これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


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ストーカー須賀谷は警察に逮捕された。床下に隠されていた爆弾は、遠隔操作型としてはかなり精巧な爆弾で、もし爆発していれば須賀谷の買った元ライブハウスのみならず、近隣の飲食店にも大きな被害が出たであろう恐ろしい代物であった事が後に判明した。


しかも須賀谷がタイマーとして使用した2台のパソコンは、カウントダウンが始まったと同時に、中のデータが全て消去する様な設定もされており、もし櫻井が証拠のデータを自分のタブレットにコピーしていなければ、智に対するストーカー行為も『楽市エンジョイワークス』での横領も判明せず、大した罪に問えない可能性があったかも知れないと、警察からは説明された。


警察からの事情聴取の後解放された『株式会社EARTH LIFE』の社員4名には、大きな爆発事故を命懸けで未然に防いだ正義の功労者として、警視庁から表彰される事となり、そのおかげで会社の株も急上昇した。


勿論、新製品『ラピット』のプレゼンテーションは大成功を収め、プレゼンから半月以上経った現在でも世界中から注文が殺到している。


「例のストーカー実刑くらいそうなんだって?横領もバレたし、拉致監禁やら爆弾やら、脅迫やらハッキングやら、何だかんだでかなりの罪状になるだろうって新聞で読んだよ。暫くは刑務所から出て来らんないだろうねぇ〜」


いつもの様に厨房で料理を作っている潤に時々顔を向けながら、『相葉ランド』の陽気な大将、相葉は、カウンターでビールジョッキを傾ける智に話し掛けた。「社長には超怒られたけどな〜♭「そんな大変な事をどうしてもっと早く報告しないんだ!」って♭そりゃそうだよなぁ〜♭下手すりゃ大惨事だぜ♭」


相葉は神妙な顔つきで何度も頷き、「きっと社長さんもみんなを心配して怒ったんだよ。松潤なんてマジ跡取りな訳だし」と頭を掻いた。「正直俺も責任の一端は感じてるんだよね〜♭そもそもストーカーがおおちゃんを狙ったのってウチの動画が原因だったんでしょ?♭ホント怖い目に遭わせちゃってごめんね〜♭超反省してる♭」


相葉は両手を合わせて拝む様な仕草をしてから、カウンターから身を乗り出して智に顔を寄せ、こっそりと耳打ちした。


「松潤って本当におおちゃんの事が大切なんだねぇ♪縛られて不自由な状態なのに刃物持った相手に命懸けで突撃するなんて中々出来る事じゃないよっ♪急に電車通勤したり、同居したり、ストーカーからおおちゃんの事守る気満々じゃん♪毎日美味しい料理も作ってくれてさ♪何か超イケてる彼氏みたいだねっ♪」


相葉に言われてようやく気づく。いつだってそうだったのだ。パソコンに困っていたらすぐに手を貸してくれた。酔っ払ったら家に送ってくれて、朝食まで用意してくれた。電車で痴漢された時は後ろに回ってガードしてくれた。智の家で同居を始めたのだってストーカーの行動が過激化しそうだったからだ。


よくよく考えたら智がバイトしていた時代から潤は割引されないのを分かった上で、智が売り場にいる時に、わざわざ文房具をまとめ買いしていたのである。船舶免許があると言えばクルーザーを、料理が美味いと喜べば毎日料理を、潤はいつだって徹頭徹尾、智の為に行動してくれた。


「んふふ♪言われてみれば確かに彼氏みたいだな〜♪」その時は大して意識もせず呑気に笑って答えた智だったが、相葉のそんな言葉が、まるで恋の呪文の様に、後にじわじわと効能を表そうとは、智にも全く予想出来ていなかったのである。


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ストーカーの存在が智の周辺から消えた以上、潤が智と同居する理由は無くなった。どうやら悪漢からヒロインを救い出し、見事恋人同士になれると言うベタな展開は現実だと中々難しいらしい。


