを閉じ、愛用のショルダーバッグに収めると、編集部を出て地下の駐車場へと赴いた。


愛車の軽自動車に乗り込もうとした時、背後から「それ、乗らない方がいいかもよ♪」と誰かがいきなり声を掛けて来る。ハッとして振り向いた二宮の目に、警備保障の制服を着た背の高い男女の姿が映った。


「お前達…♭櫻井んトコの…♭」思わず身構える二宮に、男の方が「アヒャヒャヒャ♪やっぱバレてたねっ♪」と笑う。女は思いのほか低めの声で「怖がらなくてもいいわよ♪あたし達味方だから♪」と言った。


恐らくこの『現論社』ビルと契約している警備会社の制服をパクって来たのだろうが、2人とも下手にスタイルがいいせいか、アニメのコスプレみたいに見える。特に女の方は顔立ちが完全に外国人なのに日本語がべらぼうに上手くて違和感満タンだ。


二宮がどう言う事だと尋ねると、男は「俺は相葉。こっちはアレクサ。多分だけどその車、エンジン掛けた途端にドカンと行くと思うよ。組織の連中が良く使う手だし」と恐ろしい返答を返し、すぐに車のボンネットを開けて中を覗き込んだ。


「あ”〜やっぱあった♪アレクサ、ペンチ貸して」「ハイ。先輩」アレクサは制服のポケットからペンチを取り出すと相葉に渡し、相葉はブツブツ言いながらパチンパチンとコードを切る音を響かせた。


「だ、大丈夫なのかよ?♭」おっかなびっくり聞く二宮に、「大丈夫大丈夫♪これは超簡単な造りの爆弾だから♪」と答えた相葉はものの数秒で爆弾を解除し、「ほら簡〜単っ♪」と手の平サイズの黒い筒状の物を二宮に見せつけた。


「このコードがエンジンと連動してんだよねっ♪知らずに乗ってたら半径5mは吹っ飛ぶ所だったぞ♪」いやいや♭そんな満面の笑みで言われても…♭♭「どうやらサトシやジュンの心配が的中したようね。いいタイミングだったじゃない?」


アレクサの言葉に二宮は「やっぱりあの2人が出処かぁ〜♭」と一気に脱力して大きな溜め息をついた。「アヒャヒャ♪ビビってるビビってる♪あんまし詳しくは話せないけどさっ♪俺達とおおちゃんとMJは協力して『ミックス・チャイナ』の事調べてるから、これからはニノちゃんも参加するんだよっ♪」


「何よ♭そのざっくりとした説明♭てか、ニノちゃんって何?♭俺が参加するとか勝手に決めないでくれる?♭まぁ爆弾の事はお礼言っとくけどさ♭助けて貰ってありがとう♭」適当にあしらって車に乗り込もうとする二宮を相葉が再び止める。また爆弾かと慌てる二宮に相葉は「その軽自動車って防弾?」と聞いた。


「どっかの国の大統領じゃあるまいし、そんな訳ないでしょうよ♭」「ならその車には暫く乗らない方がいいって♪爆弾仕掛けられてたって事はそれがニノちゃんの愛車だって連中にバレちゃってるって事だよっ♪運転してたらどっかのビルからゴルゴみたいのがバーン!とかなるって♪」


両手で指鉄砲を作ってバンバンバンバン連発する相葉に二宮はゲンナリして「じゃあどーすんのよ♭っつ〜かそれマジで日本の話なのかよ♭」とボヤいた。


「日本の話だけど日本の話じゃないよね?だって奴らは治外法権だからさっ♪1回殺されかけたくせにニノちゃんは脇が甘いねっ♪」何だろう♭絶妙にムカつく…♭♭ムッとする二宮にアレクサがしっかりと補足した。


「それだけニノがマルティネス・ケンドリッジに警戒されているって事なのよ。ジャーナリストなら外交官特権の事は知っているでしょう?マルティネスがこの国で何をやらかそうが罪にはならないの。


それにね…奴のバックにはもっと大物がいるわ。あたし達やサトシ達は言うなればその道のプロ。連中に狙われてもそれを自力で回避出来る戦闘能力がある。ニノはペンではプロだけど戦いに長けているわけじゃない。誰かに守って貰わないといつか命を落とすわ。


だからあたし達が来たの。勿論情報の共有はするし、ニノのジャーナリストとしての活動は邪魔しないけど、あなたを死なせる訳には行かないのよ。だってマルティネス・ケンドリッジにペルソナ・ノン・グラータを突きつける為にはマスコミの力が絶対に必要だもの」


ペルソナ・ノン・グラータと言う言葉は東山からも聞いた。外交官をその座から引きずり下ろす唯一の制度なのだと…。だが、それには国を動かすだけの確かな証拠が必要だとも…。相葉の説明では良く分からないが、このアレクサの説明だと納得出来る。いいコンビだと思った。