最大のチャンスを生かす事が出来ず、智の家から自分の荷物を引き揚げて、自宅へと戻った潤は、どうしたもんかと真剣に考えていた。


二宮から始めに聞いた「同性って事より何よりあの人自体がソッチ方面は相当鈍いし、カピバラ級にぼーっとしてるよ♭分かって貰うにはかなり時間が掛かるんじゃねぇかな?」と言うアドバイスを身に染みて思い知らされる♭


家に戻った潤を一目見た父親の暉雄は、「ほら、お前が思っているほど簡単じゃないだろう?」と、それ見た事かと言わんばかりだし、姉の皐月には「ノンケの男を落とそうとしてるんだからもっと頑張んなさいよ」と、励まされるし、潤としても頭の痛い所であった。


思い切って告白してみようかとも考えたのだが、今告白するとストーカーの須賀谷と同じ様に思われやしないかと中々踏み切れなかったのだ。折角仲のいい親友レベルにまでこぎつけたのに、告白する事で水泡に帰する様ではさすがに洒落にならない。


会社ではいつも通り、大野課長と部下の松本として変わり無い勤務活動を過ごしており、今の所は順調だ。だから暫くはこのままでいいかとも思う。とは言え、潤の方に智に対する特別な想いがある以上、その内須賀谷の様に蓄積した愛情が暴走しないとも限らないのだ。


智の住所を調べてプレゼントを贈ったり、メルアドを探ってメールを送信したり、現にストーカーめいた事をやっていた前科のある潤だけに、自身の気持ちが信用出来ないのである。智に何かやらかしてしまったら今度こそ本当にジ・エンドだ。


正直これほど手こずるとは思ってもいなかった。女の子を口説く様に上手くは行かないかも知れないが、もし相手が智ではなく目端の利く二宮部長の様なタイプなら、良くも悪くも結果は既に出ていたであろう。心底可愛い上司だが、下手に純真なだけにどんな知恵を使っても上手く行かなさそうな気がして困惑する♭


ベッドに横たわり、つらつらとそんな考えを巡らせていた悩み多き潤に、一筋の光明が差したのは実に意外な人物からであった。スマホのバイブ音が鳴り、通話口から陽気な声が聞こえて来る。「あ?松潤?♪俺、『相葉ランド』の相葉だけど」「相葉さん?♭珍しいね。どうしたの?♭」


思いがけない相葉からの電話に何事かと訝しむ。もしかしたら自宅に戻ってからマイカー通勤に変わり、智と同居していた時の様に毎日通えなくなった潤を心配しているのかとも思ったが、どうやらそう言う訳では無さそうだ。


「アヒャヒャヒャ♪こんな夜中にごめんね〜♪さっき店閉めたばっかだからさ♪迷惑かなとも思ったんだけど、おおちゃんが最近寂しそうなんで松潤と喧嘩でもしたんじゃないかって気になっちゃってさ〜♪


松潤がお家に戻ってマイカー通勤になったから、ウチに飲みに来れないってのはおおちゃんにも分かってるらしいんだけど、いつもご飯作ったり色々してくれてた松潤が急に居なくなっちゃったもんだから、おおちゃん慣れなくて家に1人で居てもつい名前呼んじゃうんだってさっ♪


で、松潤が居ないの分かって悲しくなっちゃうんだって♪やっぱさ〜、いつも側に居てくれた彼氏みたいな人が急に離れちゃったらさすがに鈍いおおちゃんでも気になるんじゃない?♪仕事終わりに飲み行こうって誘いにくいって言ってたよ♪


だからさ、もし喧嘩したんじゃないんならたまにはおおちゃんと飲みにおいでよ♪ニノちゃんも松潤の料理が食べらんなくなってつまんないって♪それにさ、松潤の元上司の櫻井さんっているじゃん?見るからにエリートって感じの、あのカッコいい人♪