「俺そんなにヤバいのか?♭もしかしてそれはマルティネスのバックにいるエンリコ・フェルナンデスとか言うカジノ王の事だったりする?♭」「もうそこまで調査が進んでたの?」


アレクサが目を丸くして二宮の調査能力に驚いている。今は髪をポニーテールにしているが、あれを下ろせば中々華やかな雰囲気になるだろう。子供の頃に映画雑誌で見た、美人女優のブルック・シールズにちょっと似ていた。


確か上海の空港で彼女を見た様な気がするが、あの時はもっとケバケバしい印象でニューハーフかと思ったのだ。「まさか元男だったりする?♭」そんな二宮の質問にアレクサは「あらバレちゃった?」と明るく笑った。その一言で二宮はこのアレクサがいっぺんに好きになる。相葉はイマイチ信用出来ないがアレクサなら信用出来ると思った。


「分かったよ。あんた達を信じる事にする。一つ頼みがあるんだけどいい?」二宮は相葉とアレクサに、自宅で飼っている愛犬の名前を告げ、「ノスケの面倒もみて欲しいんだけど、頼めるかな?」と言った。


**


一方。潤と智は横浜の海上交通センターで密かに撮影した貨物リストの画像をタブレット端末に送信した物を参考にして、『グランディア・コーポレーション』の貨物船が日本へと運んで来た南米からの輸入品の行方を追いかけていた。


リストによると輸入された食料品等は近隣のスーパーやレストランに買い取られていた事が分かったが、日が暮れるまで調べてみても、どうしても行き先が判明しなかった商品があった。


チョコレートである。袋詰めのチョコレートが毎月200キロ程輸入されていたのに、そのチョコレートが何処に運ばれたのか、行方が全く分からないのだ。


「どうやらこのチョコレートってのが怪しいな…。果物の様な生鮮品と違い、加工された食品は検閲を通り易いんだ。検品作業に外交官が関わっているなら尚更にな…。


だが、もしこのチョコレートの中に『ミックス・チャイナ』が隠されていたとすればあのコンテナの中じゃ取り出し作業は難しいだろう」


智の言葉に潤も頷き、「5069番コンテナでチョコレートの匂いはしなかったぜ」と答えた。


「て事はあの5069番コンテナ以外にも密売組織が管理している物件がありそうだよな?どっか片田舎の廃工場みたいな?大量のチョコレートを溶かして中の『ミックス・チャイナ』を取り出せる相応の施設がさ…」


昼に相葉達と再会してから半日走り回り、既に夜の7時を過ぎている。潤は助手席でタブレットを眺める智に声を掛け、「これからどうする?」と聞いた。


「そうだな…。潤の言う施設については明日にでも調べてみよう。取り敢えずニノに接触している筈の相葉ちゃん達と合流して例の盗聴データーとやらを確認するか?」智の返事に潤は何処で合流するかを考え始める。もしニノが一緒なら捜査本部には呼べないからだ。


その時相葉から智のタブレット端末にメールが送信された。画像付きのメールで、黄色い首輪をつけた賢そうな顔の柴犬が写っている。[ノスケのお手柄。今夜8時。『Tokyoサンマリノ』駐車場にて合流よろしく]


「『Tokyoサンマリノ』って最近お台場辺りに出来た大型商業施設だよな?」カーナビに目的地を入力しながら潤が不審げに眉を顰める。


「確か簡易ロッジが併設されたグランピング施設だ。都会で満喫出来る豪華キャンプが売りで、施設の敷地内に人工的な森を再現している場所だったと記憶しているが…。あんな場所に何があるんだろう。ノスケはニノの飼っている愛犬だけど…」智も意味が分かっていないのか、ノスケの画像をまじまじと見つめて首を傾げた。


カーナビが〖右に曲がります〗と機械的な声で目的地までの進路を説明していた。


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ジャーナリストニノみぃ〜と相葉ちゃん&アレクサが合流しましたウインクニノみぃ〜は敵にガッツリ狙われておりますグラサン爆弾キラキラ


ニノみぃ〜の愛犬犬柴犬のノスケ君も登場し、何やらお手柄だったご様子🐕盗聴データーや怪しい輸入チョコレートも気になる所でございます🤔


果たしてTokyoサンマリノなる大型商業施設には何があるんでしょうか?そろそろ証拠が掴めるかも〜パーウインク


追記:どうやら本日9月15日は嵐君達の結成記念日だそうですねぇ〜💙💜❤️💛💚もう22歳になった嵐君達ハート兎にも角にも


💙💜❤️💛💚おめでとうございます💙💜❤️💛💚


(´・∀・`)ノノ`∀´ル(`・3・´)(.゚ー゚)(‘◇‘)