あの人が最近良くウチに来ておおちゃんと飲んでるよ〜♪大抵ニノちゃんも一緒だから、ストーカー事件の仲間って感じなんだとは思うけど、おおちゃんの事 “智くん” とか呼んじゃってさっ♪何だか親しそうにしてるから、ニノちゃんが一応松潤に報告しとけって♪俺には良く分かんないんだけど、ニノちゃんは何か察してるみたいで、大丈夫かって松潤の事心配してた♪」


聞き捨てならない話であった。須賀谷に拉致された時、二宮と共に助けに来た櫻井が、智の事を急に『智くん』と呼び始めていたのは潤も何となく気になってはいたのだが、まさかそこまで智に急接近中だとは思ってもみなかったのである。


潤の想いを知っている二宮には、櫻井の智に対する態度の急変が怪しく思えたのであろう。普段は思慮深くて穏やかな男だが、櫻井にはこうと決めたら即行動に移す、やや強引な一面もある。うかうかしていたら智を持って行かれるぞと二宮は潤に警告したかったに違いない。


それに相葉の言う事が正しいのなら、智の方も潤の事を意識し始めたのかも知れない。そう思うと、もういても立っても居られなかった。今頃家に帰っているだろうか?スマホの時刻を見てすぐにベッドから起き上がった潤は、「こんな時間に何処へ行くの?」と聞く母親の声を尻目に玄関を飛び出したのである。


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「あ、潤これ…」言いかけて「居ねぇじゃん♭」と1人で呟く。そんなに長く一緒にいた訳では無い。にも関わらず、まるで何年も2人で暮らしていたみたいな感覚があり、つい話し掛けてしまうのだ。


狭いと思っていた自分のマンションなのに、潤が家に帰ってからと言うもの、妙に部屋がガランとした様な気がして、智は一抹の淋しさを覚えていた。


潤が家に戻る前の夜。仕事帰りに立ち寄った『相葉ランド』で相葉に潤の事を彼氏みたいだと言われ、不思議と嫌な気持ちにならなかったのは、潤がいつだって智の為に尽くしてくれていたのを、心の何処かで嬉しく思っていたからだ。


ストーカー事件も無事に解決し、潤が智のマンションに泊まり込む必要が無くなったのも理解は出来るし、マイカー通勤になって毎日飲みに行けなくなったのもしょうがないとは思っている。分かってはいるのだが、智の隣りにポッカリと空いた空間がやけに寒々しく感じてしまう。


まさか1人で家に帰る事がこんなにもつまらないとは思ってもみなかった。帰り道を一緒に歩いたり、他愛もない会話で笑ったり、美味しい食事をしたり…。潤と共に過ごした、そんな当たり前の日常が自分に取ってどれ程楽しい物だったのかを、智は今になってしみじみと実感していた。


我ながら気持ち悪い事を考えていると自覚しているが、もし潤が智の彼氏だと言う特殊な状況だったとしても、相手が潤であればちょっと許せそうな気がしてしまうのは何故だろう?「俺ってもしかしてかなり潤の事好きなのかも…」智がそう漠然と思い掛けた時、まさにベストタイミングで玄関のチャイムが鳴ったのである。


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あ”〜〜〜〜今回は苦戦した〜〜〜〜アセアセアセアセどんなきっかけで潤智をくっけようかとあれこれと考えたんですが、どうもしっくりと来るアイデアが無くて、何度も何度も書き直してしまいました〜笑い泣き遅くなってしまいすみませんアセアセ


ストーカー撃退に唯一噛んでいなかった相葉ちゃんキャラにキューピット役を振ろうとは思っていたんですが、いい展開が中々下りて来ないのでタラー苦肉の策としてちょっと翔君を当て馬的なポジションに置いてしまいました〜アセアセ(ホンに申し訳ございませぬ〜お願い😭アセアセ)


次回、やっと自覚症状が現れ始めた智君と、翔君に割り込ませてはなるまいと行動に移す潤君のLOVEがいよいよ本格化致しますデレデレハートどうぞもう暫くのお付き合いをよろしくです〜おねがい